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ぽかぽか春庭「ミロ展 in 東京都美術館」

2025-06-14 00:00:01 | エッセイ、コラム

20250617
ぽかぽか春庭アート散歩>2025アート散歩緑陰(1)ミロ展 in 東京都美術館

 東京都美術館は第3水曜日の高齢者無料入場制度をやめてしまった。けしからん。そのかわり、往復はがきに住所氏名を書いて申し込む。いまどき往復はがき!と思うし、抽選の倍率どれくらいかわからずどうせあたらないと最初からあきらめて、田中一村展もデ・キリコ展もハガキ出さず、「シルバー料金」を払って観覧しました。どうしても見たかったから。でも、ミロは「当たれば見るし、あたらなければあきらめる」という気持ちだったので、旧い往復はがきに値上げした分の切手を郵便局で貼って出しました。当選!

 4月8日火曜日に東京都美術館へ。10時半に入館。
 4月6日にNHK日曜美術館がミロ展を特集したから、平日だけど混んでいるかもと心配しながら入ったのだけれど、思ったよりは混んでいなかった。日曜美術館が取り上げるとすぐにわんさか押し寄せるジジババもミロはそんなに好きじゃないらしい。私だってハガキ当選しなかった今回はパスと思っていたんだもんね。

東京都美術館の口上
 1893年にスペインのカタルーニャ州に生まれたジュアン・ミロ(1893~1983)は、同じスペイン出身のピカソと並び20世紀を代表する巨匠に数えられます。太陽や星、月など自然の中にある形を象徴的な記号に変えて描いた、詩情あふれる独特な画風は日本でも高い人気を誇ります。そんなミロの創作活動は、没後40年を迎えたいま、世界的に再評価されています。本展は、〈星座〉シリーズをはじめ、初期から晩年までの各時代を彩る絵画や陶芸、彫刻により、90歳まで新しい表現へ挑戦し続けたミロの芸術を包括的に紹介します。世界中から集った選りすぐりの傑作の数々により、ミロの芸術の真髄を体感できる空前の大回顧展です。 
 
アトリエにいるミロ


 まあまあの混み具合といっても、人が集まっている絵があるから、人のいないところを縫って観覧。1章から3章までは撮影禁止。4章と5章の一部のみ撮影可。
 ミロ長生きの結果、著作権は2053年まで存続。1968年までに亡くなっているアーティストは2018年に著作権が切れるはずだけれど、戦時加算とかいろいろついて、パブリックドメインになるのはなかなかめんどう。1章2章3章の画像は借り物。4章5章は撮影できましたが、照明が画面で光るのを反射させないために、斜めから撮ったりしたので、あまりきれいにはとれません。

 第1章若きミロ芸術への決意
 入り口の説明を横目で見て、最初に目に入るのは、ピカソが死ぬまで所蔵していたというミロの自画像。

 「自画像」1919         「ヤシの木のある家」1919
 

第2章モンロッチーパリ 田園地帯から前衛の都へ
 パリに出てきたミロは、シュールリアリズムやダダなど、最先端のアートにふれ、具象から離れました。

「オランダの室内Ⅰ」1928 (フェルメールの翻案)


第3章逃避と詩情 戦争の時代を背景に
 コラージュや、布や糸を使った作品など、多彩な試みを重ねました。

「絵画(カタツムリ、女、花、星)」1934


第4章 夢のアトリエ 内省を重ねて新たな創造へ

 「火花に引き寄せられる文字と数字」1964

「女と鳥」1967 ほか
 

「太陽の前の人物」1968        「月明りで飛ぶ鳥1967」       
 

「逃避する少女」1967
  

第5章 絵画の本質へ向かって
 
「にぎやかな風景」1970


「スブラテシムー袋13」1973


「焼かれたカンヴァス2」1973 表と裏
 

「花火Ⅰ,ⅡⅢ」1974アクリル/カンヴァス 


「バルサFCバルセロナ75周年」1974リトグラフ 「ユネスコ:人権」1974リトグラフ
 

 東京近代美術館が所蔵している「あら、あの人やっちゃったのね」というミロの作品。近美では解説はなかったですが、今回の展示の解説を見て、「何をやっちゃったのか」という疑問にミロ自身が回答しているのだと知りました。何をやったのかというと「おなら」。ふぇ~、それを絵にするの?と思いますが、ミロにとっては絵の中に表現したかったのでしょう。たぶん、世界の現代絵画の中でおならが表現された数少ない、あるいは唯一の絵と思います。浮世絵には、河鍋暁斎や月岡芳年の作には男女が突き出した尻から噴出する姿がありますが、西洋画でこの画題を見たことない。ミロは浮世絵の「放屁合戦」を見たことあったでしょうか。
 

 ミロの絵、心がのびやかになるような絵もあるし、なんじゃこれ~と思うのもある。見る人のこころのままに楽しんでいいのだと思います。

  

<つづく>
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