私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

フランス映画

2013-12-03 15:51:43 | 日記
December 3, 2013

昨夜夜更かしして仕上げた点訳を校正者宛てにメール便で送った。これで理数関係の私の持ち分は全部終わった。何か追われるように過ごしてきた今年の日々も、そろそろ終わりに近づいている。ここでギアを入れ替えて、来年は理数の点訳からは少し距離を置こうと思っている。外に出たついでに、「アルテリア・シネマ」で、映画「タイピスト」を見た。公開された時、新聞でも話題になり、友人からもすすめられていた映画だ。これもフランス映画、選んでいるわけではないが、この国の映画を見る機会が多い。まずパンフからあらすじを引用しよう。「1950年代のフランス。女性たちは自由を求めて社会へ飛び出そうとしていた。そんな彼女たちの憧れ№1の職業は「秘書」。その中でも最も高いステイタスを得られるのは、当時一大競技として人気だった〈タイプライター早打ち大会〉で勝つこと。ドジで不器用なローズは、秘書になるため各国代表と、タイプでオリンピックさながらの闘いに挑むことになるのだが・・・」日本では、フランスより30年ほど遅れて、「秘書」という職業が女性のあこがれになり、タイプを習う女性が多かった。また同じころ日本では短期大学が花盛りで、女性の就職戦線のトップを占めていた。あれから半世紀近く経った現在、IT機器が普及し、女性も4年制大学を卒業して専門職に就く人が増えてきている。しかし、聞いた話ではあるが、最近また社会に進出するより結婚して家に入ることを望む女性が増えているというが。政治の世界を見ても、日本は旧態依然として、という言葉通りの国ですね。

さて映画であるが、やはりフランス映画、競技にしのぎを削る女性の応援には、彼女たちといわく因縁がある男性が付きまとう。また、第二次世界大戦から5年ほどしか経っていないのに、マニキュアの色でタイプのキーボードの位置を決めるなど、やはりフランスだと感心した。主役のローズを演じる女優が、難解な文学書のタイプ、ピアノレッスン、ジョギング、心理戦の訓練と、競技を勝ち取るまでに才能を開花させていく過程を見ていると楽しい。いろいろなことが出来なくてもいい、ひとつだけ何かすぐれたものがあれば…という言葉がこの映画の中でも語られているが、何かひとつのことで人より抜きんでるためには、様々なことへの挑戦も必要であり、それによって人間も成長していく、サクセス・エンターティメントではあるが、そんなことも伝えてくれる映画だった。

あまり俳優の名前は覚えられないが、フランス映画を見る機会が多いので、わき役を演じる俳優に顔なじみの役者が出来るのがうれしい。今日は、「大統領の料理人」というフランス映画が予告作品の中にあった。これも話題になった映画で、今年はこの映画を見おさめとしたい。

画像は「ツワブキ」、 住まいの団地の玄関先で撮った。 いつも見慣れている景色も、写真に撮ると違って見える。