━ 痔疾、婦人科疾患、冷え性 ━
「痔」は、「やまいだれ」に「寺」と書くように、寒い場所で長時間
座り続けて、お経を読んでいるために起こることが由来したかのようですが、
「峙」=そばだつ(じっと立ち続ける)ために生じた病が正しそうです。
同じように、しゃがむ、かがむ、中腰などの姿勢をとる機会の多い職業の
人は、腹圧が高くなるので、肛門周辺の血液が心臓に戻り難くなって、
うっ血しやすく、痔になりやすいのです。
そこで、痔をもつ人は排便の後、意識的にキュッと肛門をすぼめることは
有効な方法です。
また軽い体操をしたり、姿勢の転換をはかったりして、肛門への負担を軽く
するように工夫し、“よい排便”をこころがけることも大切です。
そして効果的なのが【下リョウ げりょう】のツボです。
温灸などで【下リョウ】穴の皮膚がほのかに赤くなる程度に熱刺激を
くり返し行います。
ツボ療法・・・腰椎と尾骨の間にある平らな骨(仙骨)には左右対称に
2列4個ずつの孔(あな=くぼみ)がありますが、
その一番下のくぼみのところが【下リョウ】のツボです。