功夫電影専科

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『香港黒社会 喧嘩組』

2014-07-09 23:05:16 | 日本映画とVシネマ
「香港黒社会 喧嘩組」
製作:1998年

▼今回紹介するのは、一昨年の今頃に記事を投稿した某Vシネマの続編です。先月の更新履歴で「7月は功夫片やマーシャルアーツ映画を重点的に紹介したい」と言った手前、レビューをアップしようかどうか迷っていたんですが…ま、いいか(爆
さて本作はVシネ界の大御所・小沢仁志、元JAC出身の山口祥行、プロレスラーの高山善廣が肩を並べて暴れまわった『血染めの代紋 喧嘩組』の続編で、監督の原田昌樹とヒロインのかとうあつきも続投しています。
 製作協力には、引き続き倉田プロとプロレス団体のキングダムが名を連ね、新たに新日本プロレスに代わってJACが参入!プロレス系のゲストは見当たりませんが、あの春田純一がラスボスとして君臨しているのです。
春田は千葉真一によって見出されたJACきっての実力派で、主に特撮ドラマで活躍しました。しかし同じJACスターの大葉健二と違い、彼は映画やVシネでタイマン勝負を繰り広げる機会が少なく、本作で暴れてくれるのを期待していましたが…。

■前作で喧嘩組を立ち上げた小沢たちだが、ケンカしか能がない彼らは金策に困っていた(笑)。そんなある日、ひょんなことから不法入国者がらみのトラブルに遭遇した彼らは、裏で暗躍する香港マフィアの存在に気付く。
敵は麻薬密売や不法入国者の斡旋、さらには不法入国者を殺して臓器売買に利用していた。戦いの中で、小沢は香港マフィアの一員である水島あかりと心を通わせ、「気を付けろ」と警告を促すのだった。
 だが、この一件で彼女に疑いの目を向けたボスの春田は、水島の妹を臓器密売の献体として殺害。水島を徹底的に拷問し、喧嘩組の事務所にいたかとうを誘拐した。
警察に足止めを食らっていた小沢は、ギリギリのところで水島の救出に成功する。そして全ての決着をつけるべく、春田の麻薬取引現場に殴りこんだ。果たして勝つのは喧嘩組か、それとも香港マフィアか!?

▲ストーリーは前作同様にテンプレートな内容で、水島の妹に降りかかる悲劇も予測の範囲内。一方で主役3人のやり取りが完全に漫才状態となっており(笑)、ここらへんは大いに笑わせてもらいました。
しかし血生臭い描写がやたらと多く、後半では水島が拷問されるシーンが10分以上も続きます。正直言ってこれらの場面は苦痛でしかなく、ここまでじっくり描かなくても…と思ってしまいました。
 ちなみに、本作の春田はヒステリー持ちの男色家という突飛すぎるキャラ。小沢に惚れた水島に激怒し、実はバイセクシャルか?と思わせておきながら、その本性は”小沢にゾッコンなヤンデレ”だと終盤に判明します(爆
クレイジーさで言えば『仮面ライダーエターナル』の時よりも凄まじいですが、何度もかんしゃくを起こすのでボスとしての威厳に乏しく、存在感では前作の加納竜に負けていると言わざるを得ません。
 ただし格闘シーンについては見ごたえがあり、主役3人に影響されたのかユーモラスな動作が多くなっています。絡み役の動きも軽快で、おそらくはJACや倉田プロのアクターたちが頑張っているのでしょう。
なにげに倉田プロの勇・中村浩二も最終決戦にちゃっかり参戦し、僅かですが小沢のアニキと対決していました。なお、中村は覆面姿のザコ役も兼任しているらしく、彼と思われるザコが確認できます(どこにいるかは見てのお楽しみ・笑)。
 注目の小沢VS春田は、喧嘩アクションなので派手な技こそ出てこないものの、白熱した殴り合いを延々と展開!Vシネという戦場を渡り歩いた小沢アニキと、数々のスタントを経験した春田のバトルは真に迫るものがありました。
ところでネットの情報によると、仮面ライダースーパー1こと高杉俊介も出演しているそうですが、エンドテロップに彼の名前はありません。私は見つけることができなかったのですが、一体どこに出ているのでしょうか…??

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