退職給付制度に掛かる手数料について、厚生年金基金や確定給付
企業年金、確定拠出年金は、手数料が取られるけれど、中小企業
退職金共済や保険商品を利用した場合には、手数料はとられない
ということを、よく耳にします。
本当にそうでしょうか?
中小企業共済(中退共)の手数料は、内枠です。
事業主の支払う掛金から、人件費、事務費などを賄っています。
保険商品も同様です。
企業年金制度の場合は、掛金以外に手数料が明記されており、手
数料を手数料として認識できます。手数料は外枠といえます。
適格退職年金からの移行にあたり、確定拠出年金との比較で、
中退共や保険商品は、手数料が掛からない(からお得です)という
解釈は、ちょっと違うと思います。
先週10月11、12日に、退職給付制度に採用する際の保険商品と確定
拠出年金の制度設計とコストの違いについて書きました。
保険商品で退職金を準備すると、かなりの期間で退職金規程の支給
額以上の積立となり、確定拠出年金では、退職金規程の支給額と同
じラインとなるように制度設計できることを説明しています。
保険商品による退職金規程の支給額を上回る部分は、余分なコスト
です。
中退共では、予定利率が1%(現行)、確定拠出年金では想定利回り
を2%~2.5%とすることが多いので、掛金は確定拠出年金のほうが少
なくて済みます。
計算すると、中退共の掛金や保険商品の保険料のほうが、確定拠出
年金の掛金+手数料より多くなりることが分かります。
★ブログのジャンルはこれまで「報道→経済」にしていましたが、
来週から確定拠出年金・個人型について書いていきますので、
ジャンルを「お金→その他」に移動します。
これからも宜しくお願い致します。