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ひまわり博士のウンチク

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薩摩支配400年 琉球処分130年を問う

2009年04月24日 | 本と雑誌
Ryukyu
 
 薩摩支配400年 琉球処分130年を問う
 薩摩の琉球支配から400年
 ・日本国の琉球処分130年を問う会 編
 
 書名も発行元の名前も、まるで「寿限無」みたいに長い。
 
 『けーし風』の表4に広告が出ていて、興味があったので注文した。
 どんなことに興味を持ったのかというと、江戸時代の島津による侵略から、現在のアメリカ支配に至るまで一貫して研究した書物はあまりない。
 ぼくは最初から、現在の基地沖縄を考える時に、その根源が薩摩の島津家の侵略にあると考えて来た。
 大和(日本)の沖縄差別は、そもそもそこから始まっているのだが、多くの研究書では、おおもね明治以前と以降が別個に著される傾向にある。
 
 このA5判176ページのブックレットは、さまざまな立場の18人が寄稿した論文を集めたもので、沖縄の現状が400年前の薩摩支配に根源があるというコンセプトのもとに成っている。

 冒頭にはこうある。
 
 読者、友人の皆さん。私たちは、去る2009年1月30日那覇市に於いて「薩摩の琉球支配から400年・日本国の琉球処分130年を問う会」(略称「問う会」)を200人余の参加者で結成することができました。この会は、規約の第二条にもあるように、「琉球人としての自決権を確立する」ことを中心目標に活動を展開しています。
 私たちは、その第一弾として3月29日に「薩摩侵略400年を問うシンポジウムと大激論会」を準備しています。と同時に、このブックレットを編集し発行することにしました。


 執筆者の立場は、基地反対闘争、琉球独立運動、反戦運動などさまざまである。
 しかし、「目的を共有し、『小異を残して大同につく』をモットーにして」大同団結のもとに結成された組織になっている。
 
 金城実氏の「未来への遺産」という論文が面白い。琉球独立運動を推進する立場の人だが、皇民化教育と国家神道の押し付けを「沖縄の教育は『クシャミの仕方も大和風』に引きずり込むものだった」と感情的なまでに、強烈な批判を加えている。
 
 福地曠昭氏の「国家権力に翻弄された沖縄」では、古くから伝わる民謡を紹介している。
 喜如嘉(大宜味村)の農民による歌で、沖縄農民を搾取して生きる大和人に対する怒りを投げた歌だという。

 やまとんちゅーぬ(大和人の)
 ふぁぎちぶる(禿頭=月代のことだろう)
 ちゅぬふうみ(他人の米を)
 クワーティル(食って)
 ゆぅくふぁたぎる(ますます禿げたのだ)


 福地氏はこれらに代表される歌から、大和が「武力で琉球を制圧し、農民の『生存権』を奪ったことが推察される」と述べている。
 
 *このブックレットは書店での販売はない。
  本代980円に送料80円を加えた、合計1060円分の切手(80円切手13枚と20円切手にして欲しいと言われた)を同封して注文すれば送ってもらえる。
  送り先は、
  〒901-2214 宜野湾市我如古4-16-15
  薩摩の琉球支配から400年・日本国の琉球処分130年を問う会 御中 比嘉康文 様宛
  電話 098-897-0928
  ホームページ http://www.ntt-i.net/ryukyu/

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