monologue
夜明けに向けて
 



朝9時過ぎに皿を洗っていると関小鳩保育園長が家にやってきた。
明日から公判が始まるという。
事件から四ヶ月の間大変だったらしい。わたしはあれから町の表情が大きく変わったことを話した。車で走っているとどこかの保育園児たちがヘルメットをかぶって並んで歩いているのを目にしてなにか異様な感じがしたのだがその前を誘導する保育士らしき男性が柔道の自護体のような姿勢をとってわたしの車を険悪な顔でにらみ付けるのだ。そのそばから離れてほっとしたことがあった。この町の保育園はどこでも散歩や園外活動に出るときは厳戒モードになって以前ののんびりした雰囲気は消えてしまったようなのである。それから事件後電話したときにした試練の話しになった。
関園長もこうして試練を受けたのだからかれもまたこの試練を乗り越えてこれからの時代の建設に働くことになるのだろう。人という麦は目に見えない足で踏みつけられてついには自立してl立派に育つのだから。
fumio

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