般若（はんにゃ）
女性の嫉妬と怒りを表した面。
白般若、般若、赤般若とありそれぞれ強さが違う。
清水定義氏作
━ お腹がはったとき ━
お腹にガスが溜まって下腹がゴロゴロと鳴り、張って苦しい状態を
“しぶり腹”と言いますが、便意はあるのに思うように
すっきり排便ができないような症状を東洋医学では
“裏急後重”(りきゅうこうじゅう)といいます。
このような大腸の不調を太陰脾経の【商丘 しょうきゅう】のツボ
が効果を現します。
このツボを軽く圧するだけでも効果がありますが、
タバコかお線香による温灸による熱刺激の方が効果的です。
火のついたタバコを【商丘】のツボから１センチほど離し、
熱く感じたら遠ざけの刺激を５,６回くり返すと、
“しぶり腹”の状態にあるお腹の具合が元通りにする事ができます。
また【商丘】は、胃弱、全身倦怠感、嘔吐、食欲不振、
ひきつけ、頭痛、頭重にも有効です。
ツボ療法・・・【商丘】穴は、足の内踝(うちくるぶし)の前下方の
くぼみの中にあります。
━ 腕の神経痛・痺れ ━
エアコンの使用回数も増え、肩から腕にかけての
痛み・痺れの発症が早まっているようです。
そんな時には、手首にある【大陵】のツボが効果てきめんです。
ツボの名前は、実に難しい漢字を使っていたり読みにくかったり
理解しがたい名前がありますが、ツボの名前にはそれなりに意味があります。
“大”という字のつくツボは、”大切な、重要な”という意味があり、
【大陵】は手首の大切な、特に効果のあるツボでもあります。
手首の慢性的な痛み、腱鞘炎のような慢性的な手首の痛みにも
【大陵】は有効です。
ツボ療法・・・【大陵】穴は、手のひら側の手首のしわの真中で、
２本の大きな腱の間のくぼみに取ります。
━ 生理不順 ━
近頃、毎月生理がきちんとこない女性が多くなっているようです。
ダイエットのために極端な食事制限をしたり、夜更かし、冷房、
冷えた飲食物の摂取過剰など、不規則な生活習慣の結果、
ホルモンバランスが崩れ、下焦(下腹部)の血液の流れが滞ってしまいます。
そんなホルモンバランスを調整するのに、【臨泣 りんきゅう】が有効です。
また、停滞した血液の循環をよくするために、
H18.3.1で紹介した【三陰交】を加えると、更に効果があります。
ツボ療法・・・【臨泣】穴は、足の第４指と第５指の骨の交わる所にある
くぼみにとります。
━ 動悸・息切れ ━
普段の日常の生活で、我々は心臓が動いていることを自覚することは、
ありませんが、急激な運動などをして心臓への血液の供給が不足し、
心臓の鼓動が早くなったり、不整脈になったりすることがあります。
また、精神的なストレスや緊張から心臓のドキドキが止まず、
胸部の違和感、不快感がいつまでも続くこともあります。
そんな時には、少陰心経の【神門(しんもん)】のツボを
刺激してみてください。
【神門】は、手首のリウマチ、ノイローゼなどにも効果を発揮します。
ツボ療法・・・【神門】穴は、手のひら側の手首のしわの小指側で、
豆状骨(豆粒のような骨)の傍らに取ります。
