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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

長崎の君

2010年08月21日 | 
今朝の庭でステキな出会いがありました。
羽化したばかりのナガサキアゲハ(オス)です。

ナガサキアゲハは南方系のチョウですが、近年の地球温暖化で生息地が年々北上してきているということで有名です。
確かに私が子供のころは見かけなかったような気がします。
30数年前ですがー。

名前の由来はシーボルトが長崎で発見したからだとありました。
もっともらしいですね。

アゲハの仲間にしては珍しく尾状突起を持ちません。
しかし生息場所によっては有尾型がいるそうです。




まだうまく飛べないのでしょう。
カメラを近づけても逃げません。


なんともまあ立派な体格!
実に堂々としています。
ホレボレします。
・・・意外と毛深いんですね・・・でも大丈夫!(ナニが!?)


私はナガサキアゲハを見かけるたび秘かに「あぁ、長崎の君・・・」と心の中で呼び掛けていたのです(オスにもメスにもですが・・・)
あの優美な姿をぜひこの手の上でまじまじと見てみたい!
大きさの割には必ずや驚くほど軽いに違いないその重さを体験してみたい!
と常日頃から思っていました。



チャンス到来~。
うまく飛べないのをいいことに。



ささ、長崎の君、ぜひともこちらへ。


そっと差し伸べた私の手に乗ってくれました。
念願の手乗りナガサキアゲハです。

思っていたよりも重量感があります。
これからこのお腹の中の水分を出すのでしょうか?





チョウやガが手に掴まる感触が好きです。
なんともいえない引っ掛かりがあって。







どこもかしこもピカピカです。


あのイモムシが、サナギの時はいったんどろどろになってこんな素晴らしいチョウになるなんて!
本当に不思議でたまりません。




表側は美しい光沢のある黒・・・に見えますが光の加減で青くなったりします。
メスは後翅(下の翅)に白い部分があるので簡単に見分けることができます。


伊豆大島ではモンキアゲハと並んでとても大きなチョウで、時々鳥と見間違うほどです。
このナガサキアゲハはこの状態で翅の端から端まで(横幅っていうの?)ゆうに15cmはありました。

このあと彼はふわふわと頼りなく飛び、近くの草むらに降りました。
そこで完全に翅が固まるのをじっと待っていました。



今度はもっと大きな姫君を我が手に乗せてみたいです。
いや・・・お乗りになっていただきたいです(笑)





今日出会った鳥たち(声のみを含む)
ウミウ、シノリガモ、オオミズナギドリ、ウミネコ、クロサギ、アオサギ、ムナグロ、イソシギ、トビ、コジュケイ、カラスバト、キジバト、アマツバメ、ツバメ、キセキレイ、ハクセキレイ、イソヒヨドリ、ウグイス、セッカ、オオルリ、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ドバト

         がんま
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またカメの話?

2010年08月20日 | 哺乳類、爬虫類、他
 昨日と今日は、暑さが少しだけ落ち着いた感じで、助かりました。

 夕方の海の写真でも見てください。伊豆諸島の沖の島々です。左側が新島、右側が利島、真ん中にうっすら見えているのが、神津島です。

 元町港の辺りから見る沖の島々の配列とは、随分違うはずです。これは、大島の南部の海岸から望んだところです。

 こちら↓の噴煙を上げているのは三宅島です。2000年の大噴火以来、煙や有毒な火山ガスを出し続けているそうです。



 これ↓は、10日ほど前の同じ海岸でのこと。

 ウミガメの産卵から2ヶ月程が経って、子ガメたちが元気に降海(こうかい:海へ旅立つこと)したので、その巣穴を掘り起こして、孵化率などを調べました。

 梅雨の末期に大雨が降ったり、強烈な夏の太陽に照らされたりしたので、うまく孵化するか、ちょっと心配でしたが、6割くらいの47匹が夜の間に砂中から脱出して降海したようです。



 この発掘作業で、産卵巣の中に取り残されていた子ガメ7匹が生きていたので、暗くなり始めた海へ放流しました。

 子ガメは、明るい昼の海では天敵に見つかりやすいので、暗い内に出来るだけ陸から離れられるように、必死に泳いで行きました。

 暑い砂の中にいても、広い海へ泳ぎだして行く子ガメたちは、しっかり心の準備ができていたようです!?


 
 でも、それから日本列島には、台風4号が接近・通過して、波浪も高くなりました。

 子ガメたちのことは、それぞれの生命力と運にまかせて・・・

 残りの産卵巣が流出しないように、波打ち際に近い卵を別の安全な場所へ移植しました。

 砂防堤やダムなど、治山のための土木設備が整ってきたことなどで、全国各地で海岸の浜痩せ(やせ)という砂不足問題が起きています。大島の砂浜も同様です。



 この↑時点で、すでに死んでいる卵・・・卵殻の中で胚の発生が進んでいるのが、生きている卵です・・・が、判別できる場合は、死んでいる卵を除去します。

 鳥類の卵のように、厚い殻で覆われていないウミガメの卵は、死んでしばらくすると変色して生死が分かるのですが、砂の中にあるので、どの時点で死んだものかは、分かりにくいです。

 実は、この卵たちは、ほとんど死んでいましたが、無精卵で最初から生きていなかったのか、産卵後の早い時期に水没するなどして・・・窒息死してしまったものなのか、分かりません。 



 
 こちら↑は、元気な生きている卵です。きれいな白い色の殻がパンパンに張っていて、見るからに元気そうです(笑)

 見ていて嬉しくなります!

 もうしばらく砂浜で温められて、孵化の時期を待ちます。



【今日のおまけ】
 先週のこと、砂浜を歩いていて、流れ着いた海藻の上に小さなカニを見つけました。


 

 甲羅の幅が18ミリほどの、オキナガレガニです。
 
 丸っこくて、足が平べったい特徴に、まだら模様。



 以前、思わぬ所で見つけて驚きました。調べると、もう10年前のことでした。




 2000年6月18日に採集し、この時もすでに死んでいましたが、ホルマリンに漬けました。これ↑は、その標本の方のオキナガレガニ。

 その「思わぬところ」とは、カメの産卵巣の中だったのです。

 産卵の翌朝、すぐに卵を移す移植作業をしていた時、卵塊の中で発見したこの個体は、死んだばかりのように見えました。

 流木・軽石・流れ藻などや、ウミガメやクラゲに付着して太平洋を漂流しているカニだそうです。

 だから和名が、沖流れ蟹(カニ) なのですね。 翁枯れガニじゃなくて・・・。



 きっと、カメの尻尾の辺りに付着していて、産卵中に巣穴の中へ落ちたのでしょう。

 アカウミガメの卵の直径は、通常36~43ミリくらいですが、中にはこんなに小さな卵が混ざっていることもあります。卵径10ミリくらい。小卵の多くが卵黄はありません。



 この時季、カメネタが多くて、すみません。

 (なるせ)




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昨日と今日のツアーで。

2010年08月19日 | ツアー
昨日午後3時から2時間、そして今日は半日、お客様を案内しました。

昨日は船が元町だったこともあり、元町溶岩流の荒々しい光景を見ていただいてから、
笠松(海岸)、波治加麻神社(森)、桜株と少しずつ、違う環境を歩きました。

海岸ではマルバアキグミの実が膨らみ始め、神社の参道の脇ではヨウシュヤマゴボウが
可愛い花を咲かせていました。

写真はヨウシュヤマゴボウです。

小さいうちは、清楚な感じがしますね。

ここの御神木でもあるイヌマキの木の下には、沢山の実が落ちていました。
20日ほど前に立ち寄った時にも実が沢山落ちていましたが、その時よりずっと大きな実が散乱していました。

イヌマキが実を落とすのは、残った実に栄養を集中させ、より甘く美味しい果実をつけて
鳥に運んでもらうためだと思うのですが、こんなに長い期間、落とし続けるものなのでしょうか?

山道で今盛りのラセイタタマアジサイを紹介していたら、とても大きな蕾があふれ出ていました。

全体の大きさは卓球ボールどころではなく、テニスボールぐらいあるのではないかと思われるほどで、
その巨大さに皆で盛り上がりました!

そして今日です。

山は霧でしたが、溶岩や植物を観察しながらゆっくり歩きました。
シマヘクソカズラやフシグロが花期を迎えていました。

火口周辺では、1株見かけない植物が花開いていました。
ヤマハハコ?

何だか花のまばらな感じがちょっと雰囲気違いますが…。
それにヤマハハコだとしたら大島の植物目録に載っていないような…。
種が海を越えて運ばれてきたのでしょうか?

お客様が黒い虫を発見。

やけに地味なコニワハンミョウだな~と思って写真を調べたら
どうやらニワハンミョウのようでした。カルデラには2種類とも生息しているのですね。

時々霧が風に運ばれて、三原山が姿を現し、歓声を上げているとあっという間にまた
白い霧がやってきて山の姿を隠してしまいます。

霧の中から現れた、B火口列の切り立った岩の景色です。

これは噴火で噴降り積もった溶岩が、溶岩流の流れに乗って運ばれてできたものだそうです。
こんな巨大な岩が、赤い溶岩の上に乗って流されてきたら、大迫力でしょうね。

さて、最後に、今日一番印象的だった出来事です。

山から温泉ホテルへ向かう道を歩いていたら
オオスジコガネと思われる虫が何匹も空から降ってきたのです!
(どうやら移動中のリスに木をゆすられて落下してきたみたいです。)

宝石のようにツヤツヤで、緑、赤、黄色など色もさまざまで、とてもとても綺麗でした。

地面に落下したのがかなり衝撃だったらしく、右往左往して動き回るのでまともな写真は撮れませんでしたが…。

あの色とりどりのピカピカの虫達を全部手に持って写真を撮れば良かったとそれだけが心残りです。
赤、青、黄色の信号機のようなピカピカが撮れたはずなのに(笑)。

ところでこのオオスジコガネ、成虫は針葉樹の葉を食べるそうです。
私たちの頭上には針葉樹はありませんでしたけど??

大島で針葉樹の葉だけ食べていたら生き残っていけないでしょうから、
島で暮らすうちに他の物も食べるようになった可能性はありますよね?

今度この虫に出会ったら、何を食べていたか良く見てこなくては…。
またまた、楽しい疑問が幾つか増えました。

猛暑でも霧でも、やはりフィールドを歩くのが一番楽しいですね~。

(カナ)
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磯観察会開催!!

2010年08月18日 | 海の生物

去る8月10日。
グローバルにて、初の磯観察会を開催しました。
東京の中高生の皆さん37名を相手に行われたスノーケル&磯観察会、やっている私も実に勉強になりました。

引率の方も入れ、18人&19人の2チームで、交代でスノーケルと磯観察をしたのですが、天候にも恵まれ非常に良い観察会になりました。
その時は丁度、大潮の日。

午前11時に干潮を迎えるという、申し分無いコンディションです。
やはり磯観察をするには、潮が引いてないと話になりません。
この時は、丁度この干潮時をはさんでの開催だったので、潮の満ち引きも見てもらえました。

各班4チームに分れ、注意事項の説明の後に自由に生物を観察してもらいました。
観察するだけでは、詰まらないし人数も多すぎたので
網と小型の水槽を渡し、最小限の採集もしてもらいました。

非常に皆さん、盛り上がって色々と探してくれました。
質問がある度に、磯を歩いて行き、その質問に答えていったのですが、
中には私もビックリする様な生き物を発見している生徒さんもいました。
因みにそれは、ネズスズメダイという魚です。
昨年は非常に数が多かったのですが、今年は全然見られていない魚です。
凄いのはそのサイズ。大きさなんと1cm!これを捕まえるとは・・・驚きです。

後は、甲羅全体に海藻を付けるコワタクズガニというカニがいます。
普通、岩肌を見ているだけでは到底カニと気が付きません。
こんな、擬態上手なカニまで発見していました。
いや~ 流石、生物部の皆さんだけあります。

約1時間半程で、皆さんの集めた生き物を一箇所に集め
それにまつわる話を次々して行きました。
1つでもみなさんの記憶に残っていると嬉しいのですが・・・

前々からヤドカリや貝を探して磯を歩いていたので、幸い分らない質問は無かったのですが、唯一答えが出なかったのがこれです↓


岩肌に付いた無数の白い塊、その1つ1つの大きさは約2mm程
爪で剥がすと簡単に剥がれる所から、他の生き物が付着しているというのは分るのですが、それ以上は分りませんでした。
分らないを分らないままにしていては生徒さん達に申し訳ないので
詳しい方に調べてもらいました。

どうやらアマオブネガイ科の卵ではないか。というお答えでした。
アマオブネガイの仲間は大島には2種類「アマオブネガイ」と「アマガイ」がいます。
という事は、これらのどちらかでしょう。
いや~ ゲストから教えられる事って本当に多いですね~

色々と資料も作ったので、機会があったらまた開催したいですね~

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樹海のゴマちゃんのその後

2010年08月17日 | ツアー
昨日、一日山歩きのツアーに行きました。
その中で一番のニュースはこれです!



記憶にある方もいますでしょうか?
そう、樹海のゴマちゃんこと、ゴマフボクトウの幼虫が住んでいた穴です!

この穴とは長いお付き合いをしてきました^^
初めに見つけた時にはこんもり綺麗にゴマちゃんの糞が積み上げられていました。
そして、木の枝でつついてみたら入口でちょうど折れちゃって、中の幼虫を心配しました。
次に行った時にはちゃんと枝先が押し出されていて、あぁ良かったと安心したものです^^

そして、時が経ち・・・
随分たっていますよね。
本日、その穴から出てきて羽化に成功したと思われるゴマフボクトウさんがこの木についていたのです!!!

まずゴマフボクトウ成虫が大きなコブの下にいる(分かりますか?)のが目に入り・・
調べてみたら例の穴に脱皮殻を発見!
これは~!と興奮して、撮影の前に思わず殻を引っ張り出してしまいましたので写真では脱皮殻が下に落ちていますが、いじる前の脱皮殻は穴の中にひっかかっていました。
穴にひっかけたままで羽化した、という事でしょうかね?!

見守っていた子の成長を見る気分です♪嬉しいですね!!

羽化した子かどうか、という確証はないのですが、穴の上にてじっとしているあたり、きっとそうでしょう!
樹海のゴマちゃん!ぜひまた樹海の木で子どもを安全に育ててね^^


今日見たその他のものです。


こちらも子ども^^
キセルガイのまだ淵が反りかえっていない個体がちょうどキノコ菌を食べていました^^


これはクズのお花。
山頂部で見られたので、町周辺では少し前から咲いていたのでしょうか。


山頂口付近で見つけたコジュケイの子ども?
誰にやられたのでしょう・・
近くでお母さんかな、と思われるコジュケイが一生懸命鳴いていました。
お客様(お子さん)と一緒に道路脇の茂みに移してあげました。

同じ島の同じコース、同じ人間が歩いていても、いつも見つけるものは違うのですね。
これからも色々な発見をして、この場でお伝え出来たら嬉しいです!!
(友)

(訂正)
*鳥担当願法に確認してもらった所、写真にあるコジュケイはしっかり大人だとの事でした。
そばで鳴いていたのは連れだったのかもですね。
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ラセイタタマアジサイ

2010年08月16日 | 植物
暑い8月の夏休み、大島の山の中ではひっそりとタマアジサイが見ごろを迎えています。
2メートル以上にも成る大きな株でゴワゴワの大きな葉の中心に真ん丸いボール状の蕾を持ったアジサイです。

ラセイタタマアジサイ=大島に多くあるのはこの種類です。(他にも数種類ありますが)



ここで今日の発見!!
ボール状の苞(ほう・苞葉)は何枚か重なって中の蕾を守っているのかと思っていたのですが、(真ん中が花周りに苞)それは違っていて少しずつの蕾を手の中に包み込むように重なっていました。(意外!)

初めの二枚の苞の中(外側に苞一枚その中に花の塊)



次の二枚も剥いてみると(やはり外側に苞とその中に花の塊、まだまだ続く…)



今まで蕾と花は見ていたのですが、その花の咲く途中は漠然としか見ていなっかたのだと反省しています。
今回私が思っていた蕾と実際の蕾の咲き方の違いが分かってなぜかタマアジサイに親近感沸くようになりました。            (しま)



個人のお宅に八重の種類も見つけました。


蕾は変わりないのですが(中身は剥いてないですよ、個人の所有ですから)


=今日の小さい秋につけた=
本格的な秋でもないのに、こんなに赤いのがありました。でも緋猩猩(園芸種で赤いもの)では在りませんよ


朝夕の気温の差が少ない大島なのできれいな紅葉が少ないです(あ 何ヶ月も先の話ですよね)
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素敵な住まい

2010年08月15日 | 
外を歩いていて、クモの巣の美しさに見とれることが時々あります。

特に早朝や夕暮れ時、太陽の光を反射してキラキラ光るクモの巣や、
雨上がりの水滴が光るクモの巣など…。

太陽の光を反射して、1本1本の糸が輝く瞬間。

立ち止まって、いつまでも眺めて居たくなる美しさです。

ただ丸いだけでなく、そこに帯状の模様が織り込まれていて、
そのデザインに見とれることもあります。

綺麗なギザギザの丸い模様を中央に作り、隠れているナガコガネグモ(たぶん)の幼体。


長い帯のような模様を編んでいるものもいます。

この帯の中に入り込めば、逆光の時など効果抜群です。

また、美しいだけでなく、機能的な作りに感心する事もあります。

網の中央を密に編んで、陣取る場所を作ったゴミグモの巣。

この個体はあまりゴミをつけていませんでしたが、自分自身がゴミみたいなので、
これで充分かもしれませんね。


以前登場した、皿のようなクモの巣には、底に隠れるための穴が作られています。

うまくできているな~と感心します。

涼しくなって少し時間ができたらゆっくり歩いて、
もっと沢山クモ達の芸術作品を見つけたいと思います。

(カナ)
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一緒にいると落ち着くんです。子供のときはね。

2010年08月14日 | 
こんな虫、見たことありませんか?
樹の幹や家の外壁、塀などにみんなで寄り集まっています。
この写真はカメラを近づけたらそそそーっと逃げていってしまってあんまり集まり感がないですけど。

大きさは2~3mm、飛んだり跳ねたりはしません。
チャタテムシの一種の幼虫です。

今朝うちの外で見つけました。
見つけたときはみんなでぎゅっと固まっていたんですよ。
動くときはみんな一緒にさかさか動いて、まるでひとつの生き物ようでした。
100匹くらいはいたと思います。
そうすることで外敵から身を守っているという説があります。

チャタテムシの仲間には家の中に発生する翅のないタイプもいるそうで、そちらは害虫扱いになっています。




すぐそばにこんな虫がいました。


同じ場所に何匹かこれがいたので写真を撮ったときは成虫だと思っていました。
調べてみるとやっぱりこれが成虫でした。
幼虫は何度か見たことはありますが、成虫を見るのは初めてかも。
大きさは触角を入れないで5mmほどです。





4時間ほど経ってから「アイツらどうしてるかな?」と気になり見に行ってみると。


えぇー!!
さっきのがみんな成虫になっちゃったの?

幼虫の姿を探しましたが見当たりません。
うーん・・・どうなんでしょ?

大きさが微妙に違うのはオスとメスの違いでしょうか?

とにかく翅を持ったのであとは新天地へ旅立つだけです。
子供時代はみんなで助け合ってたけど、これからはそれぞれの力で生き延びていかないとですね。
小さな小さな虫ですけど、しっかり生きています。


       がんま


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眠る戦争遺跡

2010年08月13日 | 歴史・文化
 昨日は、台風4号が東北地方に上陸・通過して行きました。
みなさんのお住まいの所は被害や影響がありませんでしたでしょうか?

 今日の大島は曇ったり晴れたり、蒸し暑い1日でした。
暑かったですが、ちょっと山へ戦争遺跡(戦跡)の取材に登りました。
トップ画像は銃眼(じゅうがん)です。
65年前、終戦の頃には、ここから大型の機銃が狙いを定めていたようです。

 昨年は、終戦記念のこの時期に、旧六ケ村の戦没者慰霊碑について少し書かせて頂きました。その中で、大島では、艦載機(文末:注1)からの機銃掃射(注2)はあったが、爆弾や焼夷弾(しょういだん)の投下はなかった・・・ようなことを書きましたが、新たな証言として、岡田地区の福聚寺の庫裏の辺りに焼夷弾が落とされ、火災になったとの貴重なお話を伺う機会を得ました。

 次のこちら↓は、塹壕(ざんごう)です。


 塹壕は山中や海岸線などに掘られた溝です。様々あるようですが、ここでは、幅50~60センチ、深さ1.2~1.5メートル程に造られています。 

 銃眼のあるトーチカ(陣地)は、半分以上が土に埋められて見えにくくなっていることが多いです。そのトーチカとトーチカの間や、トーチカと防空壕の間を、この塹壕が結んでいます。この溝は兵士が身を隠しながら移動するための通路です。

 こちら↓も、塹壕です。


 土や落ち葉で埋まって、側面にはコケやヘラシダが生えて、塹壕とは分かりにくくなっています。このような所は、島内のあちこちに残されています。


 こちら↓は、再び銃眼です。


 中に入って、外を見てみました。200メートル程先の幹線道路(今は都道)に向かって、銃眼が開いています。

 波浮港地区で住民の有志の方々が、竜王崎の高台にある戦争遺跡を保存し、見学できるように周辺を整備されています。ここへ行くと、トーチカ、防空壕、塹壕などの遺跡を見ることができます。




 トーチカは、コンクリ-トの厚みが1メートル程もある構造で、しっかり出来ています。
中は、かなり広いものもあり、奥の間があるものもあります。弾薬庫などだったようです。
フラッシュで撮ったので、よく見えていますが、暗くてほとんど見えません。

 ここは、知人の土地なので了解を得て、安全第一の撮影でした。

 文化庁が、全国の戦跡の分布調査をして、今年度中には報告書が出るそうです。大島はどのくらい調べられたのでしょうか?

 すでに全国では、文化財や史跡として、登録・指定された戦争遺跡が171件あり、年々増加しているそうです。

 貴重な戦跡を保存して、平和学習などに価値を生かして活用したいものですね。



 きょうの付録↓


 トーチカの中には、ゲジ(ゲジゲジ)がたくさん住んでいました。
ずっと長く、この構造物を利用しているのは、この平和な生き物でした。

 キレイなゲジの抜け殻をゲット!(笑) 

 (なるせ)


注1、艦載機(かんさいき):艦船・空母などから発進する戦闘機

注2、機銃掃射(きじゅうそうしゃ):機関銃などで連続して射撃すること


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夏のアジサイ

2010年08月12日 | 植物
三原山に上がる道沿いで、夏のアジサイ、ラセイタタマアジサイの姿が楽しめるようになりました。

昨年の日記で既に、嶋田がこのアジサイについて報告していますが、
やはりこの花が咲き始めると、誰かに報告したくなります。
(なので今日の日記に再登場してもらうことにしました。)

私は特に、「苞」と呼ばれる真ん丸い大きな球が膨らんで、
中から溢れんばかりの花の蕾が現れるこの時期が、とても好きです。

今、山へ行くと蕾から咲き始めの花まで、様々な段階のものを見ることができます。

まず、大きく膨らんだ「苞」です。

大小さまざまな「苞」が見られます。

「苞」の中から花の蕾が見え始めたものも、いくつも観察できます。
白い装飾花も一緒に収納されていているのが、隙間から見えていますね。


「苞」は中から勢い良く出てくる花の蕾に押されて、一枚ずつ落ちていきます。

良くこんなにたくさんの中身が、あの球の中に入っていたものだと感心します。
よほど、ギュ~ッと圧縮されていたのでしょうね。

気の早い花が一輪、開いていました。

これからどんどん他の蕾も花開いていくことでしょう。

ところで、ラセイタタマアジサイは本土のタマアジサイの変種で、
葉が大きく厚くザラザラしているという特徴があります。

葉がどのぐらい大きいかというと…。

このぐらいは珍しくありません。
お面を作ったらスッポリ顔が隠れそうです。

島で長く暮らすうちに、島暮らしに適応して変化した植物たちは、
多くのものが葉を厚く、大きく変化させます。

葉が厚くなるのは、強い島の日差しから身を守るため?
そして葉が大きくなるのは、土壌の薄い、栄養の乏しい環境でも、
たくさん光合成をして栄養を作り出し、命を支えていくためでしょうか?

そんなことを考えながら、大きなザラザラの葉の手触りと、
かわいい変化のある花を楽しんでいます。

森にラセイタタマアジサイが花開く、大島らしい夏の風景を、
ぜひ多くの方に見ていただきたいと思います。

(カナ)

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