「ハード・リベンジ」
「地獄のリベンジャーコップ」
Martial Law
1990
●本作にはある有名人が出演している事で、一部でよく知られている作品だ。主演はチャド・マックィーンという人だが、実はあの名優スティーブ・マックィーンの息子。その恋人役でシンシア・ラスロック、悪の親玉にデビッド・キャラダイン、続編の『アンダーカバー』で主演を張るジェフ・ウィンコットなどが出演している。
ストーリーは至ってシンプル。マーシャルアーツの達人である警官・チャドは今日も立てこもり事件を一瞬で解決するなど敏腕ぶりを発揮していたが、弟が非行気味なのが心配の種だった。キャラダイン率いる密売組織に属するチャドの弟は車ドロで何度もしょっぴかれていたが、一向に懲りる気配は無かった。
しかしトール・タカナ(キャラダインと交戦して死亡)の遺体が発見された事によって事態は一転。チャドとラスロックは独自で捜査を進めていくが、その前には幾重にも重なる傷害が待ち受けていた。一方、キャラダインはヘマばかりするチャドの弟を信頼に足るかどうか試していた。何かと「いい情報がある!」とキャラダインにしつこく売り込もうとしていた黒人を消すようにと命じられたチャドの弟。しかし殺しをするまで汚れていなかった彼は黒人を逃がした。
その後、チャドは騒ぎばかり起こす弟に「いい加減にしろ!これ以上かばいきれないぞ!」とクギを刺した。が、その現場を見ていた先の黒人は、恩知らずな事にキャラダインへ彼と警官であるチャドの繋がりを密告。結果的にチャドの弟共々殺されてしまった。
弟の死に怒りを燃やすチャドは、弟の部屋でキャラダインの臣下(フィリップ・タン)が経営する空手道場のトロフィーを見つけ、ここに事件の鍵があるとして潜入する。道場の師範として潜り込んだチャドだが、のちに密輸に利用されて殺されそうになる。ついにその残虐な本性を露わにしたキャラダインらとチャドとの激突が始まる!
本作のアクションを指導したのは、出演も兼ねているジェフ・プルート(本作ではラスロックと対戦)とフィリップ・タン。彼らのアクションは凡百のマーシャルアーツ映画にありがちな間延びしたものにあらず、ちゃんと一定のリズムを保った殺陣を構築している。特にジェフ・プルートは『アンダーカバー/炎の復讐』『マーシャルコップ』でも良質のアクションを構築しており、格闘映画ファンからの信頼も厚い。
また、前述したように本作で注目すべきポイントは、あのベニー・ユキーデがカメオ出演しているという点にある。しかもラスロックとのレアなバトルを展開!階段上でのアクションは『少林寺列伝』の狄龍VS王龍威に通じるものがあり、この組み合わせが見られただけでも本作は価値がある。また、その他のバトルに関しても安定したクオリティで、最後の『燃えよカンフー』なキャラダインVSチャド、多くのマーシャルアーツ映画でスタントを演じるフィリップ・タンVSラスロックのアクションもなかなかだ。
チャドの弟が生意気で腹が立つ存在だったり、その彼が助けた黒人がとんでもないろくでなしだったりと細部にアラはあるものの、間違いなく日本公開されたマーシャルアーツ作品では傑作に入る部類かと思われます。
「地獄のリベンジャーコップ」
Martial Law
1990
●本作にはある有名人が出演している事で、一部でよく知られている作品だ。主演はチャド・マックィーンという人だが、実はあの名優スティーブ・マックィーンの息子。その恋人役でシンシア・ラスロック、悪の親玉にデビッド・キャラダイン、続編の『アンダーカバー』で主演を張るジェフ・ウィンコットなどが出演している。
ストーリーは至ってシンプル。マーシャルアーツの達人である警官・チャドは今日も立てこもり事件を一瞬で解決するなど敏腕ぶりを発揮していたが、弟が非行気味なのが心配の種だった。キャラダイン率いる密売組織に属するチャドの弟は車ドロで何度もしょっぴかれていたが、一向に懲りる気配は無かった。
しかしトール・タカナ(キャラダインと交戦して死亡)の遺体が発見された事によって事態は一転。チャドとラスロックは独自で捜査を進めていくが、その前には幾重にも重なる傷害が待ち受けていた。一方、キャラダインはヘマばかりするチャドの弟を信頼に足るかどうか試していた。何かと「いい情報がある!」とキャラダインにしつこく売り込もうとしていた黒人を消すようにと命じられたチャドの弟。しかし殺しをするまで汚れていなかった彼は黒人を逃がした。
その後、チャドは騒ぎばかり起こす弟に「いい加減にしろ!これ以上かばいきれないぞ!」とクギを刺した。が、その現場を見ていた先の黒人は、恩知らずな事にキャラダインへ彼と警官であるチャドの繋がりを密告。結果的にチャドの弟共々殺されてしまった。
弟の死に怒りを燃やすチャドは、弟の部屋でキャラダインの臣下(フィリップ・タン)が経営する空手道場のトロフィーを見つけ、ここに事件の鍵があるとして潜入する。道場の師範として潜り込んだチャドだが、のちに密輸に利用されて殺されそうになる。ついにその残虐な本性を露わにしたキャラダインらとチャドとの激突が始まる!
本作のアクションを指導したのは、出演も兼ねているジェフ・プルート(本作ではラスロックと対戦)とフィリップ・タン。彼らのアクションは凡百のマーシャルアーツ映画にありがちな間延びしたものにあらず、ちゃんと一定のリズムを保った殺陣を構築している。特にジェフ・プルートは『アンダーカバー/炎の復讐』『マーシャルコップ』でも良質のアクションを構築しており、格闘映画ファンからの信頼も厚い。
また、前述したように本作で注目すべきポイントは、あのベニー・ユキーデがカメオ出演しているという点にある。しかもラスロックとのレアなバトルを展開!階段上でのアクションは『少林寺列伝』の狄龍VS王龍威に通じるものがあり、この組み合わせが見られただけでも本作は価値がある。また、その他のバトルに関しても安定したクオリティで、最後の『燃えよカンフー』なキャラダインVSチャド、多くのマーシャルアーツ映画でスタントを演じるフィリップ・タンVSラスロックのアクションもなかなかだ。
チャドの弟が生意気で腹が立つ存在だったり、その彼が助けた黒人がとんでもないろくでなしだったりと細部にアラはあるものの、間違いなく日本公開されたマーシャルアーツ作品では傑作に入る部類かと思われます。