聴覚障害のある人にも音楽やダンスを楽しんでもらおうと、全国手話研修センター(京都市右京区)の職員らが31日、人と人とのつながりを深めるイベントを同センターで開く。音を振動として会場に流す工夫をし、「障害のある方に、今まで以上に社交的になってもらえる場にしたい」としている。
企画したのは、同センター職員の青山好一さん(40)。イベントを開くきっかけは、聴覚障害のある知人と飲食店に行った時の体験。青山さんが隣席の初対面の客と雑談を始めると、知人は「自分は話ができないので、見知らぬ人と人間関係ができること自体が不思議」と話した。そこで「言葉によるコミュニケーションに頼らずに、人と人とのつながりを広げられる場を作りたい」と考えるようになった。
具体的な方法がなかなか見つからなかったが、聴覚障害者がカラオケを楽しむ際、机や椅子に手を当てて「振動」を感じていることに気づいた。この振動を生かせば、音を聞くことは無理でも、音楽のリズムを楽しむことはできると思い至ったという。
当日は、音の振動を体感しやすい「重低音」を強調する機材を使って曲をかけ、聴覚障害のある人は、この振動のリズムに合わせてダンスを楽しんでもらう。1970年代の懐かしの名曲も流す。また大道芸など視覚的なパフォーマンスも催す。青山さんは「障害のある人もない人も、堅苦しくならず、気軽に参加してほしい」と話す。
会場はJR山陰線嵯峨嵐山駅前にある全国手話研修センター(ココミュニティ嵯峨野)。午後1時半~同5時半。参加費千円。収益は全額、東日本大震災の義援金として寄付する。問い合わせはメールアドレスsociaclub.reborn@gmail.com。
京都新聞
企画したのは、同センター職員の青山好一さん(40)。イベントを開くきっかけは、聴覚障害のある知人と飲食店に行った時の体験。青山さんが隣席の初対面の客と雑談を始めると、知人は「自分は話ができないので、見知らぬ人と人間関係ができること自体が不思議」と話した。そこで「言葉によるコミュニケーションに頼らずに、人と人とのつながりを広げられる場を作りたい」と考えるようになった。
具体的な方法がなかなか見つからなかったが、聴覚障害者がカラオケを楽しむ際、机や椅子に手を当てて「振動」を感じていることに気づいた。この振動を生かせば、音を聞くことは無理でも、音楽のリズムを楽しむことはできると思い至ったという。
当日は、音の振動を体感しやすい「重低音」を強調する機材を使って曲をかけ、聴覚障害のある人は、この振動のリズムに合わせてダンスを楽しんでもらう。1970年代の懐かしの名曲も流す。また大道芸など視覚的なパフォーマンスも催す。青山さんは「障害のある人もない人も、堅苦しくならず、気軽に参加してほしい」と話す。
会場はJR山陰線嵯峨嵐山駅前にある全国手話研修センター(ココミュニティ嵯峨野)。午後1時半~同5時半。参加費千円。収益は全額、東日本大震災の義援金として寄付する。問い合わせはメールアドレスsociaclub.reborn@gmail.com。
京都新聞