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ぽかぽか春庭「新宿めぐり」

2025-07-01 00:00:01 | エッセイ、コラム
20250701
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2025二十五条日記夏日(1)新宿めぐり

 6月13日、新宿東側にある109シネマズプレミアム。2度めの豪華映画館は、娘の希望通り「リロ&スティッチ」を鑑賞。実写版、よくできていました。私はアニメ版の放映を録画し損ねたので初めて見るリロ&スティチ。ディズニーファンの娘はアニメロードショーも見て、ディズニー+の配信でも繰り返してみて、ストーリーは全部頭に入っていますが、実写とどこが違うか見るのも楽しみのひとつなんだとか。

 実写の景色は最初の日の出の部分だけだった「ライオンキング」、ベルのエマ・ワトソンが美しかった「美女と野獣」、ウィル・スミスのジーニーもかっこよかった「アラジン」、私は白人じゃないアリエルもいいと思った「リトルマーメイド」、それぞれ、アニメ版と同じように楽しめました。悪役のマリフィセントを主人公にした「眠れる森の美女」、同じく悪役クルエラが主役の「101匹わんちゃん」も。

 「白雪姫」が大不評で興行成績もこけたのは、やはり「いつか王子様が」を歌わない、白馬の王子を待たない王女にしたからでしょう。女性自立のコンプラ配慮が裏目に出た。
 私のアイディアでは、大恐慌後の1930~1934年というアメリカの時代を背景に、初の長編アニメを生み出そうとするディズニースタッフを集団主人公にして、メイキングの形で白雪姫の部分をスタッフの想像として実写にしたらおもしろいものになったんじゃないかと。スタッフのひとりが、想像で「自力で生きようとするスノーホワイト」を思い描くと、ウォルトが全力でそれを否定してつぶしにかかる、というような。結果、白雪姫は煩雑な家内労働をまるでおとぎ話のように楽しく完璧にこなし、あやしげなばあさんがよこしたりんごを疑いもせず食いつくという純粋無垢(いいかえると馬鹿)なキャラクターとして画面に輝いた。

 リロ&スティチ実写版、はじめて見た私も、何度もアニメを見ている娘にも楽しかったです。宇宙ETスティッチを捕縛しようとする悪役ふたりの設定が違っていたり、違うところはあったけれど、それぞれの面白さがあったという娘の感想です。

 前回と同じくポップコーンもお代わりを食べ、ゴジラの背中も見ました。
            109シネマズプレイアムから北方向をながめる
  
 

 109シネマズプレミアムを出て、甲州街道側の文化学園服飾博物園まで1.5Kmほどの道のりを歩いていくかタクシーで行くかと悩んだ末、新宿西口28番停留所から「新宿WEバス」を利用することに。100円コミュニティバスで観光気分を味わいたいと言う私の希望で、待ち時間はだいぶあったのですが、乗車。西口のホテル前を回って一巡する観光仕様のバスです。天井がシースルーなので、バスの中から高層ビルが眺められるところがミソ。私は楽しかったけれど、乗りものに弱い娘は曲がり角の多いコースで完全に酔い、気持ち悪いのが治るまでに2時間かかりました。乗っている時間は15分ほどなので大丈夫かと思ってしまった母のミス。

 シースルーバス天井から見えているのは、新宿コクーンタワー。モード学園が入っています。新しいファッションやモードを生み出しているコクーン(さなぎ)たち。
 車窓から新宿高層ビルを眺める


 コクーンタワーや新宿西口のホテルを見ながらワシントンホテル別館前に着き、道路を渡って文化学園服飾博物館へ。
 娘が私といっしょに美術館博物館に出かけるのは、1)ぐるっとパスで入館できる 2)夜間開館している曜日がある、という二つの条件があるとき。
 文化学園服飾博物館は6月13日が夜間開館の日だったので、娘といっしょに見ることができましたが、6月19日オペラシティギャラリー「私を着がえるとき」は、22日最終日までに夜間開館の日がなかったので、ひとりで出かけました。
 
 何度も言っていますが、自分の着る衣服に何の関心も持てず、伯母姑姉妹からのお下がりを着て「冬は寒くなければいい、夏は裸でなければいい」と言ってきました。

 これは、私の生まれつきの興味が衣服に向かなかったこともありますが、戦後のもののない時代に育ったせいもあります。
 妹が生まれたのは、ものも出回り始めた1954年で、「戦後は終わった」と言われた年だったので、妹はモノ不足をあまり記憶していません。妹は、夏冬のボーナスごとに家の中に家電製品が増えていく時代に育ちました。

 妹が生まれたあとも、母は、ご近所の病人を抱えた家に食べ物を届けるなど人助けが「生き方」の人でした。街中にまだみすぼらしい服の人も多かった中、母は「どんなボロを着ていようと、服装で人を判断してはいけない。人の徳、人間性は服装じゃなく、ふるまいに出るんだから」と、何度も諭しました。私は人を服装で判断することをしないかわり、相手も私を服装で判断したりしないだろうという思い込みで暮らすことになり、日ごろはTシャツにジーンズで過ごす。

 同じ親に育てられたのに、姉と妹はおしゃれ大好きっ子で、アヤ伯母は「最愛のみいちゃん=私の姉」にかわいい洋服を着せたい一心で文化服装の洋裁を習い、季節ごとに姉のために「装苑」という雑誌の付録の型紙で洋服を縫っていました。私は自分に似合っていようといまいと、少しサイズが大きかろうと、姉のお下がりを着ていました。
 たまに母が、私と姉のおそろいのワンピースを作ってくれることもありましたが、母は雑誌の型紙をいっさいくふうすることがなく「原型」という型紙をそのまんま使った、フリルもフレアもない簡単ソーイングのワンピースでした。結果、5歳年下の妹は、姉のお下がりと私のお下がりの服を何年も続けて着ることになり、おしゃれ好きな妹は、小学校も上級生になると「私だけの服」を要求しました。妹のお下がりは従妹に回されたようです。私の世代、お下がり服は当たり前のことでした。

 そんな私も、「見てるだけ~」でファッションが楽しめるようになったのは、50歳すぎてから。オペラシティギャラリーのファッション展示も大いに楽しみました。しかし、せっかく新宿の西側にきたのだから、もひとつ楽しんで帰ろうと、都庁展望台に上ることにしました。

 オペラシティからけっこう歩いて新宿中央公園へ。ものすごく久しぶりの中央公園です。東京都庁を西側から眺めるの、初めてかも。
 東京都庁の展望室もひさしぶり。石原知事時代、眺めがいい窓際にカフェをしつらえ、一般客は片側の窓からのみ眺められるような造りになったことに腹をたて、久しく展望室を訪れていませんでした。
 エレベーターに一緒に乗り込んだのは、インバウンド観光客がほとんどでした。北展望室のカフェは中央にまとめられ、展望めあてのタダ客もぐるりと回りじゅうを眺められるように内装が変わっていました。よしよし。むろん、ビールもコーヒーもお金を落とさず、持参の水筒からコーヒーを飲む。
 高いところからの眺めが大好きなHALですから、観光客に負けじと写真を撮りました。
 

 109シネマズプレミアム10階からのながめも、都庁からのながめも、高いところからのながめは、よきかな。

<つづく
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