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グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

生き残る為には・・・

2010年10月13日 | 海の生物
地球上にいる生物の全ては生き残る為にもしくは自分の子孫を残す為に、色々な方法で生存競争に打ち勝っていかなくてはいけません。
もちろん水中もそうなのですが、私達人間がそのシーンを見ることは難しいんです。

陸上の様に空気がありませんし、タンクをしょって入っても時間に限りがあります。
それ以外にも潜水病や低体温症など、水中は過酷な世界でもあります。

そんな中私達ダイバーは何度も何度も潜り、生態シーンがいつ起こるのかを調べています。
もちろん生き物ですから多少の時間の違いや失敗も多いですが、データを取ることで確率が上がって来ています。

その中に一つにアカオビコテグリの産卵があります、比較的確率高く見る事が出来ます。
アカオビコテグリは大島では簡単に見る事が出来ますが、なかなか他では見かけるのは難しいです。
と言う事はアカオビコテグリの産卵シーンを見る事が出来るのは、もしかしたら大島だけかも?

写真の大きな背鰭を広げているのが雄です、見事な背鰭ですよね!



普段は背鰭を広げることは殆どありませんが、産卵シーズンに入るとガンガン広げてくれます。

時に雄どおしが縄張り争いで喧嘩したりもしますが、これもなかなか見応えあります。
暫くお互いに咬み合いながら相手が逃げるまで続きますが、サイズがあまりに違うと小さな方がすぐに逃げて行きます。



そして縄張り争いに勝ち、雌をその気にさせれば写真の様に産卵というわけです。
手前の小さいのが雌ですが、雄が雌を持ち上げて2mくらいまで上がることもししばしばです。
二匹の後方(写真右側)に卵が写っているのが分りますか?



季節・時間・天気・水温・潜水病などなど色々な条件が揃わなければ見る事が出来ませんが、それゆえに見る事が出来た時は感動間違いなしですね。

担当 石田
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思わぬ出来事!

2010年10月06日 | 海の生物

皆さんご存じと思いますが

昨日の夕方、「ジンベイザメが南房総館山沖の定置網に入り“八景島シーパラダイス”に運ばれた」と、ニュースで流れていました。

体長は4mとまだ子供ですが、10人近い水族館職員がプールへ移す様子は、中々大変そうでした。

上手く餌付いて長生きしてくれれば良いのですが・・・と思いつつ、ちょっと複雑な心境です。

 

以前大島でも、他店のガイドさんが南部のポイントでジンベイザメを目撃しています。

やはり体長は4~5mだったとの事、南方系来遊魚同様、サメもあまり大きな個体は来ないのかも知れませんね。

 

私自身は、かなり以前”マレーシアの海”で遭遇しました。

5m程の個体でしたがゆったりした動きの割に泳ぎは早く、フィンが千切れるのではと思う程ダッシュした事を覚えています。

何時か、10mを超える巨体と一緒に泳いでみたいものですね~。

 

さて大物ついでに、今まで遭遇した大島で一番の出来事について・・・

 

ある日、何時になく騒がしい犬の声に、2時間ほど早く目覚めてしまいました。

仕方なく、身支度を整え外に出ると、案の定散歩をせがんできます。

「お~ぃ、早いじゃないかよ~」等とブツブツ云いながら眠い目をこすり海沿いに出ると、既に磯場では釣り師が糸を垂れていました。

 

そんな中、犬を遊ばせながら沖合いを眺めていると、岸から百m程先でクジラの潮吹きが見えました。「えっ!まさか?」

 

何日か前の週末に「ダイビングポイントにクジラが出たぞ~」との話は聞いていたのですが
実際に目の前に現れるとは思ってもいませんでした。


しかも、その潮吹きはドンドン岸に近づいて来ます。


そして、遂に釣り師の目の前にその巨体が現れました。


真っ黒な背中が水面に出た瞬間!

飛び上がらんばかりに驚く釣り師の様子が、手に取る様に判りました。

 

私は大急ぎで犬を呼び寄せ、一気に職場へと走りました。

幸い、ダイビングポイントのすぐ近くだったので、“水中でも遭遇できるぞ”と思ったのです。

カメラ片手に海へ向かう間、心臓は期待と興奮でバクバクでした。

海に着くと、まだ岸から数十メートル先に潮が上がっています。


“沖へ出るなよ~“と心の中で念じながらすぐさまエントリー、水面でクジラのブローを確認しながら猛スピードで近付きます。
そしてクジラの潜った方向を見定めダッシュ!で潜降・・・
水深15m程の海底を水面から行ったり来たり、これを5~6回続けました。

 

そして、ゲット!したのがこの画像・・・



( 実は、ジンベイ・コククジラ共に新しい写真をキャプチャーしようと準備したのですが

  スキャナが臍を曲げてしまい、スキャン出来ませんでした。

  唯一PCに入っていた画像がこの一枚・・・  キャ~ 参りました!)

「海は繋がっている」とは言いますが、本当に何が出現するか判りませんね。

ちなみにこのクジラは、体長12メートル程の”コククジラ”

沿岸性のクジラとの事で、真っ先にその生息数を減らしてしまい
かなり早い時期に保護の対象となったとても貴重な種類です。

海チーム K/Y

 

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台風のせいで・・・

2010年09月29日 | 海の生物

先週末の台風は今年初めて大島に影響がありました。
船も欠航になり海は大荒れ、せっかくの週末が潰れてしまいました。
もちろん台風は悪いことばかりではありません、海をかき混ぜてくれたり・珍しい生き物を運んでくれたりもします。
しかし今回はタイミングが悪すぎです・・・、せっかく揃った浅瀬の生物を殆ど飛ばしてしまったからです。

今年は季節来遊魚が多く、浅瀬はいわゆる熱帯魚がいっぱいです。
そんな中でも今年はカエルアンコウの仲間、特にクマドリカエルアンコウが大当たりでした。
クマドリ~はカエルアンコウの中でも人気が有り、この時期よくリクエストされます。
写真は二枚ともクマドリ~なのですが、下の黒いのはクロクマなんて呼ばれています。

 

 

そのせいもあって各ショップが目を皿にして探していたのですが、秋の浜に限らず野田浜・ケイカイ・王の浜で数個体確認できていました。
ところがこの台風のせいで秋の浜の個体は全て飛んでしまいました、と言う事でまた探しなおしです。

ゲストの方が台風前に避難させておけばよかったのに?なんて言っていましたが、まんざらそれも悪くないかも???なんて思ってしまいます。
もちろんそんなことはできませんし、しませんので安心してください。

まだまだ秋が始まったばかりです、伊豆近海のダイビングはこの時期が一番良いとされています。皆さんも水温が高く、透明度の良いこの時期に潜ってみませんか?それまでには新しいクマドリカエルアンコウを探しておきます・・・たぶん。

 担当 石田

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貴方が~噛んだ♪

2010年09月22日 | 海の生物
♪ あなたが噛んだ~ ♪ 小指が痛いぃ~・・・♪
「おいおぃ、どれだけ噛んだんですか~?」 翌日まで痛いとは(普通は甘噛みでしょ)
それに、小指を噛む男って・・・う~ん、どうなんでしょうね~?

いきなり古い歌で始まってしまいましたが、すみません。
実は先日、私もとっても痛い思いをしてしまいました。
それは・・・お客様と、海へ行く準備をしていた時の事です。
トランクス型海パンを穿いてウエットスーツを腰まで上げ、上着のインナーを着ようとしていると
“左の尻ッペタ”の所がモゾモゾします。

「アレッ!もしや・・・」 いや~な予感がしました。

何と!ムカデが潜んでいる海パンを、穿いてしまったのです。

「ヤバイ!噛まれる!」 
心の中で悲痛な叫びを上げた私は、思わず、ウエットスーツの上からむんずと海パンごと怪しい部分を掴みました。

しかし、相手もとっさの反撃!
「痛たたたたたぁ~~~!」 ガブリ!と噛まれてしまいました。
更に、指先を抜けだしたムカデは“右の尻ッペタ”へ移動、もう一噛みされたのです。

両尻を押さえる私の異様な行動に、ゲストの方達は皆注目です。
しかし傍目を気にしている場合ではありません。 このピンチをどう切り抜けるか? 
頭の中では色々な考えが錯綜します。

『器材洗いの水槽に飛び込んで、相手を溺死させる。』・・・そう簡単に死ぬ相手では無さそうです。

『この場でウエットを脱いで、海パンの中から何とかムカデを追い払う。』・・・
これもチョット手間取りそうです。

『これは、海パン毎脱ぐしかない!』大急ぎで扉付きシャワーの中へと駆け込みました。

そして出てきたのは・・・10cmは軽く超える“大ムカデ”



慌てて逃げるムカデがどうなったか?・・・それは、ご想像にお任せします。

その後、ゲストの方を待たせる訳にいかないので、すぐに車に飛び乗りポイントへ向かったのですが
車の振動が程良く噛まれた部分を刺激します。腰を浮かせての運転も中々楽ではありませんでした。苦笑

さて、皆さんもご存じと思いますが、この夏、私達ダイバーにとって何ともショッキングなニュースが流れました。

沖縄のダイビングインストラクターが砂浜に潜んでいた“オニダルマオコゼ”を踏み、死亡したのです。
私も何回か“オニダルマオコゼ”と遭遇していますが、実に巧妙に隠れています。
砂に埋もれていたり、岩陰に潜んで獲物を待っているのです。
そして背鰭には猛毒が有ります。何と!大人4人を死に至らしめる程のタンパク毒を持つそうです。

この他にも、海の中には実に様々な危険な生物が存在しています。

私達はそれらの生物から身を守る為に、生息場所や特徴等正しい知識を身に付ける必要が有ります。
なんて事を、普段はお客様にお伝えする立場なのですが、実は私自身色々な痛い思いをしています。 
その中から、これまでに味わった最大の痛い思い出を一つ・・・

ある日のナイトダイビング、エキジット間際に珍しいウミウシを見付けました。
刺激を与えると光を発する“ヒカリベッコウウミウシ”です。

ビデオを構えて撮ろうとしますが、波で振られて中々体が安定しません。
こんな時私達は、海底に腹這いになり大きな岩を足で挟みます。

丁度手頃な岩を近くで見付け「ヨッシャ~!」と掛け声よろしく、両足で挟み込みました。
その瞬間!“右のふくらはぎ“に激痛が走りました。 何と!岩陰に大きなガンガゼが居たのです。



スーツを貫通して刺さったトゲは数十本、指先まで痺れてきました。
何とか海から上がり、足を引きずりながら車に戻りましたが、ウエットスーツを脱ぐ時の痛い事痛い事半端では無かったです。

ガンガゼの棘は、他のウニ類と比べ細くて脆いのが特徴です。
刺さると折れてしまい“トゲ抜き”も使えません。

1~2本なら毒の痛みも数時間で消えるのですが、流石に数十本の毒針に刺されては堪りません。 
紫色に腫れた患部は翌日もジンジンしていました。
この棘は、いずれ吸収され消えてしまうのですが暫くは肉の中に残っていました。
皆さんも、ガンガゼの棘には十分注意しましょうね。思わぬところで痛い思いをしますよ~。

さてここから先は、昨日撮ってきたおまけの画像です。

これは“イイジマフクロウニ”大きさは20cm超



猛毒があり、棘に触れただけで激痛が走ります。
以前あやまって触った時には、余りの痛さにレギュ(呼吸をする為の道具)を外し、一呼吸毎に指を咥えずにいられませんでした。
まともに刺さったら、間違いなく悶絶しますね。

こちらは“ラッパウニ”  色々な本でも危険な生物と紹介されているのですが、実感が有りません。



綺麗なウニなので、ついついゲストの方にお見せする時掌等に乗せてしまいます。

毒を持つと言われるラッパ状の棘は簡単にウニ本体から外れ、指先にくっつきます。
でも、痛くも痒くもありません。   でも、“良い子の皆さんは真似をしないでね。”

最後はお魚・・・“ハナミノカサゴ”です。砂地で海底の獲物を狙っていました。



とても綺麗な魚で、私のお気に入りです。 ダイバーになりたての頃は“憧れの魚”でした。
これも背鰭に猛毒を持っていますが、意識的に私達が刺されようとしない限り安全です。笑

海の中では、“イモガイ”の仲間以外、幾ら毒を持っていてもそれを攻撃に利用する者は殆ど居ません。
皆、自分の身を守る為なのです。

しかし、寝床にまで忍び込んでくるムカデは絶対に許せません。
それと、何の前触れも無く刺して逃げる“アブ”・・・ これらは私の天敵です。笑

海チーム K/Y

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命名

2010年09月15日 | 海の生物

誰の家にも一冊位は図鑑あるものです。
植物だったり、動物だったり海の生き物だったりと図鑑には様々な種類があります。
図鑑を見ると色々な生き物が載っていますし
その全てに何らかの名前が付けられているのが分ります。

日本では生物の名前には、日本語(カタカナ表記)で書かれている「和名」と呼ばれる物と
「学名」と呼ばれるアルファベットで書かれている物があります。
大人が使う、図鑑をお持ちの方なら是非見てみてください。
(子供用の図鑑では書かれていない事もあります・・・)
このアルファベットは、英語では無くラテン語で書かれています。
普通に呼んでは、なんて書いてあるのか全く分りません。
そのまま、英語読みして良いですし、ローマ字読みしても構いません。
只、中には「J」は「Y」と呼んだりと特別なルールもあります。

この学名は、その生物の世界共通の名前です。植物や動物なんでも構いません、
その分野の専門家同士なら学名で何の種の名前を言っているのが分るでしょう。
しかし、素人にはサッパリ分りません。
なので、非常に一般的ではないのです。
と言っても知らずの内に、使っているパターンもあります。
ダイバーに人気の巨大なエイに「オニイトマキエイ」というエイがいます。
これを、みんな「マンタ」「マンタ」と呼んでいます。
実はこれ、オニイトマキエイの学名なのです。
学名は、属名と種名の2つで構成されています。
つまり、オニイトマキエイの場合は、Manta birostris という2つの単語で現れます。
苗字と名前みたいなもんですね。

それに対して、和名というのは日本独自のもので
基本的には日本に生息している種に対して与えられています。
鳥等はちょっと違いますが・・・

その中でも、魚の和名というのは、非常にステータスの高い物であり
学名と同じ位の位置づけを持っています。
なので、一度論文等で発表された和名はずっと生き続け、勝手な名前で呼ぶと混乱を招く事になってしますのです。

学名も一緒です。
さっき、学名には属名と種名があると書きました。
種名がはっきりしていない種には「sp.」という文字が付きます。
これは、英語の「種」という意味を持つ「species」の略で
「~~属の1種」いう意味になるのです。
難しい言葉を使うと未記載種という奴になります。

大島の海にもこの未記載種は数多く生息しています。
最近、ハゼを中心に色々と新しい和名が付いています。
その度に我々も、その和名に従いゲストの生物を紹介しているのです。
そんな和名の提唱がこの間も行われました。
その魚はこいつです。
その名も「チシオコケギンポ」です。
和名の由来は雄の眼の下に入る赤い斑模様が「血潮」の様に見える事です。
雄の写真↓


雌にはそれが無く、色も様々で黄色や赤・ピンクっぽい赤等様々です。
雌の写真↓


こうやってドンドン和名が付いていくのは、非常に嬉しいものです
しかし、ちょっと寂しい気もします。
名前が付いていない生き物を見る(見つける)というのは、中々嬉しいものですから・・・

これからも、世界中で色んな生き物の名前がついて行くでしょう。
正確にその名前をゲストに伝える事もガイドの仕事だと私は思っています。

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季節来遊魚 2

2010年09月01日 | 海の生物

今年は夏前に黒潮が近かったからか、季節来遊魚がたくさんやって来ています。
大島を30年以上潜っている方に聞いても、こんなにたくさんいるのは珍しいとか。
ここ2・3年数が少なかったので、今年は沢山いすぎて何から撮っていいか悩んでしまいますね。

そんな中でも今年のヒットネタはなんと言ってもヤッコの仲間です。
過去大島で数個体しか観察されていない種が今年は何個体もでたり、種類も豊富に確認されています。
もちろん大島では成魚を見る事が出来ませんが、幼魚は結構マニアには涎物だったりします。
写真はヤイトヤッコヒレナガヤッコの幼魚ですが、比較的浅い(?)水深で見る事が出来ますが皆さん見たくありませんか?

それ以外にもトサヤッコタテジマヤッコなども出ていますが、まだ大島では確認例の無いミズタマヤッコももしかしたら出ちゃうかも???
まだまだこれから秋にかけて水温も温かいので色々期待してしまいますね~、これからはハゼの仲間やカエルアンコウの仲間が出てきそう!
まだまだ忙しい日が続きますが、暇を見つけてまた撮影してきます。

担当 石田  

 

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色々の海

2010年08月31日 | 海の生物
今日はオフだったもので海に行ってきました^^

私、普段は陸(山)のガイドをしていますが、8月はほとんど毎日海に入っています。
海と言ってもダイビングではなく、スノーケルなので、陸よりも海中よりも顔が焼ける位置にいるかもしれませんっ。。

おかげで顔がツルツルと黒光りしております^^;

そんな状態ですが、オフにはやっぱり海!なのです。
普段はじっくり観察する事も撮影することもできませんが、今日はカメラを持参して、撮影を楽しんできました♪


そんなわけで、水曜じゃないけど海のお話です^^

まず、最近発生しているのを見かける赤潮・・・

写真の場所は元町港です。
その他にも、筆島でも見ていますし、秋の浜でも発生してるそうです。
赤潮は海の栄養が増え過ぎる事でプランクトンが大量発生してしまう現象です。
プランクトンの細胞の色によって、赤にもオレンジにも、緑とかにもなるらしいです。
一番濃かった部分。


おぉ。濃い・・。
海というか、宇宙の雰囲気です。
わぁ、こういう時お魚はどうしてるのかな?・・・?
と覗いていると、アオリイカのチビさん、ソラスズメダイやカゴカキダイなど、定番のものたちは同じ桟橋の付近に、上からでもわかるほどいました。
そして、さらに赤潮のすぐそばではイトヒキアジがユルリと泳いでいました。

次にお勧めNo.1の海水浴場トウシキにうつります。


こんなふうに切り立った自然の岩が2重3重になって、タイドプールを作っています。
潮が入ったり出たりしながら魚たちを守っていて、イソギンチャクがわんさかついています。
マスクをつけて海を覗きこんだ瞬間に、誰もが海中の鮮やかさに驚きます^^


あ、カワハギ幼魚さん。
擬態上手?
・・・・撮影の問題ですね(>.<;
背景と混ざって分かりづら~い!!
皮は堅いが美味しく食べるイメージのカワハギですが、長さ4センチぐらいの幼魚はとってもかわいいです♪


ハコフグの幼魚!
かわいいお顔~~!!
しかし撮影の調整を出来ず(素人ですみませんっ)白とび~。
大きさは1,5センチぐらい、とても小さいけど黄色いので気付きます。



枯れ葉が2枚・・色とりどりねぇ。
ん?なんか風も受けずに進んでる?!
そう、違うんですっ。枯れ葉ではないのです^^


ナンヨウツバメウオの幼魚(ピンボケ。すみません)
と、

ヒラメ系?に見えるこのお魚、マツダイの幼魚です。

彼らは弱い幼小時代を、ヒラヒラ枯れ葉のように過ごすことで外敵から「食べ物じゃない」と思わせる作戦で、生き延びているのですね。
誰もが入れる浅い水たまりに入っていましたが・・
普通に人間からも素通りされる、大した技を持つやつらです♪


他にはこんな遊びもしつつ・・^^

とっても楽しい海遊びの日なのでした!

(友)
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夏休みの課題

2010年08月25日 | 海の生物

8月も残り僅か、お子さんの居るご家庭では
夏の宿題・・・最後の追い込みに入っている事でしょう。
えっ?そんなのとっくに終わっている? お~ぉ素晴らしい!

さて先日、ちょっと変わった体験ダイビングを行ってきました。

いきさつはこんな感じです。

小学3年のお子様連れのご家族でした。
何だか?デッキのテーブルの所で、お父さんが頭を抱えています。

「どうなさったのですか~?」
「いや~、体験ダイビングの時間までシュノーケリングをしていたのですが、その時水中に持って入るデジカメが水没しちゃったんですよ」
「エッ!体験ダイビングなのに、デジカメとプロテクターも買ったんですか?」

中々、体験ダイビングでカメラを持ってくる方は居ません。ちょっと驚きました。

そこでお話を聞くと、小学3年のお子さんが水中で写真を撮り、その時撮った魚を“夏休みの自由研究”にまとめようと計画したらしいのです。

これを聞いて、私は又々ビックリ!!!
小学3年生がダイビングにチャレンジする事さえ中々大変なのに、更に自分で写真を撮り宿題にしようとは・・・!

側では、お母さんも「折角、自由研究の為に体験を申し込んでカメラも買ったのに・・・」と、言葉を失っていました。

私は内心思いました。
(こりゃ大変だ~! 楽しい筈の夏休み最大のイベントが、そして僕ちゃんの宿題が・・・)

するとお母さんが「此処では、水中カメラは売って無いですか~?」と聞いてきました。
その言葉にも驚きつつ、「いや、もし必要なら私のカメラをお貸ししますよ」と、つい言ってしまいました。

こんなやり取りの末、体験のブリーフィングが始まりました。
そして海へ

いや~、ご家族3人共実にお上手でした。
皆さん、呼吸も耳抜きも難なくクリアー、水中散歩へと進んだのでした。


さて写真の方は・・・?

まず、お子さんと一緒にディスプレーを覗きながら、私がシャッターを切ります。
撮れた画像を確認して、お子さんにも同じ様に撮ってもらいました。
トータル30回程シャッターを切り、お子さんと選んだのが下の写真です。

まずは、クマノミ 
数年前にヒットした映画“ニモ”の影響はまだまだ残っています。
ニモはカクレクマノミですが、これでも充分喜ばれます。
ちなみにイソギンチャクの影に卵が産み付けられています。判りますか?



“タカノハダイ“  そこそこの大きさがあるので、皆さん結構喜びます。



“ホウライヒメジ” まるで淡水魚の鯉の様で、判りやすい?魚です。
小さなホンソメワケベラにクリーニングされていました。



“トウシマコケギンポ” 体験ダイビングや初心者の方が居る時には外せません。
チョット遠目で判りにくいですが、目がクリクリよく動く可愛い魚です。
”イバラカンザシ”というゴカイの仲間がサンゴに空けた穴に、住んでいます。



“ツノダシ” 大概の方が、「“エンゼルフィッシュ”が居ましたね」と言います。
       私も「そうですね~」と大概答えてしまいます。



“カエルウオ” こんなによく撮れるとは・・・本人もビックリ!してました。



さて、どんな風に夏休みの課題がまとまったのか気になるところですが、
こんな事、絶対にデジカメでなければ出来きませんね。

この経験が後々、中村○○さんの様な偉大な水中写真家誕生のきっかけになるかも知れません。

【9歳の子が水中写真を撮る】 いや~、凄い時代が来たものです。

海ガイドチーム K・Y


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磯観察会開催!!

2010年08月18日 | 海の生物

去る8月10日。
グローバルにて、初の磯観察会を開催しました。
東京の中高生の皆さん37名を相手に行われたスノーケル&磯観察会、やっている私も実に勉強になりました。

引率の方も入れ、18人&19人の2チームで、交代でスノーケルと磯観察をしたのですが、天候にも恵まれ非常に良い観察会になりました。
その時は丁度、大潮の日。

午前11時に干潮を迎えるという、申し分無いコンディションです。
やはり磯観察をするには、潮が引いてないと話になりません。
この時は、丁度この干潮時をはさんでの開催だったので、潮の満ち引きも見てもらえました。

各班4チームに分れ、注意事項の説明の後に自由に生物を観察してもらいました。
観察するだけでは、詰まらないし人数も多すぎたので
網と小型の水槽を渡し、最小限の採集もしてもらいました。

非常に皆さん、盛り上がって色々と探してくれました。
質問がある度に、磯を歩いて行き、その質問に答えていったのですが、
中には私もビックリする様な生き物を発見している生徒さんもいました。
因みにそれは、ネズスズメダイという魚です。
昨年は非常に数が多かったのですが、今年は全然見られていない魚です。
凄いのはそのサイズ。大きさなんと1cm!これを捕まえるとは・・・驚きです。

後は、甲羅全体に海藻を付けるコワタクズガニというカニがいます。
普通、岩肌を見ているだけでは到底カニと気が付きません。
こんな、擬態上手なカニまで発見していました。
いや~ 流石、生物部の皆さんだけあります。

約1時間半程で、皆さんの集めた生き物を一箇所に集め
それにまつわる話を次々して行きました。
1つでもみなさんの記憶に残っていると嬉しいのですが・・・

前々からヤドカリや貝を探して磯を歩いていたので、幸い分らない質問は無かったのですが、唯一答えが出なかったのがこれです↓


岩肌に付いた無数の白い塊、その1つ1つの大きさは約2mm程
爪で剥がすと簡単に剥がれる所から、他の生き物が付着しているというのは分るのですが、それ以上は分りませんでした。
分らないを分らないままにしていては生徒さん達に申し訳ないので
詳しい方に調べてもらいました。

どうやらアマオブネガイ科の卵ではないか。というお答えでした。
アマオブネガイの仲間は大島には2種類「アマオブネガイ」と「アマガイ」がいます。
という事は、これらのどちらかでしょう。
いや~ ゲストから教えられる事って本当に多いですね~

色々と資料も作ったので、機会があったらまた開催したいですね~

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貝付きウミウシ

2010年07月07日 | 海の生物

先週に引き続きウミウシのお話です。
ウミウシが何者なのか何となく分っていただけたでしょうか? その中でも「貝付き」なんて呼ばれている種類があります。
先週にも書きましたが基本的にウミウシは貝殻がありません、でもそれほど多くない種類ですが今でも貝殻を持っている種がいます。
今回の写真はベニシボリと呼ばれていて、浅瀬の砂の中に隠れている綺麗な種ですね。

 この写真を見るとただの貝ですよね~、ウミウシとは違う生物の様に見えます。因みに上の方に付いている白いもこもこした物体は卵の塊です。
実はウミウシの世界はまだまだ混沌としていて、何処までがウミウシなのかハッキリしていません。
ある研究者はこれはウミウシではないと言っていますし、違う方はウミウシですと言っています。研究者の少ないこの世界では、名前もなかなか付かないほど研究が進んでいないのが現実のようです。
ただ私達一般ダイバーからすればウミウシであろうとなかろうと、ただ綺麗な生物を撮影出来れば良いだけなんですけどね。
色も派手で発見しやすいので、ビギナーダイバーの方でも比較的発見しやすいです。
陸上ではありえない色彩感覚をもった種もいますので、写真だけ見るだけでも面白いかも?

 海ガイド 石田

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