面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「トランスフォーマー ロストエイジ」

2014年08月08日 | 映画
3年前。
シカゴを舞台に死闘を繰り広げたトランスフォ-マーたちは、人類の味方であるオートボットの勝利で決着がつき、人類は存亡の危機から救われた。
アメリカの巨大企業KSIは、オートボットが倒したディセプティコンの残骸を研究、社長のジョシュア(スタンリー・トゥッチ)はトランスフォーマーの構造を解読し、人工的にトランスフォーマーを作り出すことに成功した。
そしてアメリカ政府はトランスフォーマー達を地球に必要のないエイリアンとみなし、殲滅することを決定。
CIAに特殊部隊を編成し、トランスフォーマーを“指名手配”して、次々と抹殺していった。

ある日、テキサスで機械の修理工場を営む自称「発明家」のケイド・イェーガー(マーク・ウォールバーグ)は、思いもよらぬ発見をする。
解体して売りさばこうと考えて買い取った動かないトラックが、特殊部隊との戦闘によって瀕死の重傷を負い、仮死状態に陥ったオプティマスプライムだったのだ。
しかし、オートボットのリーダーであるオプティマスプライムを懸命に探していたCIAは、その強力な探索網によってオプティマスがケイドのもとにいることを突き止め、出動する。
工場を急襲されたケイドは、咄嗟にオプティマスを匿うが、一人娘のテッサ(ニコラ・ペルツ)を人質に取られてオプティマスを差しだすよう迫られる。
絶体絶命のピンチ。
その時、工場の地下に身を隠していたオプティマスプライムは、ケイド達を守るために立ち上がった…!


人類に裏切られ、瀕死の状態に陥ったオプティマスプライム。
自分の命を救ってくれたケイドへの恩義のみならず、CIAから懸命に自分を守ろうとしたケイドの心に打たれて、
「人間は信頼するに値する」
として、再び人類を守るために立ち上がる姿は、神々しくさえある。
生き残ったオートボット達から呆れられるほどの正義感が感動を呼ぶ!

CIAにおける、特殊部隊設立の裏に隠された陰謀と、巨大企業KSIとの結託。
人工的に作り出されたトランスフォーマーに込められた“思惑”。
宇宙をさまよい、オートボットの命を狙う謎のバウンティハンター。
そして恐竜絶滅の鍵を握る、トランスフォーマーの第三勢力・ダイナボット。
ヒーローモノの王道を行く単純明快な勧善懲悪の物語に様々な要素が重層的に織り込まれ、ジェットコースターの如くストーリーが展開する。
シリーズが進むに連れて加速度的に高度化するトランスフォームの映像は、よりパワーアップして男共のメカニカルな興味を掻き立て、琴線をかき鳴らして、目をスクリーンにくぎ付けにする。


前3作とはキャストも一新。
「テッド」で一躍コメディアンとしてその名を轟かせながら、「ハード・ラッシュ」や「ローン・サバイバー」でアクション俳優としての実力を存分に見せつけ続けるマーク・ウォールバーグを新たに物語の中心に迎えて、ガラリと趣を変えた新たなシリーズが幕を開けた。
今回もメガホンを取るのは、当然(!?)マイケル・ベイ。
本作は、トランスフォーマーを描き続ける彼の、次の展開に対する宣言だ。


鮮やかなトランスフォームの数々を、ダイスクリーンでたっぷりと味わうのが何よりも楽しい、痛快娯楽SFメカニカルアクションムービー!
ハリウッド映画の王道を行く快作!


トランスフォーマー ロストエイジ
2014年/アメリカ  監督 マイケル・ベイ
出演:マーク・ウォールバーグ、スタンリー・トゥッチ、ニコラ・ペルツ、ソフィア・マイルズ、ジャック・レイナー、リー・ビンビン、ケルシー・グラマー、T.J.ミラー、ピーター・カレン、フランク・ウェルカー、渡辺謙、ジョン・ッドマン、ロバート・フォックスワース