私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

映画「3月のライオン」後編

2017-04-30 09:35:12 | 日記

April 30, 2017

4月28日(金)
4月、5月と、見たい映画が多い。「3月のライオン」も少し迷ったが、以前原作をブログで触れたこともあり、後編だけ観てきた。いい映画だった。日本映画はあまりみないので人物と名前は結びつかないが、出演者はそれぞれの味を出していたように思う。

主人公の少年は交通事故で家族を失う。孤独や不振を乗り越えて、将棋界のトップに挑戦することができるまでに駆け上る。羽海野チカの漫画が原作になっている。私は、小さな窓から世間を見ているような生活をしていて、現代の人びとの日常生活を知らない。そういった意味でも、映像の中に繰り広げられる世界が新鮮だった。特に、年上の名人と呼ばれる人に挑戦するときの少年の涙が印象に残った。今日の朝日新聞の「天声人語」にも取り上げられていた、史上最年少でプロになった藤井聡太4段が話題になっている。何かを乗り越えていくものたちの姿は美しい。

4月30日(日)
誕生日だ。友人や妹からお祝いのメールや電話をいただいた。育った家庭では、誕生日を祝うという習慣がなくそのまま来てしまったので、いつも、友人や知人、姉妹の誕生日に声をかけるということを思いつかず、失礼している。今年は80歳という大台に上る年だ。よりいっそう健康に留意して過ごして行こうと思う。

画像は、「ダリア」。スーパーの片隅に置かれていた。


季節が変わる

2017-04-27 07:41:05 | 日記

April 27, 2017

やっと春が来たと思う間もなく、梅雨の季節、夏へと続く日本、今の季節が、からだにに少しでも問題を抱えているひとにとっては一番こたえるのではないか。健康で病気とは無縁な人生を歩んできた私は、初めて実感することだ。この年齢になると、知り合った方が亡くなったという知らせが耳に入る。先日の点訳の例会でも、以前かかわってきた『医学辞典』の点訳を取り仕切っていた方が亡くなられたと聞いた。80歳後半の方なのでやむを得ないことだとも思うが、点訳の世界では高齢でも全く年齢を感じさせない方が多い。この方の頭脳の明晰さにもずいぶん驚かされたものだった。ご冥福を祈る。

私自身も、この頃ついぞ考えたこともなかった死という言葉が頭をよぎることがある。昨年の胸椎の圧迫骨折以来、ずいぶん体が衰えたと感じる。まず、体幹が弱ってしまったので長く立ち続けることができない。いろいろ言ってもきりがないが、寝つけぬままに考えを巡らせていると、女性の平均寿命の86歳までは持たないのではないかと思ったりする。この世に未練はないが、長い生活で背負ってきたさまざまなものをどうやって終わりに持っていっていいのかなどと考えると、ますます目がさえてくる。パソコンに向かいながら少し憂鬱な気分で窓の外に目をやると、今年も生け垣の赤い新芽が元気に成長している。マイナスなことばかりを考えずに今日を、明日を元気に過ごそう。連休明けには、昨年私の骨折で実現できなかった5人姉妹が中部地方に住む姉や妹の家に集まるという計画が待っている。気をつけて毎日を過ごしたい。

画像は、友人と妹のメールから、「かたくり」。


読書会(『妻への祈り』)

2017-04-16 15:06:18 | 日記

April 18, 2017

 

4月17日(月)
1年ぶりに歯科医院に行った。昨年の6ヶ月検診のときは圧迫骨折でキャンセルせざるを得なくて、新たに今日予約をとってもらってあった。年を越えてのことでもあり、カレンダーに書き込むときに間違えたのか、11時だとばかり思っていたのが午後の5時だった。これからはこういった間違いが多くなるだろう、気をつけなければ。徒歩5分もかからない場所なので出直した。独り暮らしで人と会話することが少ない。長く通っている歯科医院なので歯科医や技工士の方々ともなじみがある。骨折について心配していただいたりお話をしたりしてして、温かい気持ちで帰宅した。

4月18日(火)
例年にない寒暖の差が激しい日々に苦しんだが、いつのまにか桜の季節は終わった。今日はわが家での読書会だった。本は、梯久美子編・島尾敏雄作品集『妻への祈り』(中公文庫)。島尾敏雄の作品は、『死の棘』を以前に読書会で取り上げている。「私小説の極北」と言われたように、自己の体験を純文学にまで高めた作家として知られる。本書は『死の棘』のテーマとなっていた著者の夫婦生活を描いた表題の作品等と特攻体験を描いた数編でなっている。どの作品も、純文学の香り高い作品だ。久しぶりに文学作品を読んだという読後感を持った。

今年は島尾敏雄の没後30年だそうだ。夫の情事に気づき次第に心を病んでいく妻という島尾の私生活がテーマになった多くの作品の背景には、戦時下で死を覚悟した男女の心のありようや、南の島という妻の育った生活環境などがあり、それらは島尾文学を支えているものだ。人間の一生は短いものだ。島尾敏雄の生活体験の中から高い文学作品が生まれていることを思うとき、たとえ作家ではなくても個人が一生の中で背負うささやかな出来事も、それぞれの人にとって比べようのない大切なものだといった思いも抱いた。私たちは私小説を描きながら生きている、と言ったら大げさだろうか。編者の梯久美子さんの解説によると、島尾敏雄は69歳で亡くなり、夫の亡きあと21年間喪服姿で暮らした妻ミホは87歳で生涯を終えている。私はあまり島尾敏雄の生活には立ち入らないところで作品を楽しみたいとは思ったが、私小説とはこういったものなのだろう。本書のレポーターを担当した方から、梯久美子『狂う人ひと―「死の棘」の妻・島尾ミホ』(新潮社)をお借りできた。ゆっくり読んでみたい。

画像は、友人と妹のメールから、「タンポポ」。


映画「海は燃えている」

2017-04-12 18:04:56 | 日記

April 12, 2017

久しぶりにアルテリオシネマで映画を見てきた。イタリア・フランス合作映画「海は燃えている」。今、世界が抱えている難民問題を扱ったドキュメンタリー、16年のベルリン国際映画祭グランプリ、17年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた作品だ。

イタリア最南端のランべドゥーサ島は、北アフリカに最も近く、難民や移民たちがヨーロッパをめざす地中海ルートの真ん中にあたる。漁業を営む住民たちがのんびりと暮す島で、12歳の島の少年の目を通して、難民を満載した船から救出される人々、多くの死者のあり様を描いている。平穏に暮らすイタリア南部の漁村の人びとの日常と難民の悲惨な状況が対をなして、私たちにいろいろなことを訴えかけている。

今年は寒暖の差が激しく、また昨年骨折したこともあって、外の世界を見る窓がどんどん小さくなてきている。これは私個人の問題であるが、世界の中の日本を考えたとき、やはり小さな窓を通してしか世界を見ていないことに気づかされる。難民たちは特にアフリカ系の人々が多く、さらに遠い世界のように感じられるが、悲しければ涙を流し、うれしければ笑顔になるという私たちと同じ人間でありながら、どうしてこんな辛苦に合わなければならないのかと、暗く悲しい気持ちになった。重い映画ではあったが、少し視野が広がった思いでいる。

画像は、友人のメールから、「大根の花」(北の丸公園)。

4月13日(木)
今日の朝日新聞を開くと、鷲田清一氏の「折々のことば」に、映画「海は燃えている」を観た作家・小野正嗣のことばが引用されていた。難民を描いたこのドキュメンタリー映画鑑賞後に、私が心に抱いた漠然とした思いがことばになって示されたので、この言葉を次に引用させてもらおう。

僕たちが他者とのつながり、世界への問いを共有するためには、僕たちの心にもっと余白が必要なのだ。(朝日新聞、2017年4月13日)


スマホ

2017-04-07 10:17:03 | 日記

April 7, 2017

7月7日(金)
今このブログを書いているパソコンがだいぶあやしくなてきた。携帯をスマホに代えパソコンは点訳だけに使うことにして、ちょうどスマホキャンペーンの案内状が届いたので、最寄りのショップに行き手続きをした。世の中がめまぐるしく変わって行くのでついていくのが大変だが、まだ頭が働くうちにという気持もあった。おととい契約をし、今日品物を受け取ってきた。帰宅して早速設定を試みたが、正しい操作をしているのかどうなのかもわからない。覚えてきた暗証番号が間違っていたのかなどと考えているうちに不安になてきた。翌日は病院に行く日なので、ショップによることにして、この新しい機器には触れないことにした。

7月8日(土)
病院で皮下注射を受けた後、ショップに寄ってスマホの設定などを尋ねてみた。設定は正しかったようだが、改めて疑問点を説明してもらい、何とか使っていけそうだと安心した。友人や姉妹は、こういったときに質問できる若い人(息子や娘など)との接点があるが、私は何でも独りで解決していかなければならない。最近いろいろときつくなって来たことは否めない。それでもスマホはパソコンの代わりになるので、これからは社会への小さな窓になってくれると思う。

画像は、妹のメールから。

 


ラジオ体操

2017-04-02 10:00:01 | 日記

April 1, 2017

ブログの更新が遅れてしまった。何だか忙しい。まず、点訳の校正がやれどもやれども終わらない。やっと次回の例会までの目途がついたところで、ブログのページを開いた。家に閉じこもっているので大した話題はない。お天気にも悩まされた。暖かくなったと思うと突然冬日に舞い戻ったり、まだ完全に回復したとはいえない身にはこたえる。何しろすぐ疲れてしまう状況を打破したいといろいろやっているが、最近始めたラジオ体操が、筋肉痛には一番効果があるようだ。毎朝6時半にほんの10分テレビの画面に合わせて体操するだけだが、これだけは3日坊主にならないように続けよう。

今日は4月1日、私は30日で80歳になる。母のこの年の姿を思い浮かべると少し恐ろしくなる。実際私も今回の胸椎圧迫骨折で、背中がだいぶ曲がり、身長も、驚くことに、若い頃に164cmあったものが150cmに縮んでしまった。考えると悲しいが、鏡をあまり見ないことにして心の自分を支えにして生きていこう。昨日の病院では、担当医の診察があり、毎週受けている皮下注射に対して、最初はこれほどよい薬はないと言っていたのに、もし何か支障があったらいくらでも他の薬がありますから言ってくださいとか、今回からでも代えてもいいようなことを言われる。何を信じていいのか。とりあえず私は大丈夫なので続けさせてもらうと答えたが、そういえば一緒に注射を受けていた何人かの女性の姿がない。ネットでこの薬を調べると、副作用の嘔吐が強くてやめたという人の意見が多かった。若ければ私もやめるるところだが、当面副作用はないし、骨量を増やしたい気持ちが強い。若い担当医にしっかりしてもらいたい。

毎年恒例にしているマーマレード作りの時期だ。お庭に育ったという無農薬の夏ミカンや、生協の甘夏など、材料は整っている。今日は気分転換に少し作ってみよう。皮を細かく刻む仕事があまり無理を出来ないのが残念だ。しかし確実に訪れた桜の季節に、通りすがりの公園の桜のお花見でも、心は若やぐ。アートシアターで今月はいくつかいい映画が上映される。見逃さないように注意したい。少しずつできることが減っていっても、できるだけ前を向いていきたい。

画像は、妹のメールから、「ヒスイカズラ」、日本で花が咲いたのは珍しいとのこと。三陽フラワーミュージアム(花の美術館)で撮ったものだそうだ。