JR草津駅で六日、転落事故防止を目的とした駅員と視覚障害者の合同勉強会が開かれ、約八十人が参加した。
JR西日本では二〇一七年から勉強会を実施し、今回で三回目。県内では初という。一七年十月には、大阪府高石市の富木(とのき)駅で視覚障害者の転落死亡事故が起きており、駅員が介助の知識や対応を学ぶことで再発防止に努めている。
勉強会では、駅員らが視覚障害者と二人一組で行動。線路上に降りて、ホームの高さや線路の構造を確かめる視覚障害者を誘導した。ホーム付近を歩く視覚障害者への声かけも学び「体を触ってもらった方が分かりやすい」などとアドバイスを受けていた。
彦根駅員の北村優幸さん(29)は「電車から降りてきた視覚障害者の方には気付かないことも多いので、カメラなどで確認して対応できるよう心掛けたい」と話した。湖南市の視覚障害者園田哲生さん(47)は、駅のホームから転落した経験が二回あるといい「線路に降りてみて、改めてホームは高く逃げる場所も無いことを実感した。本当に危ない時には、遠慮せずに体を使って止めてほしい」と呼び掛けていた。
線路上の構造やホームの高さなどを確認する駅員と視覚障害者
2019年4月7日