私の日常

毎日の生活で印象に残った出来事を記録しておきたい。

俵屋宗達など

2018-08-23 16:33:16 | 日記

August 24, 2018

次回の読書会の本・辻邦生『嵯峨野明月記』を読んでいると、本能寺の変、秀吉の朝鮮征伐、徳川家康の登場と、日本の中心が江戸に移る前の17世紀初頭の数10年の京都の姿を垣間見ることができる。その中で登場する俵屋宗達について、私は、教科書にも載っている「風神雷神図」の作者ぐらいの知識しかなかった。本書を通して、天才・宗達の繰り広げる世界をさらに追い求めたい気持ちにさせられた。本書のカバーに1部が使われている、『四季草花下絵和歌巻』(書・本阿弥光悦、下絵・俵屋宗達)の実物も見てみたい。私たちの年代は、学校教育も含めて西洋への志向が強かったが、近世日本で花開いた芸術作品について、さらに深く知りたい、目にしたいという思いが強くなった。

少し過ごしやすくなったと思ったら、また暑さがぶり返してきた。今回の『嵯峨野明月記』のほかにも、辻邦生の作品をずいぶん読んできたように思う。本棚を整理していたら、夫人の辻佐保子さんの『辻邦生のために』(中公文庫)といった本まであった。辻邦生はもちろん好きな作家だ。スト‐リーテラーとしてとことん読ませてくれる。まだ読了していない『背教者ユリアヌス』もそうだ。しかしこの辺で、図書館を利用して違う趣の本を読んでみたい。久しぶりにチェーホフ全集から短編を選んで読むのもいいかもしれない。夏休みも終わりに近づき、点訳の会の勉強会も9月初めに控えている。手元にある点訳にも少し精を出そう。先立つものの心配もあるが、日帰りでもいいので、プチ旅行に出かけたい気分でもある。

画像は、住まいのある団地の庭で撮った。


東銀座へ

2018-08-19 08:51:51 | 日記

August 18, 2018

甥(妹の息子)の奥さんの個展を見に東銀座に出かけた。久しぶりに妹の家族たちと会えて楽しいひと時だった。会場が歌舞伎座の近くだったこともあり、あのあたりの景色も懐かしかった。妹の家族は大人も子供も背が高い。私は、この年頃の女性としては背が高かったのに、胸椎の圧迫骨折などで10センチ以上背がちじんでしまったこともあり、巨人の国に紛れ込んだ小人のような気分だった。子育てをしながら専門である絵の世界を追求していく姿は美しいと思った。素敵な絵を堪能させてもらった。しかし、帰路の道中で携帯した原民喜『夏の花・心願の国』に目を通そうと思った時には、文字が頭に入らない。ここ数年何をやるにも老いを感じる。若いころと変わらない気持ちで過ごしてきたが、そろそろ自分自身を軌道修正しなければならないだろう。

いつも一人で暮らしているのでたまにたくさんの人の群れの中に入ると少し疲れる。帰宅して、いつの間にか中日を過ぎてしまった8月の予定などを整理した。まず読了した村上春樹『騎士団殺し』第2部を明日図書館に返却しよう。この本のために少し時間を取ってしまった。本書について何か書きたいが、難しい。手元にあり、最後まで読み終えていない本・加藤典洋『村上春樹は、難しい』(岩波新書)をまず読みなおすことにし、当面は、この長編を読了したことで良しとしよう。次回の読書会の本・辻邦生『嵯峨野明月記』に登場する俵屋宗達の画集を探し出した。若いころに大学合格の祝いに友人からいただいたもので、みすず書房の原色版美術ライブラリーの中の1冊だ。奥付に1957年第1刷り発行とあり、今では貴重な本だ。懐かしい思いとともに本をめくっていると、一生懸命に日々を過ごしてきたころがよみがえる。夏の終わりを感じる日々だが、もう1度暑さはぶり返すとか。読書を続けよう。

画像は「ふよう」、団地の庭で撮った。


読書三昧

2018-08-15 08:21:14 | 日記

August 15, 2018

今夏ほどエアコンのありがたみを感じた年はない。エアコン嫌いもあって、確か去年はほとんど使わなかったように思う。冷房の中に長時間いるのはあまり健康的でないことは承知しているが、この暑さから逃れる場所もない。したがって冷房の中にとどまり、結局読書に明け暮れることになる。点訳をご一緒している方から校正刷りが回ってきて、一筆箋に、「点訳する頭が働きません。どうしたらいいでしょう。」と書かれていた。小さなユーモアに同感し、私も点訳はやめて、読書に切り替えた。今、どういうわけか手元に読む本があふれている。いつ予約したのか忘れていた本が図書館から整いましたというメールが届いたりもする。村上春樹『騎士団殺し』第一部もそうだ。第二部もすぐに届きそうなので、まずこの本を優先した。読みやすい本で1日で読了したが、さっそく今日は第二部が届いたというメールが来た。15日、年金が入る日でもあるので、暑いけれども図書館を含め駅前まで行って、いろいろとたまっている用事を済ませてこよう。

8月15日、終戦の日だ。毎年この日の前後には、ラジオ、テレビ、新聞などのメディアが第2次世界大戦の話題であふれる。私は、だんだん少なくなってきている戦前生まれ、終戦の日が記憶の中にある一人だ。メディアから発信されるあの戦争についての話題は、毎年同じようなものだろうが、ああそんなことがあったのだと改めて反戦の気持ちを強くする。父が反戦の意識が高い人だったので、私たち姉妹はその意識が高い。住み慣れた東京の家を売り、年老いた両親と5人の子供を連れて千葉県に疎開し、そのまま東京に戻ることが出来なかった父の無念さが、この意識に拍車をかけたのかもしれない。しかし終戦の日前後に語られるあの戦争がもたらした悲劇は、私の家族が体験した出来事が小さなことだったと分かる。私たちの何倍もの苦難を乗り越えて戦後を生き抜いてきた人々がたくさんいる。アマゾンに注文してあった、被爆体験を描いた原民喜『夏の花・心願の国』(新潮文庫)が届いた。私の読書はいつまでも続く。

画像は、「むくげ」。住まいのある団地の庭で撮った。


立秋を過ぎて

2018-08-09 14:44:57 | 日記

August 9, 2018

今年の猛暑には参った。とはいっても秋は確実にやってくる。暦に合わせるようにせみ時雨が騒がしくなり、ミンミンゼミの「ミーンミンミンミンミー」が耳につくようになった。台風13号の影響か、ここ数日は過ごしやすい。点訳も手元に預ってあった校正はすべて依頼者に郵送できた。まだまだ先だと思っていた次回の読書会(9月4日)も迫ってきている。本は辻邦生『嵯峨野明月記』(中公文庫)だ。読了はしてあるが、私がレポーターなので、2回は読みたい。本書については読書会が済んでからいろいろ書くことにして、読みかけていた『背教者ユリアヌス』の続きを読むことにした。4巻まであるうちの3巻に入ったところだ。こんな暑い時期でも読み始めると引き込まれるのは、この著者のストーリーテラーとしての才能によるものだろう。『背教者ユリアヌス』の次は、ボッティチェルリの生涯を扱った『春の戴冠』1、2、3を読む予定だ。この著者の作品は、物語の背景にある時代を通して、私の中で欠落している歴史を学べるという利点もある。

この時期、NHKラジオ深夜便では、広島・長崎への原爆投下の日や、終戦の日(8月15日)に関連した放送が続く。原民喜『夏の花』の朗読に心を打たれ、改めて反戦の気持ちを強くした。この本を1冊買うことも、小さな反戦の行動だろうと、原民喜『夏の花・心願の国』(新潮文庫)をアマゾンに注文した。

生協に注文してあった大根が1本届いた。輪切りにして、朝からだし汁で軟らかく煮てある。ゆず味噌があるので、今日は冷たい「ふろふき大根」で食べよう。すぐ下の妹から、痩せてぶかぶかになってしまったからと、たくさんずぼんをもらった。が、私はファスナーをあげるのがきつく、少しおなか周りの脂肪を落としたい。大根ばかり食べているわけにはいかないが、大好きな油を使った料理はできるだけ控えるようにしよう。夕食はいつもの大根のカレーライスに落ち着きそうだ。

画像は、友人のメールから、「ミヤマフウロ」。礼文島の高山植物。

 


炎天下に外出

2018-08-03 18:00:28 | 日記

August 3, 2018

長かった7月と比べて、8月は駆け足で過ぎていきそうな予感がする。炎天下の中、図書館に本を返しに行き、駅前の郵便局や銀行のATM で用を済ませた。代わりにやってくれる人はいないのだから、何でも自分でやらなければならない。お金の支払い関係は銀行1本にしていたが、新しく入り直した生協が郵便局扱いと決まっているという。あちらに振り込んだりこちらに振り込んだりと、頭の体操だと笑って済ませる時期がいつまで続くか心配ではある。用事を済ませてバス乗り場に来ると、救急車が待機していた。大きなショッピングセンターがふたつあり、老人の多い地域であれば、熱中症になるひとも出るのだろう。それにしてもこの頃おじいさんが買い物をしている姿が目につく。一人暮らしは女性だけではない。みんな大変だなあと思いながら帰宅した。

今年エアコンを新しくしたのは正解だった。電気製品は毎年、新しい節電の工夫がなされている。電気代を全く気にせずに使えるのは助かる。部屋を涼しくして、留守中に電話をかけてくれた妹にこちらからかけ直す。一人暮らしでも、5人姉妹は健在なので、よく電話をしてくれる。今年は、もう例年のように姉妹皆で集まるということは無理だが、電話ででも心置きなくおしゃべりできるのはうれしい。今日届いたばかりの本、樋口満『体力の正体は筋肉』(集英社新書)に目を通そう。この種の本はたくさん手元にはあるが、新しい本で気合を入れて、三日坊主にならないようにトレーニングに励みたい。点訳のためにパソコンに向かっていると、どうしても背中を丸めた姿勢になってしまう。ただでさえ胸椎圧迫骨折を経験している身、姿勢を正して筋力をつけるように頑張ろう。

画像は、図書館の庭で撮った。