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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

赤ダレへ!

2023年09月14日 | 火山・ジオパーク
本日、赤ダレ〜裏砂漠の下見にかなさんと歩いて来ました〜!

いつもは撮る側ですが、今日は撮られる側に!

レッツゴー!

暑さも幾分か収まり、秋の気配をところどころで感じます。
秋の風物詩のススキ。

「花が咲いてる〜!」とかなさん
ススキの花です!


ズームすると白いふわふわのが雌しべ、
俵のようにぶら下がっているのが雄しべだそうです!


幻の池は、水はありませんでしたが、光が反射してキレイ✨


なにやら地面に動くものが!カナヘビの子どもです!

じっとして、写真を撮らせてくれました😊

誰かの落し物も!

この羽だけでどの鳥かわかるものなのかな...と話しながら

到着しました!
赤ダレです


まさに火山の噴火と時間の経過が絶妙に織りなす、絶景です!

ちょうどいいイスに座って、ポーズ📷✨


迷いやすい道はガイドさんが一緒だと安心❤️


雨が降った後の道もできていました。


雨の通り道はまっすぐには流れない、のがよくわかる跡でした。



夏から秋にかけてはイタドリの花が見頃を迎えます。


こんなところにも!どこかわかりますか?


ズーム!


天然の生け花ですね


青い空が広がる素敵なフォトスポットにワーイ!


     
最後にこちらのショット!
オリギリ岩です🍙


いろんな発見があって楽しい!
誰かと一緒だとさらに楽しい!

山頂に登るのではなく、わりかし平坦な道を歩く赤ダレもおすすめです😊

(ユリカ)
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ジオパーク・オンライン#023 洞爺湖有珠山ジオパーク

2023年09月05日 | 火山・ジオパーク
今週末の日曜日(9月10日)、通算23回目のジオパーク・オンラインツアーが開催されます!

今回の舞台は、北海道の南西部・北海道有珠郡壮瞥町。

洞爺湖有珠山ユネスコ世界ジオパークからは、これまでに2回、2人のガイドさんが異なる切り口で、地域の魅力を語ってくれました。

今回は、戦時中という混乱した情勢の中で、生まれきた火山の姿を見つめ続けた「人」に焦点を当てた物語です。

ガイドは、この地に地域おこし協力隊として移住した前橋史子(まえはし・ふみこ)さん。
リハーサルに参加しましたが、お話しが整理されていてわかりやすく、有珠の火山や人への「愛」を感じる内容でした!

ツアーの申し込みページが、「あなたは目の前で山が生まれる瞬間を見たことがありますか? 今まで暮らしを営んでいた場所が、どんどん地形を変えていく、その瞬間に立ちあったことは?」という書き出しで始まるのも、今までにはない感じで期待が高まります😊

普段は立ち入れない昭和新山の、美しい景色も見ることができると思います!

ブログ書いていたら、2019年4月に特別な許可をもらって、昭和新山に登らせてもらった時のことを懐かしく思い出しました。
どんな山か、少しだけ紹介(自慢?)しますね。

当時の昭和新山と、持ち主の三松三郎さんと、ガイド仲間。


立ち上る噴気。


モリモリ盛り上がったのが感じられる(?)山頂近くの岩。


熱で焼けた赤い地面。

伊豆大島とは全然違う個性が、本当に魅力的な火山です。

そして何よりも魅力的なのが、人の暮らしに被害をもたらすこともある火山を愛し、ともに暮らそうとしている“人”の存在そのものです。
ぜひぜひ、洞爺湖有珠山ジオパークの大地と人の物語をお楽しみください!

申し込み先&詳細はこちら

2日後に行われる、ガイド勉強会の申し込み先&詳細はこちらです。

(かな)
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教育旅行モニターツアー 2日目

2023年08月31日 | 火山・ジオパーク
8.23-34日に開催された教育旅行モニターツアーの2日目の報告です!

2日目はバスで島の西部を巡りました。
最初に立ち寄ったのは「砂の浜」です。


約1km続く、黒い砂浜。
面白いものを探しながら歩きました。

砂浜にはたくさん漂流してきたものがありました。
こんな流木も。

長谷川先生より、デイゴではないかとの推察です。

よく見ると、石が挟まっています。


こんな風に流木と一緒に運ばれてくるんですね!

面白いもの探しをして、参加者の先生が逸品をならべ、品評会を開催。


流木や軽石などさまざまなものが発見されましたが、
中でも、一位に選ばれたのが、こちらです!


亀の甲羅です!


頭骨や他の骨も見つかりました。
亀の甲羅を見つけ、一位になった方にはステキなプレゼントが進呈されました✨

砂の浜が黒いので、流れ着いた軽石も目立ちます。
水に浮かべて実験です!

新島産のコーガ石。この大きさですが、水に浮くのでしょうか...?!!

続いては、地層大切断面。
歩いて地層を見ながら、しましまやボコボコの秘密をみなで紐解きました。


そして、極相林を観察するために薬師堂へ。
木々たちがパッチワークのように葉を伸ばしているのが天然のアートのようです。


極相林はクライマックス(暗いマックス)なのに、空が見える場所があります。


木が枯れたりしてできる、このようなギャップからも木々の成長と移り変わりが観察でき、
森がダイナミックに生きているのが感じられる貴重な場所であることを長谷川先生に
お伝えいただきました。

お昼休憩は仲の原園地へ


昼食後に長根にお散歩です


溶岩の岬のお散歩なんて伊豆大島ならではですね。


最後に赤禿〜和泉浜に行きました。
海岸植物の観察や


伊豆大島のいたるところで起きている側火山の噴火の跡を
立体地図を見ながら確認して


海の近くで起きた噴火や軽石が地層に含まれているのはなぜか
をみなで考察しました。


参加されているのは、学校の先生方なので、
専門的な意見や考察もたくさんいただきました。

締めくくりに意見交換会が町役場で開催されました。
島内の交通手段など、課題はあるものの、
伊豆大島は生物・地学を学ぶのに最適な資源の宝庫であることをあらためて認識しました。

伊豆大島は生きている大地の変化を間近に学べるフィールドです!

示唆に富んだ、盛りだくさんのツアーを開催していただいた
伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局のみなさま、
貴重な機会に同行させていただき、ありがとうございました✨

(ユリカ)
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教育旅行モニターツアー 1日目

2023年08月24日 | 火山・ジオパーク
伊豆大島ジオパーク推進委員会主催で8月23-24日に開催された
教育旅行モニターツアーに参加させていただきました!

「生きている火山島の変動と植生遷移を学ぶ」というテーマの元、
たくさんの実習を織り込んだツアーで、私も多くを学ばせていただきました。

1日目の23日は三原山〜裏砂漠のフルコース。
最初の実習は安永溶岩丘でのパホイホイ溶岩のスケッチです。


絵が苦手なわたし。
スケッチをすることに抵抗がありましたが、トライ!

スケッチをすることによって、ただ写真に撮るよりも溶岩をよく観察しようとする意識がうまれ、
そして、形状も記憶に残っていることを振り返って実感しました。
以前、トロント大学の地震学を研究されている方がしきりにスケッチをしていたので
なぜ、写真だけじゃダメなんだろう、と思っていたのですが、
理由がわかった気がしました!

次は、1986年の溶岩流先端の上での実習。
ここでは、植生の観察をグループで行いました。


パッチの大きさを図り、


どの植物がどのくらいの割合かを観察し、記録しました。


これまで、なんとなくしか見ていなかった溶岩上の植物たち、
数値化することによって、種類が多くなる傾向などを洞察しやすかったです。
根元の落葉層の状態を、においで比較するのは新鮮な経験でした!

お天気が不安定でお昼を食べ終わった頃、雨が降り始め、みんな急いで雨具を着ましたが、
お鉢巡りをはじめた頃には雲が晴れ始め、


みなさんを歓迎するかのように、火口もくっきり見ることができました!


あいにく富士山は雲に覆われていましたが、
あの高まりの向こうに富士山がある理由が明かされると
景色をみる目が変わりますね。


裏砂漠も暑すぎず、シャボン玉や石の観察の時間も快適に過ごすことができました。


「いつか森になる道」と「こもれびトンネル」でも植生調査をグループで行いました。
10m×3mの区間の中に生えている植物を同定していきます。

(調査に夢中で、写真がこれしかありません😢)

リストの植物がある「○」か、ない「×」か、という
宝探しのような調査で、
植物の名前を楽しく覚えられるアクティビティにもなるなと感じました。

今回のモニターツアーは生物や地学を学ぶ学生さん向けを想定して
示唆に富む内容でした。

ジオパーク専門員の臼井さんのガイドと
長年、伊豆諸島の生物の研究をされているの長谷川先生の解説もあり、
一日中メモをしまくり😂

それにしても贅沢な景色に最高のフィールドを実習に使える伊豆大島、
混んでおらず、他の観光している人などの邪魔にならず、
気兼ねなく調査できるのは、伊豆大島の利点だと改めて気づきました!

いつも歩いている場所でも違う景色が見えた1日でした。
2日目の様子は、また来週の木曜日お届けします😌

(ユリカ)


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「大島山火記」

2023年08月13日 | 火山・ジオパーク
大島古文書研究会編集の「大島山火記」が発売されたので、購入しました。

伊豆諸島を管轄していた韮山代官所の代官が、江戸時代(安永)の噴火を報告した時の記録のようです。(1777年に始まった噴火は、マグマのしぶきを積み上げて三原山を作り、東側の海まで溶岩を流した大噴火でした)

冊子には下記写真のような「原文・解読」が一行ずつ、何行も並んで掲載され

その後「読み下し」「現代語訳(原文の一つ一つの語句にこだわらずに読者が事実をくみとれるよう意訳したもの)」と続きます。
私でも理解できる現代語訳の内容が興味深かったので、印象に残った部分を少しだけ紹介します。(青の小文字は、冊子からの抜き書きです)

噴火の始まり!
「7月29日の夕方、噴火が始まり、空一面に赤い炎が立ち昇り、ものすごい爆発音がひっきりなしに聞こえました。しばしば地震があり、時々髪の毛よりも細い、黒白の長さが3センチから10センチほどの火山毛と、小さいかなくそのような火山灰が降りました。
8月6日は朝から夜中までずっと大雨が降りましたが、なおも爆発音が強く、翌7日には特別に強くなり、降灰も地震も度々ありました。11日までこの状態が続いたので、島中の男も女も家の仕事ができませんでした。」

江戸時代に大きな噴火が起き、火山灰被害が大変だったということは知っていましたが、リアルな描写に「将来自分も経験するかもしれないこと」という実感が湧きました。

ペレの毛が、いっぱい降ったらしい!
「毛よりも細い灰は、5つの村すべてに降りました。降る量には差がありました。けれども小さなものはほとんど残っておらず、多く降った所でもクモの巣のように残っているだけです」


髪の毛よりも細い「ペレの毛」と呼ばれる火山ガラス。(実物を見たい方はこちら
ハワイでは細くて金色でとても脆い物をたくさん目にしましたが、大島で見たことがあるものは、下の写真のような“黒い短毛”という感じの物ばかりで

「溶岩の粘性の違いかな?」と思っていました。でも実は江戸時代にたくさん降って、壊れてしまっていたのですね!!

食べ物に苦労!
「以前は土の中から芋を掘り出して食料としていたのですが、芋の出来がとても悪くなっております。またムロアジ漁の最盛期なのですが、噴火の影響で島の近くの海には魚が寄り付かず、漁は全くすることができません。」、「(溶岩が流れた場所の近くの畑は)火の勢いで農作物が残らず枯れてしまいました。」

当時の暮らしは、この噴火で本当に大変なことになったのだなぁと、身につまされました😢

正体不明の地響きが怖すぎる!
「1778年9月8日、昼も夜も相当に噴火が激しく、夜中でもとても明るく、噴煙が高く立ち昇り、音はぞっとするほどものすごく、大きな石を落としたように大地が響きました。そこから溶岩は赤沢と言う沢に流れ出しました。大きな石が崩れ落ち、沢を埋めその辺の草木は残らず焼けてなくなりました。」

「赤沢」というのは、今の「赤ダレ」と呼ばれる沢でしょうか?

この景色の下には、とても厚い溶岩が残っています。草木を残らず焼き尽くした溶岩だったのですね…。

真ん中あたりに点のように写っている人(私ですが)の身長から想像するに、15mぐらいの厚みがありそうな溶岩です…。

また、裏砂漠に行くと、黒い地面に白っぽい石が散らばっている場所があり、火山研究者の方から「たぶん1777年に始まった爆発的噴火で飛んだ物だろう」と聞いていました。

文章を読んで「こんな硬くて重い石が上空から降ってきて地面にめり込んだら、大地の響きが集落まで伝わるだろうな…」と、想像しました。あくまでも、私の勝手な想像ですが、どこで何が起こっているか分からない状況で、振動だけ響いてきたら怖いだろうなぁと思いました。

身を清めて祈るのみ!
「木々の葉が焼けて、灰が島中の5つの村に降りました。「噴火は神の日だ」との言い伝えがあるので、村々の男も女も夜明けから浜に出て、身を清め、その村の鎮守様に行って祈願をしているとのことでございます。」


海に入って、体を清めてから噴火鎮静を祈願するという記述は、複数出てきました。
今のような火山観測体制がなかった江戸時代…。人間ができることは、祈ることだけだったのですね(今も、最終的には、避難すること以外は、祈ることしかできない気がしますが…)

溶岩は海に流れ込んだ!
「波打ち際から沖に向かって100メートルほど海面から炎が激しく燃え上がり、高さ4から5メートル、幅4キロ位にわたって大きな石が積み重なっている状態です。それだけでなく爆発音は昼夜を問わず大きな雷のようになり、地響きは強烈で、夜中も周りは明るく、ものすごい噴煙が島全体を覆いました」

溶岩が、島北東部の海に流れ込む時の噴火は、相当凄かったようです。
でも文字記録がないだけで、海に囲まれた島では、何度もこのような光景が繰り広げられてきたはずです。

この冊子を読んで、将来この島で起こるであろう現実を、自分ごととして感じることができました。

時間と労力のかかる作業を継続され、まとめられた「大島古文書研究会」の方々に、心から感謝します。

冊子は元町にある藤井工房で、1冊1,200円で購入できます。
送料実費で郵送もしてくださるようです。
希望される方は、島藤井工房(090-4026-0645)まで。

(かな)
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富士山で、惚れ惚れ💖

2023年07月14日 | 火山・ジオパーク
先日、所用で東京に出た時に、富士山の宝永火口を見に行ってきました。

対岸に見える富士山の山腹に見える宝永火口。(写真は今年の元旦に願法が撮影したもの。雪の時期はわかりやすいのです)

以前から「いつか行きたいな」と思っていましたが、例年この時期は忙しく、出かけられなかったのです。でも今年は、なぜか中旬までツアーが少なく…、「もしや、これは神様がくれた時間では?」と思い立って憧れの地へ!

ルートは「初心者向け」とされる、あまり標高差のないコース。(現地パンフレットより)

5合目駐車場からスタートして間もなくの眺めは、こんな感じ。

広大すぎて、人と人との距離が空いていましたが、外国人、日本人の山登り団体、ガイドツアー、一人旅などなど、様々な人が歩いていました。

しっかり山の装備をして歩いている人が多く、軽装の人は見かけませんでした。
これ、伊豆大島との大きな違いかも。

道中、斜面を流れ下った溶岩流(6mぐらいの厚み?)を見て、惚れ惚れ💖


未舗装の道を1時間ほど歩いて、宝永火口の淵に到着しました。(何か見るたびに立ち止まるので、普通の倍ぐらい時間がかかるのは伊豆大島と同じ・笑)

すり鉢状の火口の中には一本の線(道)が延び、米粒より小さく見える人影が移動しているのが見えました。写真中央に斜めに伸びている線が道なのですが、わかりにくいかも??

それにしても火口の中を歩くって…三原山では落石が怖くて考えられませんけれど、富士山は歩けるんですね!(驚)。これって火口の大きさや形状の違いでしょうか??

そして火口の上の縁には、

「岩脈」と呼ばれる、地上を目指した地下の溶岩たちの姿が!(黒い板が縦に連なっているように見えるのが岩脈です)

めちゃくちゃカッコ良くて、また惚れ惚れ💖💖
岩脈が連なる方向が、北西南東で、大島が少しずつ移動している方角でもあるのですよね。この日に島影までは見えなかったですが、大きな力を感じました。

この後、第一火口の底まで行ってみることにしました。
火口底に向かう道は、数cm〜数10cmの石がゴロゴロ転がる斜面でしたが、

人が歩く場所は石が細かくて、歩きやすくなっていました。
これって大勢の人が歩くから、細かくなったのでしょうか??

火口の底では何組かの人が休憩中だったので、私も石に座ってお昼にしたのですが…

そばには、こんな看板が!!

え? 落石多発、厳重注意??
やっぱり…😅

上空には雲が出てきて、風に流されていきました。

どんどん形が変化する雲が作る影絵に、またまた惚れ惚れ💖💖💖

近くには、とても立派な落石(噴石?)が転がっていて

伊豆大島の表砂漠にある石と似ているなぁ〜と思いました😊(下の写真は今年1月に伊豆大島で撮影)

ただ、大きさは4倍ぐらいありましたけど。

溶岩が空を飛んできた時の光景が、想像できるような火山弾も落ちていました!

流線型の素敵なカタチに、4回目の惚れ惚れ💖💖💖💖

いろいろな角度から写真を撮りました(笑)


火口の手前に生えているのは、伊豆大島に生えているハチジョウイタドリやシマタヌキランと似て非なる植物たち。

この「似ているけれど違う」植物たちを見るのも、今回の目的でした。

で、5回目の惚れ惚れは「風に揺れる富士山の植物たち」だったのですが、長くなりすぎるので、これは次回(明後日)報告します〜😊

(かな)
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ジオパーク・オンライン第21回「地球から見る日本の旅『磐梯山はなぜ宝の山になったのか?』」

2023年07月02日 | 火山・ジオパーク
表題のツアーが、1週間後の日曜日に開催されます。
今回の舞台は磐梯山ジオパーク。

磐梯山は、約5万年前と西暦1888年の少なくとも2度、噴火によって大規模な「山体崩壊・岩なだれ」を起こしています。
それよって多くの被害が出ましたが、同時に大小様々な湖や池、沼を作り、今ではそこが観光の名所にもなっています。

有名なのは「五色沼」。
裏磐梯観光協会のHPには、「5つの沼というわけではなく、様々な色彩を見られることから『五色沼(ごしきぬま)』という名前がつきました。色が異なる要因は、天候や季節、見る角度、水中に含まれる火山性物質などによると言われています。四季や天候、時間帯などによっても、少しずつちがった色にみえるので、一度だけでなく再び訪れてみることをおすすめします」とあります。

刻々と色が変わる池や沼…、見てみたいですね!

今回は、これらの美しい景色を作った「できごと」や「その後」に迫りながら、磐梯山の美しい景色を楽しみたいと思います。

ガイドは磐梯山噴火記念館館長の佐藤さん。
「火山防災」をテーマに、年間数十件の出前講座を担当されています。

佐藤さんの案内で、磐梯山の魅力を深掘りしましょう!!
2日後の勉強会も、ぜひご参加ください!!

○オンラインツアー
日時 令和5年7月9日(日)20:00~21:00
参加料:1000円(1か月間のアーカイブ見逃し配信あり)
申込先&詳細 http://ptix.at/9PzWLf

○ガイド勉強会(オンラインツアー参加者対象)
日時 令和5年7月11日(火)20:00~21:00
参加料:1000円
申込先&詳細 http://ptix.at/Ivekqi

ガイド勉強会では、直前(19:00~20:00)に、第1部のオンラインツアーの録画を見ながら、TOREやガイド方法についてみんなで雑談する時間を設けています。(参加は自由)

ご参加お待ちしています!

(かな)
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【地球から見る、日本の旅・第20回】筑波山地域ジオパーク『登るだけじゃもったいない!関東平野にドンとそびえる筑波山の魅力とは?』

2023年06月14日 | 火山・ジオパーク
今週末の18日日曜日20時から、表題のオンラインツアーが開催されます!

筑波山は、日本百名山の中で一番標高が低い山。(標高877m)
実は私、2015年4月に筑波山に登っています。(その際のブログはこちら

当時の写真を見返してみたら、平地の中にある筑波山は存在感があったし

平日なのに、登山道は激混みだったし

山頂もすごい人で、びっくりしたのでした。


「低い」と言っても、山頂からの風景は、「高いところにいる感」が半端ない感じ!

「これは、人気の山になるわけだなぁ〜」と思いました。

そんな筑波山の魅力を、『登るだけじゃもったいない!』として、深掘りしてくれる今回のツアー。

ガイドは筑波山地域ジオパークジオガイドの荒川さん。
幼稚園の先生をされていた経験を持ち、自らを「ジオ子」と称するジオ好きの女性です。
わかりやすく聞きやすい語りで、楽しい時間を過ごさせてくれると思います!

詳細、お申し込みはこちらです。

2日後にはガイド勉強会もあるので、ガイドの方はぜひ!
詳細・お申し込みはこちらです。

(かな)
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長沢砂防えん堤

2023年06月08日 | 火山・ジオパーク
先週に続き、梅雨前線や台風の影響で大雨の影響が懸念されています。

ふと思いたち、火曜日にこの場所に行ってきました↓




元町にある沢のひとつの長沢です。


1986年の噴火の際、カルデラの外で割れ目噴火(C火口)が起きた時の溶岩流がこの長沢沿いに流れました。

(敷地内にある位置図)

溶岩流により河川機能を失った長沢ですが、
大雨による土砂の流出を防ぐ砂防指定地になっているため
砂防機能を復旧するための「長沢砂防災害復旧事業」が行われ、

1989年(平成元年)に完成しました。


国土技術政策総合研究所の資料によりますと、
2013年の台風26号により顕著な崩壊・土石流が発生した大金沢、八重沢、長沢では、
堆積工や砂防堰堤(えんてい)等の施設整備が行われていたことにより、
下流への土砂や流木の流出が防止、軽減されたそうです。

(同報告書 p. 3-13より)


(同報告書 p. 3-13より)

2013年12月に発行された東京都による報告書、『大島の応急復旧に向けた取り組みについて』に当時の比較写真がありました。


(上記報告書 p.89より)


この砂防施設が、土砂や流木を受け止めてくれたんですね。

さて、火曜日に撮影した、現在の様子をお届けします。
息子(120cmくらい)がスケールです😄

入り口付近、草が生い茂っていて全貌は見えません。


さらに歩くと道路沿いはオオバヤシャブシの林になっています。




よく地面をみると、草の隙間に溶岩が見えます!
写真では全然わかりませんね😓


さらに歩きます。


開けた場所を見ると、走りたくなるのが子どもの性質なのか...


あっという間に点に


ここに10年前は土砂や流木があふれていたなんて、自然の力は時には恐ろしいものです。


カルデラ内で見慣れたニオイウツギの花も咲いている中、
その背景にあるのはもっこりしたシイの木


溶岩流や土石流に流されなかった部分だということを物語っています。


足元を見ると、ふわふわのチガヤ


ニワゼキショウ


ナルトサワギク??


溶岩が流れても、土石流が流れても、
いのちはめぐり、生きているんですね。


やがて沢がたどりつくのは、海。
すべてを受け止め、包みこむ、母なる海に感謝です。

(ユリカ)
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立山黒部ジオパークを、案内してもらいました!

2023年06月06日 | 火山・ジオパーク
立山黒部ジオパークの総会前後で、ジオガイドのSさん、Oさん、事務局の方が、見所を案内をしてくれました。
その時、訪ねた場所を簡単に報告します。

富山市のまちなかに湧水
富山市内を流れる「いたち川」は、市内の東側を流れる常願寺川の用水を源流とし、西側の神通川に河口付近で合流しています。その川べりにある「延命地蔵の水」は、環境省の「平成の名水百選」となっています。

「万病に効く」という伝承もあり、案内してもらった時もペットボトルで水を汲みにくる人の姿がありました。

人が暮らす街中に、汲んで使える水があるのは、川がない若い火山の島に暮らす私にとって、羨ましい限りでした。

田んぼの脇には、山から転がってきた大石
常願寺川を少しさかのぼった富山市郊外の田んぼの脇にある「大場の大転石」は、洪水で流されてきたのだそうです!

1858年の飛越地震で起きた山体崩壊で、常願寺川に出来た天然ダムが、2週間後と2カ月後の二度に渡って決壊。土石流となって下流におしよせたときの大石。土石流では多くの被害を出したのだそう…。水の力は、すごいですね。

火山が作った高さ500mの垂直な崖
私の背後に見える垂直な「悪城の崖」は、高さ500m×長さ2,000m。常願寺川支流の称名川沿いにあります。この日に見えていた部分は火砕流が積もってできた溶結凝灰岩、雲で隠れている部分が溶岩なのだそうです。

これだけの落差になるほど火山が作った大地を削ったのは水!
やはり、水の力はすごいです😲

日本一の滝の手前には発電も砂防も
その少し上流にあるのが、日本一の落差を誇るという「称名滝」。

滝を見に行くために、駐車場から舗装された道を、1.5キロほど歩きます。

川には、土砂災害を防ぐための砂防ダムが何カ所もありましたが、

崖の手前には発電所もありました。
川が恵みでもあり、災害の原因でもあった。この地域の暮らしが感じられました。

前日が雨だったせいか、滝は水かさが増し、風に吹かれて飛んでくる波飛沫で、まるでシャワーを浴びているかのようでした。

霧で全貌は見られなかったのですが、その分、こちらに迫ってくるしぶきが迫力がありました。

帰り道、空が明るくなったので振り返ると

おお〜!!
滝のあたりに太陽の光が当たって、とても神々しい景色が広がっていました!(称名滝さん、ありがとう!)

ジオガイドさんたちは、地域のナチュラリストとして活動をされていた方が多いそうで、この日も小さな花を丁寧に観察しながら、ゆっくり進みました。
ギリギリ咲き残っていてくれたイワカガミや

小さな可愛い花が垂れ下がるツリバナなど

伊豆大島では見られない花たちとの出会いが、嬉しかったです。

美味しかった黒部川扇状地の湧水
この日の総会は、富山県入善町で行われたので、黒部川の扇状地にあった「高瀬湧水」にも寄りました。

飲んでみましたが、とても美味しかったです!
立山黒部には、こういう湧水がいくつもあり、場所によって味が違うのだそうです。
湧水、奥深い〜!!

水争いを、まあるく収める分水槽
総会後に富山市内へ戻る途中、魚津市にある東山円筒分水槽に寄りました。田んぼに引く水争いを避けるため、「円筒」状に作られています。

夕方だったので、太陽の光が水面に映って、とても美しかったです💖


雪山から流れ出す水が、何本もの川を作り、

水が人の暮らしに、恵みも、災害も、もたらす立山黒部ジオパークの物語。

ガイドをしていただいたおかげで、短い時間で「川と人の物語」を楽しむことができました。

ガイドをしてくださった皆様、ありがとうございました!!

(かな)
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