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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

もうお前を離さない!

2014年03月05日 | 哺乳類、爬虫類、他
なにやら情熱的なタイトルですが・・・
写真をご覧になればわかると思います。



















どうですかー。
彼らの必死さが伝わってきませんか?
撮影は昨日の朝です。
貯水池にナニカ鳥がいないかと行ってみるとこんな祭りになっていました。
アズマヒキガエルたちです。


むむ・・・これはどちらかが敗北するのか?
ご存知でしょうが上になってしがみ付いているほうがオスです。


この貯水池には周りに斜面があります。

これね。


昨日まで知らなかったんですがヒキガエルたちはこの斜面で冬眠していたんですね。











驚くほどたくさんのヒキガエルがいました。
そっかー、ここにいたんだねー。
この貯水池が出来て何年になるんだろ?5~6年?
毎年今頃はヒキガエルがたくさん出てきて「一体どこに潜んでいたのだろう?」と不思議に思っていたのです。
ナルホド。


アップもどうぞ。

実に味わいのある顔してます。


ヒキガエルは毒を持っていますが、



トビはバクバク食べていました。
ちゃんと毒がある部分を避けているんだと思います。
それとも鳥には効かないとか?
カラスも(ハシブト・ハシボソとも)よく食べてますね。


産卵のためにこうして出てきたヒキガエル。
しかし貯水池のフェンスの下はぐるりと金網で塞いであります。
卵を産むためにはどこか隙間を見つけて水の中に入らなければなりません。
天敵にも襲われずどこかにある隙間から貯水池に入ることが出来た幸運なカップルだけが子孫を残すことができるというわけです。
今日は朝から雨で気温も上がってきているのでさらに大変な祭りとなっていることでしょう。

                                がんま
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今日の大島公園で

2013年06月15日 | 哺乳類、爬虫類、他
今日は久し振りに都立大島公園に行ってきて、マタコミツオビアルマジロのかわいさにびっくりしました。
以前は小さなケージに入っていてただただ丸まっている姿しか見ることができなかったのです。




オスメス(たぶん)の2匹がいます。





独特の姿ですよね。
とても哺乳類とは思えません。







2匹でしきりに走り回っている様子がとってもかわいいんです(オスがメスを追いかけている?)
ゼンマイ仕掛けのおもちゃみたいです。
前足がほとんど2本の爪だけで立っているようで、その足運びがちょみちょみしてて激萌えです。



追いかけっこの末に時々こうして倒れ込んでいました。
なにか意味があるのでしょうか?

マタコミツオビアルマジロ、説明文にもあるように土の中に潜る習性があって私が始め見に行ったときは姿が見えませんでした。
ラクダを見た帰りにまた見に行ったら地上に出てきていたのです。


そのラクダ。

今日、大島に到着しました。
以前からいるメスのお婿さんにとはるばるアメリカからやってきたそうです。
・・・言葉が通じるのかな~(笑)


マタコミツオビアルマジロがいる温室の中にはナマケモノもいます。
つい最近新たに仲間入りしました。



それと管理事務所には、

アカネズミの堆積物(笑)
ちゃんと生きてますよ~。

アオダイショウも。

この無表情がたまりません。

                              がんま
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キョン

2013年02月14日 | 哺乳類、爬虫類、他
先日、キョンの生態を調べたくて来島した、Kさんを案内しました。
キョンは台湾産の小型(柴犬サイズ)の鹿です。

大島では動物園から逃げ出した個体が増え、農作物被害も出ています。
房総半島でも逃げ出したキョンが増え続け、防除対象になっているとのこと。

Kさんは大学時代、野生動物の研究をしていて、特にヌタ場(野生動物の水浴び場)について調べていたそうです。

「このぐらいのサイズの、枯れない水たまりがあると、鹿やタヌキなど色々な動物がやって来るんですよ。」とKさん。フムフム…。

と、言うことで、ツアー前半は普通に火山を回ったものの、後半は完全にキョン調査となりました。

三原山のふもとには、キョンの足跡がたくさん残っています。

今までは、ただバラバラの足跡があるようにしか見えませんでした。
でもKさんは「キョンには“いつも使う道”がある」と、教えてくれました。

足跡を丁寧にたどってみると、それは写真中央の三角の中に向かっていました。
奥は草がトンネルのようになって、藪の中に続いています。

キョンの目線になってみたら、立派な道がたくさんあるように思えて来ました。

キョンの足跡は、溶岩を避けて道を横断しています。

フカフカの、歩きやすいところが好きなのですね。

「あ、ここ、キョンが足滑らした跡ですよ」とKさん。

確かに、小さな足跡がついていました。

「道がいっぱいある!」と、薮に入って観察するKさんです。


「これ、キョンが食べた跡ですよ。背が届く高さのものは、みんな食べられてる!」

教えてもらって、道の両脇の植物に注目してみたら、本当にたくさんの葉が食べられていました。

特に“ツルマサキ”は、好物のようで…

ほとんど、茎だけに!
こんなに食べ尽されていのですね…衝撃!

この目線で見ると、衝撃度が増します(笑)

この日見た植物の中で、ツルマサキ以外にキョンに好まれていたのは、アオキ、モクレイシ、ヤブラン、等でした。また逆に低い位置にありながら、まるで食べられていないのは、オオシマカンスゲ、シロダモ、シダ類でした。

この中でシロダモは、虫除けにもなる樟脳を産出するクスノキ科だから納得できるとして、他のものはどうなのでしょう?固い、マズい、食べるとお腹をこわす等、何か理由があるのでしょうか?

以前カルデラ内の樹海で、キョンの死骸を見たことがあるのを思い出し、立ち寄ってみました。
道の両脇のアオキの葉は、このように少しかじられただけのものも、ありますが…


キョンの背が届くところのものは、ほとんどが茎だけになっていました。

この勢いでは、新しく芽生えるアオキは、成長する前にみんな食べられてしまいそうです。

鹿は、背の届かない高さの葉を食べるために、体で茎を倒すとのことで…

「こうやって、エイっとのしかかって、茎を倒して食べるんですよ。」と、実演してくれました。
なるほど~。

森の中には、キョンのコロコロの糞も落ちていました。
黒いのが糞です。

ちなみに赤いのは、前日の農作業の手伝いでできた、マメだそうです。
(同じサイズです~笑)

そしてこの日、森の中で不思議な風景に出会いました。
この形…

これはキョンのお腹がゆるい時の糞らしいのですが、これがある範囲に集中して落ちていたのです!

10数mの範囲に15cmぐらいの間隔で、落ちていて、糞を踏まずには歩けないぐらいでした。

ここでいったい何が、起こっていたのでしょうか?

キョンが便所の場所を決めている?
繁殖のため集まって、興奮して糞をした?
寝床にしていて、活動前に糞をする?

なんだか、どれも違うような…??
あ~、ここでキョンが何をしてるのか知りたい~!

すっかりキョンに取り付かれた私は、昨日の午後も山に行ってきました。
足跡のいっぱいある場所で待っていれば、キョンに会えるような気がしたのです。

しかし…

会えませんでした。
私より1時間以上前から粘っていた柳場、寒そうです。

夕方になったので、諦めて帰ることにしました。。

この景色の中に、何頭のキョンがいるのかなぁ…?

そして、車に乗って下山しはじめた時のこと…。
先に走っていた柳場が、牧場で車を停め、何かの写真を撮っていました。

キョンです!

夕日を浴びて、じっとこちらを見ているキョンの姿。
待っていた時間に報いるかのように、その姿を見せてくれたようです。
(待ち時間の短い私は、見ることができませんでした・笑)

写真に写っていたキョンの姿には、自然の中で生きる動物の凛とした気品が感じられて、ちょっと悲しくなりました。彼らはただひたむきに、生きているだけなのですが…。

大島動物公園で聞いたところによると、現在伊豆大島には推定4500頭のキョンが生息し、猟銃や網などで年間約800頭を捕らえ、処分しているとのこと。

それで現状維持の数を保っているとのことです。
実際には、増えているような実感がありますけれど…。

アシタバ畑のキョンの食害、野生の植物への影響、いちど崩れたバランスを、立て直すのはとても大変です。

これからのキョンの行く末を、見守りたいと思います。

(カナ)




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なにやってんだろ?

2013年02月13日 | 哺乳類、爬虫類、他
昨日の夕方15:00ちょっと過ぎです。
磯の波打ち際でなにやらバシャバシャしているものを発見しました。
たくさんの魚が集まっているのです。






メジナかイスズミだと思うのですが、一体なにをやっているんでしょう?







まず最初に思い浮かんだのは産卵行動ではないかということです。
昨日はこれから満潮(17:50)に向かう時間でした。







次に考えたのは岩に付いた海藻を食べているのではないかということです。
でもそれならこんなに密集している必要があるかな・・・?







10匹以上は集まっているようです。
こういう集団が磯の数ヶ所に見られました。





この集団が最終的にどうなるか見届けたかったのですが、猛烈な寒さと時間がなかったため断念しました。
魚たちがなにをしていたのかご存知の方はぜひ教えてください。


今朝は滑走にハヤブサが2羽降りているのを見つけました。
乳ヶ崎(ちがさき)のペアかな?
近くにあった水溜りで水浴びをしたかったみたいです。



水浴び見たかったのにー。
滑走路点検の車が走ってきて飛んでいってしまいました。


                          がんま
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樹皮剥がし

2013年01月10日 | 哺乳類、爬虫類、他
今年は、樹皮が剥がされた木を良く見かけます。
1ヶ月ほど前の樹海で無惨な状態で、皮を剥がれた木を目にしました。

その後、樹皮をはがれた木の数が、どんどん増えて来ました。
被害にあっている木の種類は、オオシマザクラが多くて、アカメガシワ、タブノキなど様々です。

国指定の特別天然記念物、樹齢800年の桜株も、被害にあっていました。


何本かの枝が白くなっているのがわかるでしょうか?

犯人は誰?
…私は、タイワンリスの仕業かなぁと考えていました。

タイワンリスは椿の木に、よくこんな歯形をつけています。
歯がむずがゆくて、かじっているのでしょう。

タイワンリスの歯は1ヶ月に0.25cm伸びるという説もあります。この速度、人間の爪が伸びる早さの2~3倍ですから、歯を研ぎたくなるのもわかるような気はしますが…

ヤブツバキの幹のみならず色々なものをかじるので、人間もけっこう困っています。
表に出ている水道管をかじられて水が漏れたり、光ケーブルをかじられてインターネットがつながらなくなったり、屋根材剥がされて巣材用に丸められたり(これ、我が家)。

何より大島の産業でもある椿油採取用のタネを食べてしまいます。
彼らも生きるために必死なのでしょうが、数が増え続けているのが問題です。

さて、一昨日のこと…
自宅前のアカメガシワの木が、まるで白樺のように真っ白になっているのに気づきました。

上の方の細い枝まで、きれいに皮を剥がされています。

木の上にはリスがいました。

しかも3匹!(写真以外にもう1匹いました)

リスは、夢中になって木の皮を剥いでいました。

まず、歯を突き立てて…


樹皮をベリベリと剥がし…


剥がしたあとを舐めているようでした。

樹液を舐めているのでしょうか?

再び、樹皮を剥がします。

かなり踏ん張っているので、けっこう力がいる作業なのかもしれません。

そして剥がした後に現れる白い部分を、口に含んでモグモグ食べていました。

タイワンリスの胃内容物を調べた研究によると、タイワンリスは木の実、タネ、柑橘類、昆虫、幼虫、そして葉や樹皮を食べているようです。
(詳しいことを知りたい方は、以下の文献をご覧下さい)
http://es.ris.ac.jp/~es/kiyou/201_tanpou_TSUKAMOTO_SUDA.pdf

樹皮といっても、外側の固い部分は食べず、その内側の「形成層」と呼ばれる、木の成長のための組織を食べているそうです。形成層には糖やタンパク質が含まれているとのこと。

今年は、秋の木の実が不作なので、リス達も空腹なのでしょうか?
それにしても、この剥ぎ方…

この木が特別美味しいのでしょうか?

「木の下はどうなっているのだろう?」
見に行ってみたら、こんな状態でした。


これはスゴイ…。

「そんなに美味しいのかなぁ?」と思ってじっくり観察してみました。

確かに表皮の内側は柔らかそうでしたが…味をみるのはやめておきました。

だって、リスの食べ残しだし…。
こんど、新しいのを食べてみます。

リスに皮をほどんどはがれた木は、どうなるのでしょうか?
枯れてしまうのか、それとも根元から新しい枝を出して再生するのか…?

そして空腹で樹皮を食べはじめた大島のリス達は、この冬どうなるのでしょうか?

今年の秋の実が少ないのは、異常気象(と言っても何が普通なのだかわかりにくくなっていますが)のせいもあるだろうけれど、リスが増えすぎて花芽を食べてしまい、実が減っているということもあるのではないかと言っていた人がいます。長い目で見れば、そういうこともあるような気がしました。

ところでタイワンリスは本来大島にいなかった生物で、人が島に持ち込み逃がしてから、繁殖していったと言われています。人間にとって害獣でも、タイワンリスたちは、ただ必死に生きているだけ…。

目の前の木の惨状を見ながら、この原因の一端は私たちにあると思うと、少し複雑な気持ちになりました。複雑に結びつく自然のサイクルの中で、私たちはどこに向かえば良いのでしょうか?

(カナ)








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このかわいさを見よ! 3

2012年10月31日 | 哺乳類、爬虫類、他
当ブログの『このかわいさを見よ!』シリーズもご好評につき(?)第3弾となりました。
今回は前回ご紹介したニホンカモシカと同じく都立大島公園にいるレッサーパンダです。
確か6月に赤ちゃんが産まれたのです。
その子ですよ!
昨日見に行ってきました。

ケージ越しというのがなんとも残念ですがこの殺人的なかわいさは充分伝わると思います。




もう笹の葉を食べるの?
お母さんの真似をしているだけでしょうか?





むぅ・・・なんちゅーかわいさでしょうか。



はしごを上ってお母さんのいる空中通路にやってきました。
カメラに興味津々の様子。





右にいるのがお母さんのアイリです。
レッサーパンダは成獣になってもやたらかわいい動物ですね。
困ったもんだ。



ナンデスカ!この足ー!!(激萌)
肉球が見えないくらい毛が生えてるんですね。
子供のときだけかしら?と思ったらお母さんの足もそうでした。



このクチもたまらん。


ところでこちらがお父さんのコタロウ。

外の運動場に出ていてしきりに母子を気にしていました。

とにかくかわいすぎるレッサーパンダの子供を見に行ってください。


                           がんま
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うるう年のアオウミガメ

2012年10月19日 | 哺乳類、爬虫類、他
見出し写真は、今年の夏、
私たちの観察している浜で産卵をしたアオウミガメです。

夜中の暗い浜辺で、産卵後に海へ戻ろうと這って行く母ガメを撮影したので、
こんな具合にしか撮れませんでした。
右側が頭です(汗)

大きさの比較になりそうな1メートルほどの雨傘を置きました。
影響を少なくするために赤いライトを使っているので、
甲羅が赤っぽくなっていますが、実際の甲羅はみどり色。
英名はグリーンタートル。

この母ガメが産んだ卵の孵化予測日が近付く頃、台風が接近しました。
産卵場所に波がかぶったり、浜が削られて卵が流失する危険があったので、
卵を安全な場所へ移動するため掘ってみたところ、
ほとんどの卵が・・・・

未孵化卵で生きていませんでした。

専門家に写真を見て頂いたところ、
卵黄の表面の白っぽいものは、胚盤が分解したもののようだ、とのこと。

調べてみると、卵108個の内、生きている卵は3個だけ。
仕方なく調査員の家で卵を温めて、3匹が孵化しました。

これ↑は、まだ孵化直後で、静養中。みどり色でしょ?

東京都下の一部の島では、昔からの伝統でウミガメを捕って食べる食文化が残っています。
そのため、漁業調整委員会の規則でアオウミガメの捕獲量が制限され、
その卵の採取も原則禁止です。今回は特別に許可を頂きました。

実は、7月末のアオウミガメの産卵巣が全滅していたので、
この巣も心配をしていたのですが、まさかここまでとは・・・。
ウミガメの卵は高温に弱いのです。

それで今週、気になったニュースは、
この9月の世界気温が史上最高だったという気象庁の発表です。
世界の平均気温の統計を始めた1891年以来とのこと!

北日本でも9月の平均気温が統計を開始した1946年以降、
最も高い記録的な高温となって、7月から9月の熱中症搬送者が4万4千人弱。
死者は73人も・・・。

そんな猛暑の中、奇跡的に生き残った子ガメたち。

卵黄をしっかり吸収して、へそが閉じたら、
海へ出発の頃合です!

2004年、2008年に続いてアオウミガメの産卵がありました。
北太平洋でのアオウミガメ繁殖の北限記録更新になると思います。

孵卵温度が高かったので、この子たちはみんなメスのはず。
大きくなって生まれた浜へ帰れるように、浜の自然をみんなで残していきましょう!

3匹が出発する日。
小雨の降る中、30名ほどの方々が見送りに集まってくれました。

大きな海へ、砂浜を行く子ガメたち。元気で!!

(なるせ)
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横断しまーす

2012年09月19日 | 哺乳類、爬虫類、他
今日は雨の中、道路を横断するアオダイショウを見ることができました。
ちょっと画像が多いですがご覧ください。

斜面の上のほうから顔を出しました。

結構大きな子ですよ。
しかもとっても綺麗です。


ペロリと舌を出して。






道路に向かって降りてきました。


なにこのポーズ!!
めちゃくちゃかわいいんだけどっ!!






実にヘビらしく舌を出してあたりの様子を窺っています。
このくらいの大きさになれば道路を横断することがいかに危険なことか充分わかっているようです。


そろりそろりと動き出しました。














どうですかー。
結構大きいでしょ。


んでもってかわいい。






あともうちょっと。


ぺろりん。








クネクネがちゃんとそのままのカタチで移動していくのが面白いです。




無事に反対側へ行くことができました。
よかったです。

                        がんま
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昨夜も産卵!

2012年09月07日 | 哺乳類、爬虫類、他

昨夜、元町の弘法浜でウミガメが産卵しました。
大島でのアカウミガメの最も遅い産卵記録になると思います。

今朝、元町地区担当のSさんからの電話で調べに行きました。

弘法浜は大島で一番賑わう海水浴場ですが、
さすがに9月の平日となると利用者はグッと少なくなります。

波打ち際から、

確かに、しっかりした上陸跡が残されていました。

つり道具店の掲示板によると、海水温は25℃。
まだまだ高いので産卵したくなったのでしょうか?!

母親ガメが上手に産卵巣をカモフラージュして行ったので、
簡単には見つかりません。

昨年も一昨年も書きましたが、念のために(笑)
東京都の漁業調整委員会から承認を得ている農林水産総合センターに協力して、
調査・保護活動を行っています。

しばらく探して、やっと見つかりました。
足跡の特徴や卵のサイズからしてアカウミガメと推定します。
この海岸での産卵は5年振りくらいだったかな?

こんな具合↓に保護柵を設置して作業終了。

子ガメの孵化脱出まで、あたたかく見守って下さい。


次は、先週の土曜日9月1日の写真です。
丁度、日没の6時頃。南部の海岸で子ガメの自然脱出後の産卵巣しらべをしました。

卵の殻を数えて孵化状況を調べたりしてから、
砂の中に残っていた3匹を放流しました。

人間には、鮮やかに染まった夕日の沈む空の方が明るく見えるのですが、
子ガメたちは、海に向かって這って行きます。
これが・・・いつも不思議。

「砂から出た子ガメには、正の走光性という明るい方に向かう習性がある」とされています。 


砂浜を一目散で駆け下りるように海へ向かう子ガメたちは、
その間に、頭の中のコンパス(羅針盤)に進んでいる方角をインプットするそうです。

そして、海に入ってから波にもまれたり流れに運ばれても、
その記憶した方角へ向かって泳ぎます。
一生懸命に陸から遠くへと泳ぐフレンジーという、この期間が2~3日ほど続くそうです。

通常、夜間は暗い山側よりも明るい海側に向かって子ガメたちが這って行きます。
子ガメたちは、海が発する波長の短い紫外線を感じて海へ向かうようです。

「しかし産卵巣の山側に街灯があったり、街の光が強いと海よりも明るいそれらの光の方に
向かう子ガメが出てきます。これらの子ガメはなかなか海にたどり着けず、体の乾燥や
体力の消耗などが生じ弱ってしまいます。また、他の生物に食べられる機会も増えます。
これらの要因が子ガメの死亡率を高めているのです」
山口真名美(先週の『ウミガメは減っているか』22ページより)

著者の山口さんは、小笠原で長くウミガメの保護をされている方です。

見出しの写真は、
今年、7月初めに出会った母親ガメです。甲羅の長さが90センチくらい。
未明の3時頃に上陸したと思われますが、なかなか産卵に適した場所が見つからず、
うろうろと浜を迷っている内に夜が明けてしまったようです。

私が出会った5時頃、産卵後のカモフラージュ作業中でした。
一心に砂を後ろへ飛ばしている目がウルウルしていたのが印象的でした。

(なるせ)
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光害の小さな犠牲者

2012年08月31日 | 哺乳類、爬虫類、他
今夜は、満月がキレイに見えます。
秋の虫たちの音が涼しさを届けてくれるように感じます。
お月さんの画像がなくてすみません(汗)

今朝も浜を歩いて、昨夜の内に産卵巣から海へ向かった子ガメの足跡を数えていると、

途中に、こんな子ガメがいました。

連れていた犬が教えてくれたのですが、
辺りを探すと2頭が干からびて死んでいました。

近くの波打ち際に漂着していたトレーに載せてみましょう(廃物利用)

甲羅が4センチほどですから、小さなものです。

もう何年も前、珍しく元町の弘法浜でウミガメが産卵したことがあり、
孵化した子ガメが、自動販売機の明かりに誘引されて、海とは反対の方角へ這って行き、
その内の何頭かが、同じように海へ行けずに死んでしまったことがありました。

昨日は、特に猛暑が厳しかったので、夜になっても砂浜の温度が下がらずに、
弱って死んでしまったのでしょうか?

以前、新しい都道の橋周辺の照明(街路灯)のことを「光害」と書いて、
まだ、その証明をしていませんでした・・・(笑)

今日の見出し写真が夜の橋の照明ですが、

これ↑は、橋を海側から見た昼間の写真です。
橋の下は、「宮の沢」という涸れ沢があり、普段は水の流れはありません。

この沢床は砂が堆積しているので、上陸したウミガメがこの辺りに産卵することがよくありましたが、
橋の明かりが点灯するようになった今年は、ここへ上がって来ませんでした。

橋をもう少し離れた浜から見ると、こんな具合↓です。

左上に橋が見え、手前に砂浜が見えます。
砂の表面に、子ガメが這った跡が残っているのがお分かりですか?
はっきりしない画像で、すみません(汗)

この子ガメは、橋の光に誘引され、さまよってしまったようです。

夜、浜からの橋の明かりの撮影も試みてみましたが、
子ガメたちが見ている光は撮れませんでした。
というのも、子ガメは人には見えない波長の光(紫外線など)まで見ているそうです。

角度を変えて、

これだと、一回転している足跡が分かりやすいかも。

近くには、他の子ガメの迷った足跡も


山側が暗い場所では、こんな具合↓に、ほぼ真っ直ぐに這って行きます。


そして、海へ・・・


毎晩、今夜のように月の大きな夜なら、
海の輝きが強くて子ガメたちは海の方向を迷わされることがないかも知れませんが。

今年は、神津島でも八丈島でも、産卵地の近くに街灯があり、
地上へ出てきた子ガメたちが海の方角がわからず、人の手によって放流されたそうです。
(放流の問題は、またの機会に書きます)


B.Witherington という研究者が「光汚染の問題」を書いています。
「ウミガメの産卵場において最も重大な問題は、夜に起こっています。
闇に包まれた中で、ウミガメのメスは産卵場を選び、子ガメは巣から海へ危険な旅を試みます。
しかし、光に照らされた浜では、このようなウミガメの重要な行動が妨げられるのです。
浜から見える光は、母親ガメが産卵に上陸するのを邪魔し、
孵化した子ガメが比較的安全な海に出て行くのを妨げて死に導きます。
 この問題を解決するためには、人工光源から浜に達する光を、減らすしかありません。
その対策には次の方法が考えられます。
1.産卵を孵化のシーズンに限り、光を消したり方向を変えたりする。
2.消せない光は、光源の位置を下げ、カバーを付け、さらに光源を窪地に置いた上で、
 光の向きを変える。
3.夜になったら、海岸側のカーテンを閉める。」
『ウミガメは減っているか ~その保護と未来~』
(紀伊半島ウミガメ情報交換会・日本ウミガメ協議会共編)30ページ(亀崎直樹訳)


【今日のオマケ】
子ガメの腹甲は、こんな感じ↓

卵黄を吸収した「おへそ」分かりますか?

(なるせ)
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