聴覚障害者の円滑な意思疎通を支援しようと県は5日、県庁など県施設にタブレットを設置し、テレビ電話機能を活用する遠隔手話通訳サービスを開始した。
設置したのは、県庁1階▽県ふれあいスポーツプラザ(伊勢崎市)▽県ゆうあいピック記念温水プール(渋川市)-の3カ所の窓口で、平日午前9時~午後5時に利用できる。
この日は、県庁で県聴覚障害者連盟の早川健一理事長がデモンストレーションを実施。窓口に置かれたタブレットのテレビ電話を使うと、県聴覚障害者コミュニケーションプラザ(前橋市)に常駐する手話通訳者につながり、早川理事長は手話で「障害政策課はどこですか」「食事する場所はありますか」などと質問。手話通訳者を通じて県の窓口職員とスムーズにやりとりした。
県は平成27年4月に「県手話言語条例」を施行。28年10月には「県手話施策実施計画」を策定し、手話の環境整備などを行っており、今回もその一環で導入した。同様のサービスは前橋市や伊勢崎市などでも行われているという。
早川理事長は「これまでは、行きたい場所は自力で見つけていたので、これがあると便利。他の行政機関や病院などにも設置してもらいたい」と話した。
2018.1.6 産経ニュース