私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

マーサ三宅のCD

2018-04-25 11:26:56 | 日記

April 27, 2018

4月25日(水)
この頃疲れやすい。これといった体の異常があるわけではない。やはり年齢のせいだろう。午前中は点訳をして、午後は自分の時間にと思っていても、部屋の掃除や食事の下ごしらえなどをしていると、あっという間に時間が過ぎていく。こんな私の日常を支えてくれているのが、低い音で流しているCD、今はもっぱら、マーサ三宅の30周年記念の時のCDだ。NHK の深夜便で耳にし、素敵な歌声ときれいな英語の発音に魅せられて、アマゾンから購入した。Sentimental journey, Besame mucho など16曲が入っている。今の人たちには古いと感じられるのではないかと思いつつ聞いている。私は音痴だけれども、時々口ずさんだりもしている。

4月26日(木)
点訳の例会があり、朝早く家を出て、武蔵境まで出かける。今日はあまり発展的な会話が弾まなかった。いつもたくさん質問させてもらう私が、手元の点訳が追い付かず、ほかの方も静かだった。私は点訳に割いている時間は多いが、この英和辞典点訳の完成のことなどはあまり考えない。またそうした立場にもいないと思っているが、みなの年齢が完成までには90歳近くなってしまうと心配する方もいる。たしかに、ボランティアで成り立っているような点訳の世界が違う様式に代わる日もそう遠くはないとしても、この辞典の完成までは見届けたい。老年になってからこの世界を覗けたことは良かったと思っているが、未来は未知数のままだ。

4月27日(金)
今日は南北朝鮮の首脳が会見する歴史的な日だ。朝からテレビにくぎ付けになった。私の世代は、朝鮮半島は近くにありながら遠い場所だ。西欧にばから目を向けてきた日本の教育にも一因があるのだろうが、私自身、数年前に読書会で、金時鐘『朝鮮と日本に生きる』を取り上げさせてもらった時に初めて少し勉強した程度だ。しかし今テレビで歴史的出来事として報じられる南北朝鮮の首脳の会見には、やはり熱いものを感じる。世界の情勢は刻々と変わるとしても、核のない平和な世界は、子供のような無垢な心で願っていきたい。

画像は、住まいの近くで撮った「はなみずき」。


本にまつわるあれこれ

2018-04-21 18:31:27 | 日記

April 21, 2018

以前も図書館を利用することはあったが、70歳を過ぎてからは、特にハードカバーの本は図書館で借りて読んでいる。先日図書館で借りた辻邦生『背教者ユリアヌス』(中公文庫)があまりにも汚いうえに、古い本なので字が小さく、さすがにこれはだめだと思い図書館に返し、私としてはかなりの出費であったが、4巻新しいものを本屋で購入した。図書館に予約してある本は、突然2,3冊が同時に届くことがあり、結局読まずに返してしまい、再度借り直すといったこともある。今回も、だいぶ前に予約してあった、芥川賞受賞作、若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』(河出書房新社)と新聞広告で目にした、松家仁之『光の犬』(新潮社)が同時に届いたというメールを受けて借りてきた。ひとまず『背教者ユリアヌス』は置いておいて、この2冊を読んだ。2冊とも最後まで引っ張ってくれたが、心を惹かれたといった作品ではなかった。ユリアヌスをゆっくり読もう。

松家仁之氏は、編集者を経て、2012年長編小説『火山のふもとで』で読売文学賞を受賞、作家に転じた方だ。以前朝日カルチャーの英語点字講座を受講したときに、女性2人男性2人という少ない受講者の中の男性のお一人が、この本を教えてくださった。今回の本は松家氏の4作目の長編だそうだ。あまり才能があるとは思えない作家の本を読み続けたのは、このご縁があったからだ。1年間の受講が終わって、別の点訳の会に入り、4人はバラバラになってしまったが、あれから10年余、この作家は、楽しかったあの頃の思い出につながる。最近この男性が亡くなられたということを風のうわさで知った。若いころ知り合った友人・知人も壮年を過ぎて知り合った方も、みな年をとりいつか永遠に別れていくのだと思うと、今読みかけたばかりの本『背教者ユリアヌス』の夢の中の老婆の予言に心を動かされたりする。

画像は、図書館の庭で撮った。


80歳の入り口で

2018-04-16 09:41:08 | 日記

April 16, 2018

英和辞典の点訳でご一緒している方と、田園都市線の二子玉川駅で15時に待ち合わせた。10人足らずのメンバーだが、私と同じ独身で同年代の方だ。長く銀行にお勤めされていたとのこと、点訳歴も私よりはずっと長く、優秀な点訳者だ。なかなか個人的にお話しできないのでいつかどこかでゆっくり、が実現した。多摩川べりを散策し、高島屋の上階にある日本料理の店で、魚料理(ひらめの煮つけ)を注文し、おしゃべりを楽しんだ。

優秀な成績で高校を卒業し、銀行で定年まで勤め上げた方の話は、興味深かった。点訳という共通の作業に従事してはいても、それは60歳を過ぎたからのこと、それまでの人生については全く知らない。私のようにディレッタントに暮らしてきた者には、まともな人生の王道を来られた方には頭が下がる思いだった。でもどこかで引かれるものがあったからこそこうして夕食を共にしたおしゃべりをしたいと互いに思ったことだ。またこういう機会を持ちましょうと言って別れた。8時過ぎてから通勤者たちに交じっての東急線、南武線、小田急線を乗りついでの帰宅は、少し重荷だった。次回はランチ時にしよう。

朝日新聞の文化・文芸欄、「人生の贈りもの」というコーナーにイラストレーターの山藤章二さんが登場している。週刊朝日を購読していたころ、この方の描く似顔絵のページを楽しんでいたことを思い出す。山藤さんの言葉、
 こんなトシですから、明日死んでもおかしくない。そう思っています。
 されど、80代、まだ、社会と切り結んでいたい。仙人のような思いで、空飛ぶ心。このひげ、さまになっていませんか。
に同感する。老人のお姿の写真も載っていた。誰しも老いを避けることはできないが、私も、今の日常が続くことを願っている。

画像は、友人のメールから。「横浜公園」で撮られたのこと。ほかにもたくさん送っていただいたので、写真だけのブログも作ってみたい。


若さがまぶしい

2018-04-14 14:44:28 | 日記

April 14, 2018

以前開いていた英語教室に来てくれていたお嬢さんが訪ねてくれた。フィンランドへ一人旅をしてきたとのこと、背が高い上に高いヒールをはけば、北欧の人にも劣らなかっただろう。たくさん写真を見せてもらい、旅の話も楽しかった。会社の休暇を利用しての旅だったようだ。いいリフレッシュになったと思う。誰もができることではないが、こうして一人旅を楽しめる若さがうらやましい。この方に中学三年生で出会った頃から10年余が経っている。すべての面でこんなにも美しく成長するのかと、感慨深い。

かわいいおみやげと手製のクッキーも持ってきてくださった。この頃だいぶこころもとなくなってきていて、何事にも消極的になってしまっているが、今日は何か力をもらったような気がする。読みかけている辻邦生『背教者ユリアヌス』(中公文庫)をまず読了しよう。字が小さく、図書館から借りた本で、あまりきれいとはいいがたいが、読み始めると引き込まれる。読後、ブログに何か書けそうな気がする。勤め人ではなくフリーで仕事をしてきたので貧しい老後だが、心はどこまでも豊かでありたい。

画像は、いただいたおみやげ。私の好きな猫グッズだ。

 


映画「ナチュラルウーマン」

2018-04-13 09:50:30 | 日記

April 12, 2018

先週見はぐってしまった映画を見てきた。「ナチュラルウーマン」、チリ、アメリカ、ドイツ、スペイン作品、言葉はスペイン語だ。ベルリン国際映画祭脚本賞など、いくつかの賞を受賞していて、トランスジェンダーを扱っている。パンフの紹介の言葉を引用しよう。「ウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているマリーナは、トランスジェンダーだ。彼女には年の離れた恋人がいたが、ある日突然この世を去る。周囲から白眼視されるマリーナは、最愛の人への別れを告げようと・・・」。ヒロインを演じるのは、自身もトランスジェンダーの歌手ダニエラ・ヴェガ、問題作のようだが、私は、久しぶりに映画らしい映画を見たという感じだった。いろいろなことはさておいて、主人公の女性の幸せな人生を願う気持ちが働いた。

改めて思うが、映画が与えてくれる喜びは、映像の美しさ、主演俳優の魅力、音楽など様々ある。現代は、トランスジェンダーでなくても、ナチュラルウーマン(ありのままの女)というか、ありのままの人で生きて行くことが難しい社会だ。この映画は、ありのままの自分を取り戻せる世界を、美しい映像と素晴らしい音楽で繰り広げてくれたハイレベルな映画だ。最後の場面で、歌手として舞台に立つ主人公のしっかりと前を見つめる姿が印象的だった。

 映像は、友人のメールから「ヒメリュウキンカ」。


3日目の疲れ

2018-04-06 10:34:34 | 日記

April 6, 2018

加齢につれて、何かの疲れは数日後に現れるそうだ。まさにその通りで、身延山への小旅行の後、少しきつめの坂道があっても何の支障もなかったと安どしていたら、3日目に疲れが現れた。毎日座ってばかりいる生活から突然、私にとってはかなり体を動かしたわけで、何もないはずはなかった。小旅行後、3日目にめまいが始まり、背中を圧迫されるような痛みがあり、だらだら過ごした。やっと元に戻ったが、もう無理はできないなと実感した。それにしても、ご一緒した方の一人は、私より少し年上なのに、坂道も階段もすいすいと歩を進められていて、うらやましかった。若いころ登山をされていたとのこと、運動嫌いだった過去の自分が、こんな形で証明されるとは、でももう遅い。

そうはいっても、単調な日常から離れて自然の中に身を置くことは楽しい。多分またお誘いがあれば参加したいとは思っている。いつの間にか桜の季節は終わっている。預かっていた点訳の校正を済ませたので、久しぶりに、アルテリオ・シネマに足を運んだ。(中休止)

映画を見るつもりで出かけたが、風が強く映画館までの道がかなり急坂で、今日はあきらめて帰宅した。妹から、花の写真がたくさん届いたので、数枚載せよう。椿とカタクリの花。