風子ばあさんのフーフーエッセイ集

ばあさんは先がないから忙しいのである。

口蹄疫

2010-06-11 10:45:38 | 時事
 宮崎県で、牛や豚の伝染病、口蹄疫の感染の拡大が止まらない。

 役所の対応や、経済的な損失など、問題は深く、一個人がため息をついてもどうなるものでもない。
 ただ、テレビに映る牛クンや、豚クンの目が哀れで、ばあさんはひとりで涙をこぼしている。

 牛や豚はどっちみち、食べられるため、殺されるために飼育されていると言ってしまえばそれまでだが、飼育者になんの利益も生みださず、あべこべに、殺処分その他で莫大な出費がかかってくるのだから、牛にしても豚にしても、死んでも死にきれない、無念だろうと思う。

 手塩にかけた何百頭もの牛を殺処分、埋却した畜産農家の人が、自分も一緒に埋めてほしかったと泣いたという話を聞いて、風子ばあさんも、涙がとまらないのである。

 さて、それはそれとして、テレビの字幕で口てい疫と「蹄」の字を平仮名にしている局があるが、あれはいかがなものか。

 「蹄」という文字がそう一般的になじみのある文字でない。
常用漢字でないことは承知のうえで思うのだが、目下これだけ話題にのぼっている動物の伝染病を知るよい機会ではないか。

 いまなら「口蹄疫」と書いて、蹄が、てい、と読めないひとはそんなにいないと思う。
口や蹄に水泡が出来る症状からついた病名なのだから、文字を覚えることで病気への理解も深まるのにと思う。読めなかったひともこれを機会に覚えたらよいのにと思うのだが。

 なにごとも杓子定規なことである。