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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

濃霧の中のツアー

2011年06月05日 | ツアー
今日は立教新座高校科学部の方たちと“植生の一時遷移”というテーマで三原山を歩きました。
大島海洋国際高校の生物の先生も特別参加です。

ツアーの間中、三原山には濃い霧がたちこめていました。
ゴジラもこんなふうに霞むほど…。

輪郭が見えない~(^_^;)

しかし、霧でも何でも山はやっぱり楽しいです。
今日はクモに詳しい生物の先生のおかげで、ミニ蜘蛛講座つきのツアーになりました。

ケースに入れたクモを観察中。


触覚のように見える“触肢”の先端が膨れているのは、オスの生殖器なのだそうです。

スコリアの上を歩きまわっていたこのクモは、小さくても立派な男盛り(?)のオスなのですね。

ぐんぐん伸びるハチジョウイタドリの葉陰では、昨年のタネがまだ風に飛ばされずに残っていました。

花の季節まであと2~3カ月。
なんでこんなに頑張っているのでしょうか? (^_^;)

草地から森への移り変わりを観察しながら歩いてきたら、オオバエゴノキの花がたくさん落ちていました。

頭上には、まだ綺麗な“花の天井”が見られました。

足元に落ちた花をジックリ観察していたら、黄緑色のワインカップのようなパーツが落ちていることに気づきました。

「あれ?このカップは実になる部分のはず…?」
どうやらオオバエゴノキは実を作る前に、“間引き”をするようです。

たくさんの花を咲かせる木は、実を甘く熟させるために、よく“間引き”して未熟な実を落としますが、オオバエゴノキは実になる前に花と同時に“将来実になる部分(子房)”を落としてしまうようです。

ずいぶんせっかちですねぇ。

樹海では、かねてからの疑問だったクモたちを観察して歩きました。

あらためて糸の張り方に注目して見ると…なんとも芸術的な作品が多いです。
クモの巣越しに見る樹海…なかなか素敵な景色でした(^^)v 

ついに最後まで霧が晴れず、広い景色を楽しんでいただくことができなかったので、最後に東海岸に立ち寄りました。

黒い溶岩流が海に流れ込んだ海岸の風景を眺めた後、記念撮影。

立教新座高校科学部の皆さん、お疲れ様でした。
いつかまた晴れた日に(次の噴火の前に・笑)三原山の景色を眺めにいらしてください(^^)v

(カナ)
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