功夫電影専科

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坂本浩一×特撮(4)『仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!』

2014-06-17 23:04:05 | 日本映画とVシネマ
「仮面ライダーフォーゼ THE MOVIE みんなで宇宙キターッ!」
製作:2012年

坂本浩一の監督作には、常に欠かすことのできない2つの要素が存在します。1つはワイヤーワークを多用した格闘アクション、もう1つはセクシー全開の女闘美アクションです。
その女闘美好きっぷりは筋金入りで、『アクセル』ではチャイナドレスの刺客が登場し、『運命のガイアメモリ』『エターナル』では八代みなせに足技中心のファイトを指導。 『フォーゼ&オーズ』でも多くの女性キャストに見せ場を用意していました。
そして今回も今までの例に漏れず、やけにセクシーな原幹恵が戦いまくる内容となっています。最近も女性アクションものを撮っていると聞きますし、本っ当に坂本監督はこの手のジャンルが好きなんですねぇ(笑
 ちなみに『仮面ライダーフォーゼ』とは、天ノ川学園に通う如月弦太朗=仮面ライダーフォーゼ(福士蒼汰)が、仮面ライダー部の仲間たちと共に悪と戦う姿を描いた作品です。舞台が固定されている点は『仮面ライダーW』と共通しています。
本作にはもう1人のライダー、朔田流星=仮面ライダーメテオ(吉沢亮)というキャラも登場するんですが、なんとこれが功夫の使い手!もちろん変身しなくても強く、彼の肉弾アクションも見どころの1つといえるでしょう。

■ある日突然、福士を始めとした仮面ライダー部の面々に緊急招集がかかった。彼らを呼んだのはオスト・レガシーという機関の木下あゆ美と岡田浩暉で、人類抹殺を企む宇宙鉄人の野望を阻止すべく、衛星兵器・XVIIの破壊を依頼してきたのだ。
福士は人工知能を持つXVIIと友達になりたいと考え、仲間たちと宇宙に行くための訓練に身を投じていく。破壊工作員の原と宇宙鉄人ブラックナイトの妨害を受けつつも、なんとか一行はXVIIへ辿り着いた。
 XVIIとの友好が不可能と判断した福士は、仕方なくシステムの爆破を敢行する。だがそれは木下と岡田の罠…実は彼らこそが宇宙鉄人キョーダインで、爆破したのはキョーダインの活動を抑制する機械だったのだ。
原はキョーダインを開発した博士の娘であり、悪に目覚めた彼らを止めるために奔走していたのである。福士はXVIIを信じきれなかった事を悔やみ、主砲の発射を阻止するがライダーの力を使い果たしてしまう。
XVIIを救うため孤軍奮闘する福士と吉沢。一方で地球に帰還したライダー部の面々は、フォーゼを復活させるため最後の手段を講じようとしていた。今、月面を舞台にラストバトルの幕が上がる…!

▲『運命のガイアメモリ』が登場人物の内面を描いたストーリー重視の作品とするなら、本作は最初から最後までド派手なギミックを詰め込んだアクション重視の作品といえます。
開幕直後いきなり原が大立ち回りを演じ、これに西冬彦作品でおなじみの横山一敏(JAE所属のベテランアクター)が変幻自在の蹴りで応戦。中盤は爆発クラッシュ上等のカーチェイスと、吉沢VS原の功夫対決が同時進行で展開されます。
吉沢VS原のリターンマッチを経て、クライマックスでは福士を始めとしたライダー部が素面でファイトを見せており、これがなかなかの迫力でした(今回も福士の軽業は健在!)。
 ただ、物語は『運命のガイアメモリ』と『フォーゼ&オーズ』を焼き増しした感があり、往年のヒーローであるキョーダインを悪役にした点も賛否が分かれます。それとこれは私がTV本編を見てないせいもあるのですが、終盤で学園の友人たちにスイッチを託すくだりは「ちょっと長いかな?」と思ってしまいました。
しかし全体的に質が高い作品なので、アクション目当てで視聴しても充分に満足できます。ところで原のキャラクターは坂本監督も気に入っていたらしく、新たなオールスター作品にも登場するのですが……詳細は次回にて!

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