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ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

障害者雇用の水増し、各県でも続々…3県が発表

2018年08月22日 13時09分34秒 | 障害者の自立

 障害者の雇用割合(法定雇用率)の水増し問題が中央省庁で発覚する中、愛媛、山形、高知各県も20日、同様の水増しがあったと相次いで発表した。国だけでなく、地方自治体でも法律に基づいた雇用が行われていなかった。

 障害者雇用促進法は国や自治体、企業に障害者の法定雇用率を定め、国や県は3月までは2・3%、4月からは2・5%に設定。障害者の人数に算入できるのは、国の指針で障害者手帳の所持者や指定医らの診断書のある人らとしている。

 愛媛県の発表では、6月現在、県の知事部局で「障害者82人を雇い、障害者の雇用率は2・57%」としていたが、50人については障害者手帳の確認などをせず、実際の雇用率は1・30%で、法定雇用率を1ポイント以上下回っていた。他部局も含めると、2018年の県全体の水増しは148人となり、同様に17年は146人に上った。

 県によると、「担当者の制度の理解が十分でなかった」とし、障害の軽い人らを対象に必要な確認をせず、勝手に算入していたと説明。15年以上前から同様の対応を続けていたという。

 また、山形県はこの日、医師の診断書を確認せずに県職員69人を身体障害者として算入していたと発表。6月の雇用率は、法定雇用率(2・5%)を上回る2・57%としていたが実際には1・27%だったという。

 高知県も昨年6月の雇用率を知事部局で2・89%としていたが、21人の水増しがあり、実際は2・3%だったと発表した。当時の法定雇用率(2・3%)は満たしていた。

 県によると、歩行が不自由などの一部の職員について、「プライバシーへの配慮」を理由に、障害者手帳の有無を確認していなかったという。今年の雇用率は調査中としている。

 障害者雇用の水増し問題は厚生労働省や総務省、国土交通省など複数の省庁で発覚し、地方自治体でも調査が始まっている。

2018年08月21日      Copyright © The Yomiuri Shimbun

障害者に自信のスパイス 料理教室、各地で広がる

2018年08月22日 13時04分13秒 | 障害者の自立

 障害がある人たちを対象にした料理教室が各地で開かれている。体が不自由でも使える調理道具や手軽に作れるレシピも。料理は無理だと諦めていた人も自信を深め、リハビリ効果も期待できそうだ。

 横浜市の障害者スポーツ文化センター「横浜ラポール」では社会福祉法人が市の補助金を受け、「バリアフリークッキング」を二カ月ごとに開いている。ある日のメニューはタラのホイル焼き、長芋の煮物、セロリの浅漬け、みそ汁、デザートにいちご大福と本格的だ。肢体不自由や聴覚、視覚、知的などの障害がある二十~八十代の男女十四人が参加した。

 まな板の表面にはくぎが出ており、野菜などを刺して固定。食材が転がらないようにすることで、片手で切ったり、皮をむいたりすることが可能だ。他にも「瓶を引き出しに挟めば、両手を使わずにふたを開けられる」といったアイデアも。

 レシピはなるべく手間を省いている。ホイル焼きは、魚と野菜を包んでフライパンに乗せるだけ。途中でひっくり返したり、調味料を加えたりする必要もない。浅漬けは、一人がセロリと塩昆布、すし酢が入ったポリ袋を持ち、別の人がもみ込むなど、和気あいあいと取り組んだ。

 日高大紀(だいき)さん(43)は三年前に交通事故で左腕が動かなくなった。気力も湧かず、好きだった料理をやめてしまったが、一年前から教室に参加。「同居の親が高齢なので、自活できるようになりたい」と話す。

 教室を主催する社会福祉法人の川嵜さおりさん(53)は「料理なんて無理だと諦めたり、周りも『危ないから…』と止めたりするが、レシピや調理道具の工夫次第でできるようになる。事故や病気の後遺症で落ち込んでいた人も、自信を取り戻している」という。

 障害のある子どもを持つ母親らでつくる一般社団法人「からふる」(埼玉県川口市)は、絵画教室やセミナーのほかに、十年前から発達障害などの子どもと親を対象とした料理教室を開いている。ミートオムレツや手まりずしなどを小学生らが作っている。

 肢体不自由な子はオーブンでパンが膨らむのを見て知らせたり、皿洗いが好きな子はぴかぴかに磨いたりと、それぞれの役割に真剣に取り組む。

 発達障害の人は決まった手順があると安心するため、毎回「レッツ、クッキング!」の合言葉で料理を始め、手を洗う際に同じ歌を歌うなどの工夫をしている。

 和洋女子大の高木憲司准教授(障害福祉学)は、障害がある人が料理をする意義について「包丁や火を使う作業では五感を働かせるため、脳や身体に刺激が与えられ、リハビリ効果も期待できる」としている。

2018年8月21日   東京新聞


採用選考で差別感じる 女性、黒人、身体障害者ほか

2018年08月22日 12時05分46秒 | 障害者の自立

 人材の募集及び選考のための科学技術的解決策を開発・提供する「Vagas.com」の調査は、ブラジルにおける人材募集や採用選考の過程において差別を最も感じているのは、女性や黒人、身体に障害のある人、そして経験豊富な熟練のプロフェッショナルといった人達であることを示している。

 17日付で伝えた伯メディアによると、2018年2月6日から3月13日にかけて実施され、3200人以上の求人応募者から回答を得た同調査では、採用選考において「差別によって傷付けられていると感じた」と打ち明けた人は回答者の50%に上った。「差別によって傷付けられていると感じた」と答えた人達の54%は女性で、55%は黒人、59%は身体に障害のある人、64%は年齢55歳以上の人、そして59%は大学院卒の人だった。

 これらの人達に差別の理由について尋ねたところ、年齢(37%)▽住んでいる場所(15%)▽人種/民族(12%)▽社会的地位(11%)▽体重(10%)▽出身大学(9%)▽性別(6%)▽宗教または信念(5%)▽身体の障害(1%)──などという答えが返ってきた。

 ブラジルの求人・求職ウェブサイト大手「Catho」のキャリアカウンセラー、エレン・ソウザ氏は「残念なことに、これらの状況は労働市場で起こり得る。しかし、企業各社はより技能や経験に注目し、多様性を重視するようになってきている」としている。

2018年8月18日       サンパウロ新聞


交通各社、スマホ活用し“弱者”を守る 新技術の導入で障害者や訪日客をナビゲート

2018年08月22日 11時48分38秒 | 障害者の自立

新技術の導入で障害者や訪日客をナビゲート

 訪日外国人旅行者の増加などで駅や空港がにぎわう中、交通各社によるスマートフォンを活用した案内システムの実証実験が相次いでいる。新技術の導入で、障害者や日本語の分からない訪日客などの“交通弱者”も安心して旅客サービスを利用できる環境を整えるのが狙いだ。

 東京メトロが新技術

 白杖とスマートフォンを手にした視覚障害者が点字ブロックを頼りに歩いている。QRコードが張られたブロックに来ると「右折、4メートル前進」と音声案内がスマホから流れた。東京メトロが辰巳駅(東京都江東区)で公開した視覚障害者向けの駅構内ナビゲーションシステム「shikAI(シカイ)」実証実験のひとコマだ。

 シカイは点字ブロックに張ったQRコードをスマホで読み取り、現在地から利用者が入力した目的地までを音声案内する。この日、初めてシカイを体験した実験の参加者は「どこまで進めばよいかが音声案内で分かるので安心できた」と話す。

 技術開発を手掛けたのは技術者人材派遣会社のプログレス・テクノロジーズ(同)。同社の小西祐一会長は「GPS(衛星利用測位システム)の届かない地下鉄駅構内で、初めての場所でも一人で安全に歩くことができる」とシステム導入の利点を強調。今年度中に100人程度参加してもらい、東京メトロと共同で実証を進める方針だ。

 また、日本航空は7月中旬から、手荷物預けカウンターなどでの音声案内を、旅客個人のスマホにも同時に伝達する仕組みの実証実験を羽田空港の国内線ターミナルで実施した。

  カウンターの係員が手続き終了間近となった出発時刻をタブレット端末に入力すると、遠くにいても明瞭に聞こえる特徴を持つスピーカー「ミライスピーカー」からアナウンスが流れる。この音声が信号となり、ターミナル内の大型モニターに出発時刻が表示され、旅客個々のスマホにはアナウンスが通知される。さらに、モニターにスマホのカメラを向けると、モニター画面からの光信号を受信し、案内がスマホに表示される。

 音声の文字化とスマホ表示にはヤマハの「SoundUD」技術を活用。日本語を含めた17カ国語対応で訪日客も使える。モニターの光信号による情報提供はパナソニックの技術で、それぞれ専用アプリを使って利用する。

 五輪にらみ実証実験

 日航の空港企画部旅客グループの大西康晴氏は「音声や文字など、情報の受け手側が手段を選べる。耳の聞こえにくい人だけでなく、全ての人に的確に届けるシステム」と話す。2020年の東京五輪・パラリンピック開催までに国内空港での導入を目指す。

 一方、JR西日本は、大日本印刷などと共同で、スマホアプリ「LINE」を使い、困っている人と手助けしたい人をマッチングする仕組みの実証実験を実施中だ。大阪駅の改札外を実験区域に設定、実験参加の事前登録者数は約1万8000人。「移動の円滑化の実現に向け、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使って温かみのあるサービスが提供できないかという検証の一環」(広報担当者)だという。

東京メトロが行った視覚障害者向け駅構内ナビゲーションシステム「shikAI」の実証実験の様子

2018.8.21        SankeiBiz


白い杖を持った人が道で困っている どうすればいい?

2018年08月22日 11時27分49秒 | 障害者の自立

 ヨミドクターをご覧のみなさん、はじめまして。サービス介助士インストラクターの冨樫正義といいます。サービス介助士とは、主にサービス現場で障害のある方や高齢な方などが、何かお手伝いが必要な際に、さっとお手伝いができるように、基本的な介助技術を学んだ人です。駅のホームで介助をしている駅員の方々もサービス介助士を取得していることが多いので、実はみなさんもその活躍を見たことがあるかも知れません。

 1回目のテーマは、まさに駅などで見かける白い杖(つえ)(白杖と書き、はくじょうと読みます)を持った視覚に障害のある人へのお手伝い方法です。

 最近は駅の構内で、視覚に障害のあるお客さまは駅員が介助する旨の放送が流れたり、鉄道各社の取り組みによる「声かけ・サポート」運動のポスターが貼ってあったりします。でも、「お手伝いしたいとは思うけれども、どうすればいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

視覚障害者=全盲 とは限らない

 ところで、どのような方が白杖を持っていると思いますか。実は道路交通法に記載があります。

 第14条では、「目が見えない者(目が見えない者に準ずる者を含む。)は、道路を通行するときは、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める盲導犬を連れていなければならない」とあります。つまり、視覚に障害のある人は道路交通法で、白杖を持ち歩くか、盲導犬を連れていることが義務付けられているのです。また、「目が見えない者に準ずる者を含む」とあるように、全く見えない全盲の方に限らず、弱視の方も白杖を持ちます。

 視覚に障害のある方全体では、全盲より弱視の方が多い。つまり、白杖を使っているからといって全く見えていないとは限らないのです。この点を理解することで、その方が必要とするお手伝いをすることができます。

体に触れる前に「声かけ」を 押したり引っ張ったりしない

 実際に、お困りの様子の方がいらっしゃった際、どのようにすればいいかを考えてみましょう。

 基本は、次の3つです。

(1)突然、体に触れない。必ず「声かけ」をしてから触れる。
 突然、体に触れられたら誰でも驚きます。触れる際は、声をかけてからにしましょう。

(2)体を押したり、引っ張ったりしない。
 身体のバランスを崩して、転んでしまう危険性もあります。方向を変えてほしい場合は、声をかけて自分で変えてもらいましょう。

(3)白杖をむやみに預かったり、引っ張ったりしない。
 白杖は、視覚に障害のある方にとってとても大切なものと理解しましょう。

 まず、「何かお手伝いすることはありますか」と介助の必要の有無を確認することから始めます。「慣れている場所」「単独での歩行に支障はない」など、介助を必要としないこともあるからです。そして、なるべく正面から、明るく笑顔で声かけをしましょう。お仕事中であれば、自分の所属や名前も言ってください。より安心していただけます。

曲がるときは直角に 「こちら」「その辺」と言ってもわからない

 次に具体的な案内方法です。視覚に障害のある方の歩行誘導方法を「手引き」と言います。手引きの基本は、障害のある方に、手引き者の体のどこかをつかんでもらうことです。通常はひじの上腕寄りや肩をつかんでもらいます。

 歩くときには、手引き者が半歩または一歩先を歩き、進む止まるをはっきり言葉で伝えます。速度、歩幅は相手に合わせましょう。歩行中は、基本的にまっすぐ進み、方向転換する際は直角に曲がるようにします。

 そして、周囲の様子を把握できるよう、見える情報を具体的に説明しながら歩いてください。その際、「こちら、そちら、あちら、その辺」などの指示語は、視覚に障害のある方にはわかりにくいので、避けましょう。

 足元の形状が変わるところ、例えば、段差や階段、溝があれば、手前でいったん止まり、「上りか下りか」「段差の高さや数えられる範囲の段数」「溝の幅」などを詳細に説明し、確認していただいてから通過します。

 一時のお手伝いかもしれませんが、一期一会の精神で、お互いに気持ちの良い時間を過ごせるように、そっと、さっと、安心していただける声かけをしてくださいね。

2018年8月22日    読売新聞 (冨樫正義 サービス介助士インストラクター)