8月2日のブログでお伝えした「選択制DC」は、企業型DCによる退職金制度です。
「個人型DC」を使う退職金制度は、前払い退職金となります。
「前払い退職金」を「個人型DC」で積み立てる仕組みです。
この[前払い退職金+個人型DC]は、退職一時金制度はあるけれど、退職金の
準備手段をしていない中小企業にに向いている仕組みです。
「前払い退職金制度」では、退職金を給付現価で毎月従業員に払っていきます。
毎月支払われる「前払い退職金」を、事業主と従業員の間で決めた一定の運用
利回りで運用すると、退職金規程で定めた金額の退職金となります。
[前払い退職金+個人型DC]は、前払い退職金の積立手段に個人型DCを使う
だけで、退職金制度としては「前払い制度」です。
積立手段は個人型なので、企業型年金の制約を受けません。
事業主が任意に作ることができます。
個人型DCの掛金は、「前払い退職金」に従業員個人のお金を合わせて拠出する
こともできます。
また、「前払い退職金」を個人型DCの掛金としないで、そのまま受け取ることも
できるようにすると、自由度が高くないます。
「選択制DC」と[前払い退職金+個人型DC]の違いは何か?このままでは分かり
にくいですよね。
「選択制DC」は、給与の一部を退職金の掛金と併せて支給します。
「前払い退職金」は、あくまでも給与は給与、退職金は退職金です。
どちらが、その企業に適しているかは、どちらがその企業の人事制度にあっている
かだと思います。どちらも退職金の支給手段なので、まずは、その企業にとってに
退職金の意義・人事制度についての検討がポイントとなります。