March 1, 2017
2月は逃げ、3月は去るという言葉がある。昨年10月中旬に患った胸椎圧迫骨折の後遺症が思いのほかいろいろあって、悩んでいる間に私の2月は駆け足で過ぎて行った。今日は3月1日、何となく春を感じる。数日前の朝日新聞の天声人語で、批評家や編集者などプロの読み手たちも、本が読めなくなるときがあるといったことが書いてあった。そんな時、こういう人たちは野球のデータ集や列車の時間表で気分転換を図るそうだ。もちろん次元の違う話ではあるが、私も目を患ったり身体の調子が今一つはかばかしくないこの頃、読まなければならない本はたくさんあるのに手に取れない。昨日散歩のついでに寄った本屋で、三上延『ビブリア古書店の事件手帖』〈7〉(KADOKAWA・メディアワークス文庫)が出ていたので購入し、眠れぬままに読んだ。これで少しはずみがついて読書会の本にも集中できそうだ。『ビブリア…』は〈1〉からすべて読んできている。他愛ないストーリーの本だが、北鎌倉駅の近くにあるという設定のこの書店は、私の中では現実に近いものになっている。暖かくなったら鎌倉あたりへ出かけてみよう。
例年のように、母が作った小さな雛人形を飾った。今年は母の7回忌だ。私はこういったことには無頓着な方だが、東京近郊に住む妹たちとお墓参りをしようと話し合っていた。そんな矢先に、妹のひとりがウォーキングをしているときに自転車に接触され右腕を骨折したという知らせが入った。幸い、妹二人は近くに住んでいるので、こういう時は安心だ。私も、今かかわっている整形の医師から転ばないようにと何度も念を押されている。しかし、気をつけていても思いがけない状況で事故は起こる。かといって家に引き込もていては、別の老化現象が心配になる。その年齢にならないと分らない、ということを実感させられる日々である。
画像は、皮下注射を受けに通っている病院のロビーで撮った。少しピンボケです。