私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

後楽園

2019-02-28 16:01:02 | 日記

February 27, 2019

点訳をご一緒している方と、小石川後楽園に梅を見に出かけた。文京区は若いころにはなじみのある土地だった。実際にお茶の水の近くの小さな出版社で働いていたこともある。しかし50年近く経つと記憶も薄れ、懐かしいといった思いまで遠のいていく。この日は梅を見るためではなく、3月の点訳の勉強会が休みになったこともあり、気の合う同年代の女性と食事をしながら散策するという予定だった。彼女は点訳では私よりははるかに先輩なので、疑問点も質問したかった。点訳でもいろいろなグループにかかわってきたが、現在の英和辞典の点訳の会が一番居心地がいい。どこまで続けられるかわからないが、毎日机に向かえることがあるのはありがたいと思う。

最後に新宿まで出て一人になって小田急線の改札を通ろうとしたとき、パスモとバスの定期を挟んである定期券がないことに気付いた。多分上着を脱いだ時にポケットから落ちたのだろう。探しようもないのであきらめて帰宅の電車に乗った。振り返ってみると、ここ2年程、外出すると、買ったものを置き忘れるとか、必ずなにか不都合なことがが起きている。すべて加齢に原因がある。こういった心もとない現象は、経験して初めて実感することだ。もっと大切なものをなくさないよう気をつけろという警鐘だと考えよう。今後ますますがっかりする日常が待っていると思うとふさぎがちになるが、気を取り直そう。生協に頼んであった夏みかんが2キロ届いているので、明日はジャムづくりに専念しよう。

画像は、小石川後楽園で撮った。桜と比べて梅はさびしい花だと思った。


司法取引

2019-02-23 16:35:30 | 日記

February 22, 2019

2月21日(木)
点訳の勉強会が武蔵境であり出かける。朝8:00に家を出て、ローカルを乗り継いでいったのでずいぶん時間がかかり、会場に着いた時にはすっかり疲れてしまった。ここ2年ほどで、急に記憶の幅が短くなったのがわかる。いつも質問がたくさんあったのに、この日は思いつかない。こうして老いていくのかと思うと悲しい。何人かの方と食事をし、帰宅した。木曜日は、知人のお孫さんに英語を教えている日だ。進学する大学も決まっていて、まあ何となく顔を出してくれている。友人と韓国旅行に行ってきたとかで、即席ラーメンのお土産をもらった。少し辛めだったが、麺は日本のよりもはるかにおいしかった。英語が通じたと言って喜んでいた。発音もいいし、耳もいい。すべて本人の持つ力だ。

2月22日(金)
日差しはあるが風が冷たい。借りていた本・長野慶太『神隠し』を返し、予約してあった本・ジョン・グリシャム『司法取引』上、下を受け取りに図書館に行く。どれも、新聞の読書欄で取り上げていた司法取引を扱った本だ。グリシャムの本は久しぶりだが、もしかしたら1度読んだ本かもしれない。日産自動車のカルロス・ゴーン前会長の逮捕で導入された司法取引、日本ではまだなじみがないが、アメリカ社会を追いかけていく日本、これからは増えていくだろう。『神隠し』はハードカバーの分厚い本だったが、あまりに面白かったので、点訳の会に行くときも引いているカートに入れて電車の中で読みふけった。図書館には庄野潤三『明夫と良二』(岩波少年文庫)も届いていたので借りてきた。妹に勧められた本だ。点訳のファイルもたくさん預かってきている。精を出して読まなければ。今日は、彩瀬まる『やがて海へと届く』(講談社文庫)を図書館に予約した。やはり図書館で借りたこの著者の『不在』も先日読み終えたばかりだ。読書の楽しみで、久しぶりにわくわくした気分でいる。

画像は、妹のメールから。「福寿草」


塗料のにおい

2019-02-18 12:24:49 | 日記

February 18, 2019

何度もブログで触れていることだが、住まいの改装が続いている。今日は扉を塗り直すとかで、半日ほど在宅して扉を開けたままにしておいてくださいとのこと、もちろんOKだが、塗料のにおいに少し悩まされる。とても昼食を食べる気分ではない。しかし、日ごとに新装開店のごとく様々な部分が新しくかえられていくのは、ありがたいことだ。以前住んでいた公団があまりに古いので、民間の新しいマンションに移ろうかと思った時、母に「公のところを出ないほうがいい」と言われとどまった。その後新しく建て替えられた今の住まいに移ることができ、その言葉をありがたかったと思い返している。

住宅公団は、現在「UR都市機構」という行政法人で、半官半民といった色合いが濃い。こういったさまざまな改装も、住民への負担は一切ない。小田急線の急行の止まる駅へは徒歩で7,8分のところにあり、住まいに関しては良かったと思っている。我が家の隣は、社宅として利用しているようだ。ベランダ越しに聞こえる若い人の声や、子供が弾くピアノの音が、一人暮らしの生活の慰みになっている。人間の運命というものはわからないものだ。まさかこの地にこんなに長く住むとは思ってもいなかったが、振り返ると、これまでの人生で一番長く住んでいる。多分ここが終のすみかになるのだろう。有形無形のものに感謝しながら、日々を過ごしていきたい。

 画像は、図書館の庭で撮った。


サンドイッチをつまみながら

2019-02-11 10:18:23 | 日記

February 10, 2019

2月9日(土)
以前開いていた英語教室に来てくれていたお嬢さんが訪れてくれた。実家から独立して、東京に部屋を借りたという。まず部屋代という出費が大変だと思うが、旅立ちの始まりである。彼女は、閉じた窓の中で暮らす私に社会の風を吹き込んでくれる。こんなときいつもサンドイッチをたくさん作り、余った分はおみやげにする。振り返ってみると、私はいつもサンドイッチを作っていたような気がする。パン食が好きだからかもしれない。中に挟むものは何でもいい。ジャガイモのサラダも美味しい。

簡単なスープとサンドイッチ、バランスはどうかと思うが、それだけ準備すれば、あとは心置きなくおしゃべりができる。食後は、コーヒーを入れてお持たせのケーキをいただく。実家に寄ってから帰るという彼女を送り出してから、小さな幸せを感じる。私はあまり欲のない人間だ。人と争うのは好きではない。しかし、自己を通すという点では強いものがあるなと感じることがある。人と話すと自分の姿が見えて面白い。会社人としての彼女の悩みを聞きながら、私が与えるアドバイスは何もないが、こうして話を聞くだけで、お互いに満足なひと時を共有できるのだろう。

2月10日(日)
関東地方に雪が降るという予報がある。新聞の「俳壇・歌壇」の欄のコラムに、作家の窪島誠一郎氏が、長野県上田市にある「無言館」の近くに建つ「俳句弾圧不忘の碑」について書いている。「無言館」は何度も訪れたことがあるが、機会があればこの碑を訪れてみたいと思う。次に、この碑に刻まれた句の中の2句を引用させてもらおう。
         戦争が廊下の奥に立ってゐた            渡辺白泉   
         戦争をやめろと叫べない叫びをあげている舞台だ   栗林一石路
反戦という言葉も遠くなりつつある今日の日本で、戦争中に、治安維持法による検挙、投獄の中で反戦を読んだ多くの俳人について、もう少し知りたい。

午後から、先日農協の店で買い求めておいた夏みかんでマーマレードを作った。例年に比べればずいぶん早い。今年第1号のジャムだ。農家の庭になったミカンだと思うので少し苦みがきついが、パンにつけて食してみると新鮮でおいしい。口に入るものは手作りに勝るものはないと、自画自賛している。

画像は、お持たせのケーキ。久しぶりのケーキの味わいがうれしい。


「3月のライオン」など

2019-02-06 15:36:36 | 日記

February 6, 2019

物忘れがひどくなり、読んだ本やテレビで見たドラマの筋をすぐ忘れてしまう。困ったものだ。数日前、いろいろなところで目にしていた「3月のライオン」の映画化された前編を偶然テレビで見ることができた。将棋の世界を描いた原作は漫画ということだ。pm9-11:30まで見入ってしまった。これといった内容があるものではないが、現代を生きる若者たちの姿がわかる。私が若いころにひねくり回してきた実存だとか不条理といったものが、こんな簡単なストーリーの中に垣間見れるのが面白い。後編が楽しみだ。

今日は彩瀬まる『不在』(角川書店)を読んでいる。ずいぶん前に図書館に予約してあった本で、どういった経路でこの本を読みたいと思ったかは記憶にない。まだ読み始めたばかりだが、読み物として面白そうだ。この頃、本を選ぶ基準がないことに自分で驚いている。全く受け身の姿勢だ。でもそれでいいのだろう。私も土に帰っていく日はあまり遠くはない。あれこれ理屈を並べるのはよそう。手にした本が面白ければ読み続ければよい、そうでなければやめればいいのだ。こういった考えの延長線上に、自分の終末もあるように思える。

農協の店で、水仙の切り花を買った。農家の畑の片隅に咲いていたのだろう。


いつのまにか

2019-02-03 09:10:03 | 日記

February 3, 2019

気が付いたら明日は立春、いつのまにか時は過ぎていく。ブログのことが頭の片隅にありながら、更新が遅れてしまった。寒さはこれからだという人もいるが、私は立春が過ぎると、ああ今年の冬も乗り越えられたとホッとする。ただ年々きつくなっていることは確かだ。昨日引き出しの整理をしていたら、古い写真が出てきた。背中も曲がらず背の高い自分の姿に見入ってしまった。人はこうして衰えていくのかと、老いた母の姿に自分を重ねている。

寒かったのでしばらく外出は控えていたが、昨日は久しぶりに駅前まで出かけ、最近ショッピングセンターの6階すべてを占めることになったユニクロの店を覗いた。結局、ヒートテックになっている薄いTシャツと春用のマフラーを買った。どんなものでも買い物は楽しい。軽くなった気分で帰宅し、新聞に掲載されている数独と漢字抜け熟語を解いた。今回は難易度が星3なので簡単にできたが、星5の問題の時は数時間かかることもある。こんなことで時間つぶしができる老後を良しとしよう。

先のブログで触れたことだが、今住まいにしている公団の建物の大改装が行われている。足場が組まれているだけでもうっとうしいうえに、ベランダに出ることも制限されている。寒い中で作業している人たちも大変だと思うが、彼らが話している言葉が外国語なのには、今の日本の世相を感じる。少子化が問題になっている日本、たぶん急激な変化が待っているのだろう。

画像は「ボケ」。団地の庭で撮った。