面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「セブンデイズ」

2009年08月28日 | 映画
勝率100%と謳われ、マスコミからのスポットライトを浴びているシングルマザーの弁護士ユ・ジヨン(キム・ユンジン)。
木曜日:娘と一緒に運動会に参加するが、その会場で娘が誘拐される。
金曜日:警察と共に身代金を用意して犯人からの連絡を待っていたジヨンは、犯人の指示通りに振舞うものの、犯人からは取引中止を告げられてしまう。
土曜日:再び誘拐犯から連絡が来るが、突きつけられた条件は、翌週水曜日に二審が開かれる殺人事件の裁判で、被告の無罪を勝ち取れというもの。
被告は明らかに犯人と目され、時間的猶予の無い中で厳しい裁判に臨むことになる。
日曜日:被告のチョン・チョルチン(チェ・ミョンス)と面会するが、すぐには信用を得られない。
しかし、見るからに悪人の被告に憮然とするジヨン。
内心、忸怩たる思いも…!?
月曜日:ジヨンは、旧友のキム刑事(パク・ヒスン)の力を借りて事件を調べ、殺人は顔見知りの犯行らしいこと、被害者は麻薬を口にしていたらしいこと、凶器が発見されていないことといった事実をつかむ。
火曜日:殺人事件にもうひとり疑わしい人物が浮上、その人物の素性が大きな鍵を握るが、犯人から娘がアレルギーの発作を起こしたと連絡が入り、ジヨンは動転する。
水曜日:いよいよ二審が開廷。
殺人は顔見知りの犯行で被告は無関係という線で弁護を進めるものの、被告と被害者は顔見知りだったことが分かり、あえなく弁護方針が瓦解。
更に“もう一人の疑わしい人物”に絡んで、ジヨンに思いもよらない危機が迫り…

「シュリ」でトップスターとなったキム・ユンジンが、被告への疑念や、同じく娘を持つ母親として被害者の母親の思いに胸を痛めながらも、誘拐された娘を救い出すために危険を顧みず、手段を選ばずに見えない敵と戦い、凛として果敢に裁判に挑むシングルマザーを力強く好演。

息をつかせぬスピード感で展開する物語は、正に“ジェットコースター・ムービー”。
特に、もつれた糸が少しずつ解きほぐされていくように進む後半は、ワクワク感たっぷり。
ものすごくオーソドックスな“オチ”も用意されていて、微笑ましくもあったりして最後まで楽しめる。

ひたすらスクリーンに没頭すればいい、サスペンス・アクションの傑作。


セブンデイズ
2007年/韓国  監督・脚色:ウォン・シニョン
出演:キム・ユンジン、パク・ヒスン、キム・ミスク、チャン・ハンソン、チェ・ミョンス、イ・ラヘ、ヤン・ジヌ