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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

特別対談 障害者選考を振り返る/下 施設連携の在り方など

2019年04月22日 15時48分28秒 | 障害者の自立

 国家公務員の障害者選考試験を、日本盲人会連合の工藤正一・総合相談室長と日本盲人職能開発センターの伊吾田伸也・事務局次長が振り返った対談。後半は施設連携の在り方なども話題になった(文中は敬称略)。 

     --面接はどのような様子でしたか。

     伊吾田 1日で3回面接したケースもあった。その間ずっと拘束されるのだから、精神障害の人は大変だったと思う。

     工藤 面接をきっかけに症状が悪くなって寝込んだ人もいたとの報道があった。面接の進む中で「第一希望でない」と、内定の応諾を保留していると、定員枠が埋まってしまうことがあった。

     伊吾田 後半に受けた人の中には、既に採用枠が埋まっているので、採用前に非常勤職員として勤務できる「プレ雇用」でどうかと言われたケースもあり、先に受験して応諾した人が有利だった。集団面接を行った省庁もあった。志願動機などのほか、視覚障害者は自力で通勤できるか、必要な配慮事項は何かを聞かれていた。ただ、移動に伴う問題は、歩行訓練を受けたとか、施設に通所しているなどと具体的に示すことで雇用者の不安を取り除けると思う。

 工藤 障害者雇用という意識が低い面接官もいたと感じている。視覚障害の受験者に「民間の企業に出かけて書類をチェックすることができるのか」と聞いた面接官がいたそうだ。

     伊吾田 弱視の人に「なんとか資料を見て行う仕事ができないか」と聞いたり、精神障害の人が「服薬すれば良くなるの」と聞いた人もいた。

     工藤 職能開発センターの利用者をはじめ15人の視覚障害者の合格(地方自治体も含む)を確認している。その内訳をみると障害の等級が軽く、即戦力として働ける人が多かった。身体障害者の合格者は319人で障害の部位別が明らかになっておらず、実態がよく分からない。パソコン併用を含めた点字受験の合格者はほとんどいないと推測される。聞いたところでは、754人の合格者全体では、30代、40代が多くを占めており、視覚障害者の状況とは異なるようだ。

     --地方の人に向けてできる支援は?

     工藤 総合相談室では電話で相談に応じてきた。面接で身だしなみに気をつけるよう助言したり、電話で模擬面接を行ったりしたこともあった。

     伊吾田 うちでは就労移行支援の枠組みで利用料を払う人たちを対象に講座を開いた。ネット中継して地方の人に聞いてもらうのは制度上、難しい。

     工藤 受験者へのバックアップ体制をどうすれば作ることができるか。職能開発センターなど就労支援に取り組む施設などと視覚障害者がつながっていることがまず大事だと感じる。ただ、今は取り組める社会資源があまりに少ないと言わざるを得ない。

     伊吾田 これまでつながりのある施設とは情報の交換や共有をした。うちでは日商PC検定を広げようとしており、そのつながりで各地の視覚障害者支援団体に呼びかけ、連携している組織もある。書類の記入など情報保障の面であれば地域で支援できるはずだ。

     --定着支援も課題です。

     伊吾田 高齢・障害・求職者雇用支援機構が行うジョブコーチによる支援や拡大読書器などの貸し出し事業を公務員は利用できない。ただ、障害者が新しい職場で仕事をするには定着支援は重要だ。省庁がジョブコーチに準ずるような派遣型の講師を呼ぶなどして、個別に取り組む必要がある。

     工藤 雇用促進法の改正などにより、「障害者活躍推進計画」の策定や「障害者職業生活相談員」の選任などが義務づけられる。活躍推進計画には管理職研修のテーマに障害者雇用を必ず入れ込み、働く障害者が職業生活相談員に安心して相談できるようにぜひしてほしい。

     --今後に望むことは何でしょう。

     伊吾田 パソコン利用で受験ができ、視覚障害者にとって大きな一歩となった。仕事ができるということを内外にアピールしていけると思う。ただ、法定雇用率を達成したら終わりとしてはいけない。国は率先して重度の障害者を採用してほしい。

     工藤 今回は即戦力となる中途障害者の再出発のきっかけになったといえるが、今後は新卒者ら若い人の雇用を進める必要がある。重度の障害者こそ政策立案に携わり、障害者の視点を施策に反映させていくことが大切だ。

2019年4月21日     


特別対談 障害者選考を振り返る/下 施設連携の在り方など

2019年04月22日 15時29分43秒 | 障害者の自立

 国家公務員の障害者選考試験を、日本盲人会連合の工藤正一・総合相談室長と日本盲人職能開発センターの伊吾田伸也・事務局次長が振り返った対談。後半は施設連携の在り方なども話題になった(文中は敬称略)。 

     --面接はどのような様子でしたか。

     伊吾田 1日で3回面接したケースもあった。その間ずっと拘束されるのだから、精神障害の人は大変だったと思う。

     工藤 面接をきっかけに症状が悪くなって寝込んだ人もいたとの報道があった。面接の進む中で「第一希望でない」と、内定の応諾を保留していると、定員枠が埋まってしまうことがあった。

     伊吾田 後半に受けた人の中には、既に採用枠が埋まっているので、採用前に非常勤職員として勤務できる「プレ雇用」でどうかと言われたケースもあり、先に受験して応諾した人が有利だった。集団面接を行った省庁もあった。志願動機などのほか、視覚障害者は自力で通勤できるか、必要な配慮事項は何かを聞かれていた。ただ、移動に伴う問題は、歩行訓練を受けたとか、施設に通所しているなどと具体的に示すことで雇用者の不安を取り除けると思う。

     工藤 障害者雇用という意識が低い面接官もいたと感じている。視覚障害の受験者に「民間の企業に出かけて書類をチェックすることができるのか」と聞いた面接官がいたそうだ。

     伊吾田 弱視の人に「なんとか資料を見て行う仕事ができないか」と聞いたり、精神障害の人が「服薬すれば良くなるの」と聞いた人もいた。

     工藤 職能開発センターの利用者をはじめ15人の視覚障害者の合格(地方自治体も含む)を確認している。その内訳をみると障害の等級が軽く、即戦力として働ける人が多かった。身体障害者の合格者は319人で障害の部位別が明らかになっておらず、実態がよく分からない。パソコン併用を含めた点字受験の合格者はほとんどいないと推測される。聞いたところでは、754人の合格者全体では、30代、40代が多くを占めており、視覚障害者の状況とは異なるようだ。

     --地方の人に向けてできる支援は?

     工藤 総合相談室では電話で相談に応じてきた。面接で身だしなみに気をつけるよう助言したり、電話で模擬面接を行ったりしたこともあった。

     伊吾田 うちでは就労移行支援の枠組みで利用料を払う人たちを対象に講座を開いた。ネット中継して地方の人に聞いてもらうのは制度上、難しい。

     工藤 受験者へのバックアップ体制をどうすれば作ることができるか。職能開発センターなど就労支援に取り組む施設などと視覚障害者がつながっていることがまず大事だと感じる。ただ、今は取り組める社会資源があまりに少ないと言わざるを得ない。

     伊吾田 これまでつながりのある施設とは情報の交換や共有をした。うちでは日商PC検定を広げようとしており、そのつながりで各地の視覚障害者支援団体に呼びかけ、連携している組織もある。書類の記入など情報保障の面であれば地域で支援できるはずだ。

     --定着支援も課題です。

     伊吾田 高齢・障害・求職者雇用支援機構が行うジョブコーチによる支援や拡大読書器などの貸し出し事業を公務員は利用できない。ただ、障害者が新しい職場で仕事をするには定着支援は重要だ。省庁がジョブコーチに準ずるような派遣型の講師を呼ぶなどして、個別に取り組む必要がある。

     工藤 雇用促進法の改正などにより、「障害者活躍推進計画」の策定や「障害者職業生活相談員」の選任などが義務づけられる。活躍推進計画には管理職研修のテーマに障害者雇用を必ず入れ込み、働く障害者が職業生活相談員に安心して相談できるようにぜひしてほしい。

     --今後に望むことは何でしょう。

     伊吾田 パソコン利用で受験ができ、視覚障害者にとって大きな一歩となった。仕事ができるということを内外にアピールしていけると思う。ただ、法定雇用率を達成したら終わりとしてはいけない。国は率先して重度の障害者を採用してほしい。

     工藤 今回は即戦力となる中途障害者の再出発のきっかけになったといえるが、今後は新卒者ら若い人の雇用を進める必要がある。重度の障害者こそ政策立案に携わり、障害者の視点を施策に反映させていくことが大切だ。

福島民友      2019年4月21日

 


全盲セーラー・岩本さん『太平洋横断』成功! いわきの港到着

2019年04月22日 15時13分12秒 | 障害者の自立

 小型ヨットで米国西海岸サンディエゴから太平洋横断に挑戦した全盲のセーラー岩本光弘さん(52)=米国在住=が20日、いわき市泉町の旧いわきサンマリーナに到着した。6年越しの挑戦での成功に「諦めずに夢を実現できて、世界一の幸せ者だ」と笑顔を見せた。

 NPO法人日本視覚障害者セーリング協会によると、目の見えるパートナーが風向きなどを伝えながら、全盲の人がヨットのかじと帆を操作するブラインドセーリングでの無寄港太平洋横断は世界初という。

 岩本さんは2月24日、全長約12メートルの「ドリームウィーバー号」でサンディエゴを出港。途中、強風などを乗り越えながら20日午前9時ごろ、旧いわきサンマリーナに到着した。岩本さんは支援者に手を振りながら入港。支援者らは「おめでとう」などと約1万4000キロの長旅をねぎらった。岩本さんは「震災に見舞われた人たちに海の魅力を伝えたかった」と語った。

 岩本さんは先天性弱視のため、高校生の頃視力を失った。22歳で米国に留学。結婚後に夫婦でヨットを始め、2006年に視覚障害者セーリングの世界選手権に日本代表として出場した。太平洋横断には13年に初挑戦。ニュースキャスター辛坊治郎さんと小名浜港を出港後、ヨットがクジラと衝突して失敗したが、「絶対に諦めない」との信念で再挑戦したという。今回は、米国のダグラス・スミスさん(55)とペアを組んだ。ダグラスさんは「誰でもできることではない。強い意志があり、信頼できた」と話した。

 岩本さんらは21日午前11時から、旧いわきサンマリーナでヨットを学ぶ地元の子どもたちと触れ合うほか、到着セレモニーに臨む予定だという。

2019年04月21日       福島民友 


ベビーカー出火で女児死亡 酸素ボンベから発火か

2019年04月22日 11時15分11秒 | 障害者の自立

東京・文京区のカフェで、ベビーカーから火が出て、乗っていた3歳の女の子が、やけどを負って死亡した。

20日午後、文京区本郷のカフェで、突然ベビーカーから火が出て、乗っていた3歳の女の子が、やけどを負った。

 女の子は母親と一緒にいて、病院で治療を受けていたが、21日朝、死亡した。

 目撃者は、「消防車がたくさんもう何台も来たので、煙とか火とかそういうものは、わたしが見た時には、何もなかった」と話した。

 当時、店内では、高齢者や障害者向けの食事を作る料理教室が開かれていて、ベビーカーには、女の子が使っていた酸素ボンベが乗せられていた。

 料理教室では火は使われておらず、警視庁は、酸素ボンベから発火した可能性もあるとみて調べている。

2019年4月21日       www.fnn.jp