茨城で、どどんぱっ!

今までのタイトルがブログの内容に合わなくなってきたので、模様替え。

やすだしんじさん、頑張って下さい

2020-01-19 19:57:27 | Weblog
その青年は3、4回、見かけたことがある。
茨城のこんな田舎町でも、駅前でたまに路上ライブをやっている若者がいる。
自分は、そういった類に一度も足を止めたことはない。

だが、先日、私は初めて足を止めた。
それは私の知っている曲、「冷たい雨」が聞こえてきたから。
だが知っている曲を演奏しているぐらいでは足を止めない。
その演奏するギターの素朴な音色に載せた彼の歌声の伸びやかさ、
切なく歌いあげる歌の世界が美しかったからだ。

一旦、通り過ぎたものの、もう少し聞いてみたくなり少し戻ってみた。
なんか、いい。
素直にそう思えた。
彼に感謝を込めて、コインを置こうと、財布を探ったが、
100円玉ぐらいしかなかったので、
彼の前のギターケースの上にそっと置いてきた。

その後、場所を変えて何度か彼の姿、歌声に遭遇した。
いつも彼の前には熱烈なファンとおぼしき少女が
彼の目の前にしゃがみ込んで、一心不乱に聞き入っている。
あ、あの美しい歌声だ、
と惹かれはしつつも、急いで帰らなきゃ、
とか、
この場で立ち止まって、こんなオバさんが聞いてるのも恥ずかしい、
とか、で、一瞬の歌声を心に刻み込んでその場を去っていった。

そして、今日、又、遭遇した。
又、彼の前を通り過ぎたものの、やっぱりいい、
と、少し離れた場所で立ち止まって曲を最後まで聴いた。

その歌は人との繋がりを唄った曲。
曲がクライマックスになり、彼の心を込めた歌声が切ない歌詞に重なる。
響く。
ヤバイ、泣きそう、、

そして、歌い終わった彼の元にありがとう、の気持ちを込めて、
500円のコインを置きにいった。
彼の歌ならお金を出しても聞きに行きたいと思い、
ライブをやっているのか、聞いてみた。
彼は照れながら今のとこ、路上ライブだけです、と答えてくれた。

もう一曲、聴いて、その場を後にした。
次は全部聴いてみたいな、と思いながら。
でも、それは今日でも良かったのでは無いか?
今日は別にこの後の予定なんて無かったのだから、と後悔しながら帰ってきた。

家に戻り、鏡を見たら、目が赤くなっていた自分がいた。
あ、泣きそう、じゃなくて、やっぱり泣いてしまっていたんだ、、と気づいた。

ライブを演奏する彼の前に、「やすだ しんじ」と名前のプラカードが置いてあった。
しっかり私の頭の中に彼の名前をインプットした。

お金をだしても彼の歌を聴いてみたい、
歌で、一人の人間、私の心の何かを揺さぶったこと、
それはプロとしての要件を満たしているんではないのかな?

頑張ってね、やすだしんじさん。
次は全部、歌を聴かせてもらうね。





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