80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

アルツハイマー病を予防する方法..(1)

2014-01-20 20:15:49 | 健康
NHK テレビ NHK スペェシヤルよりの抜粋



アルツハイマー病を予防する方法が明らかになってきました。

体育館で二人づつ組んで、歩きながら、インストラクターの

指示どおりに、計算をしながら歩きます。


 ”132から7を引いていってください。”

二人で一緒にあるきながら、片方の人は、その計算の答えを

口でいい、相手はそれを聞きながら歩いていき、交代する。

いろいろな運動をしながら脳を使うというような、運動を

しながらある課題をこなすというプログラムが、今、大きな

成果を挙げて、いるそうです。

運動は脳の中で驚くべきメカニズムで神経細胞を蘇らせる

ことがわかってきました。薬では不可能だった効果が運動に

秘められていたのです。運動プログラムに参加した人は、

一年で記憶力を向上させることに成功しました。



研究者の話

 ”認知機能を改善することは運動によって確実にできる。

  絶対やった方がいいです。”



その背景には世界中から150人以上が参加して行われた

DIAN研究があります。

アルツハイマーによる脳の変化がなんと発症の25年前から

始まることを明らかにしました。

病気の原因となる物質が,何時から、どのように増えるのか

その結果、脳の萎縮がどのように進むのか、詳しいメカニズム

が浮かび上がってきました。

この成果をいかして、アルツハイマー秒をたたく方法が次々

見えはじめています。運動だけでなく、薬の開発も、加速、

病気が進むのをストップさせるだけでなく、そもそも発症

を予防する薬の臨床試験が始まっています。

予防薬の研究者

 ”アルツハイマーは克服できます。病気の進行を断ち切る

  チャンスが到来したのです。”



認知症の7割を占め、急増するアルツハイマーは脳が萎縮し

記憶力がなくなり、やがて運動能力がうばわれていきます。

これまでは、進行を食い止めることはできないと、いわれて

きました。

世界でどんな方法がどこまで進んでいるのかをご紹介します。



アメリカ、セントルイス,ここで6年前から画期的な方法が進められています。

ワシントン大学の研究者を中心とした、DTAN研究のチームです。

アメリカ、イギリス、ドイツなどの150人を越える研究者が集結

しました。

研究リーダーのジョン・モリス教授です。アルツハイマー病の克服

を目指して30年。 長年効果的な治療法を見つけられませんでした。

モリス教授は今まで誰も思いつかなかった方法に挑戦することにし

ました。

ある人たちに注目したのです。家族性アルツハイマー病の人たちです。

1950年代に撮影された家族写真に14人が写っていますが、この後、

11人がアルツハイマー病を発症しました。 家族性の人は遺伝によって

きわめて高い確率である年齢になると発症します。

その一族のブライアン・ホイトニーさんは後10年ほどでアルツハイマー

病を発症する可能性があります。

ブライアン・ホイットニーさん

 ”私がもっとも恐れているのはアルツハイマー病を発祥して、自立

  できなくなる日が来ることです。”

研究には家族性アルツハイマー病の人たち300人が協力することに

なりました。 たとえば、ブライアンさんの脳を調べれば、発症10

年前の脳がわかり、さまざまな年齢の人を調べれば、どのように脳が

変化し発症にいたるのかもわかるかもしれない。モリス教授たちは

家族性アルツハイマーの家族に対し、脳の画像から、血液、遺伝

まで徹底的な研究が始めました。程なく、驚きの発見がありました。

これはまだ発症までに時間があるはずの30台の脳です。緑色の部分

が見えています。早くも脳に異変が起こっていたのです。

それはアミロイドβという蛋白質の脳に蓄積です。脳の組織を顕微鏡

で見ると黒いしみ状の斑点として現れます。アミロイドβは神経細胞

が活動するとでてくる、いわば、老廃物です。アミロイドβが脳に

溜まると、神経細胞のシナプスという場所を傷つけます。やがて、

神経細胞を刺激させ、アルツハイマー病をひき起こすと考えられて

います。DIAN研究によってこのアミロイドβが溜まっていく様子

が明らかになりました。

青く見えるのが、脳に最初に溜まったアミロイドβです。なんと発症

の25年も前です。年を追うごとにアミロイドβは増えていきます。

緑色から黄色、赤、白となるにつれて、多く溜まっていることを示し

ています。発症の時には、すでに脳全体に広がっていました。

発症までに25年もかけて溜まり続けるアミロイドβ。アルツ

ハイマー病の発症は70歳を超えると増えていきます。70歳の25

年前というと、つまり、40台半ばということ、知らないうちから

そんな変化が進んでいるなんて、こわいですよね。更に、DIAN

研究の発見は続きました。発症の15年前から別の物質が増加し

始めるのが見つかりました。この物質はアミロイドβの後を追い

かけるように増加していきました。タウという物質です。患者の

脳の中に黒ずんで見えるのがタウです。実は神経細胞に止めを

刺すのはアミロイドβではなく、このタウでした。タウは

アミロイドβが傷をつけた後に神経細胞の中に集まり始めます。

タウが集まると神経細胞は死滅します。タウが最初に溜まるのは、

脳の奥深くにある海馬です。海馬は記憶の中枢といわれています。

神経細胞が破壊された結果海馬全体が萎縮していくのです。その

ため記憶力が低下し、アルツハイマー病を発症するのです。

DIAN研究によって、30年以上に及ぶアルツハイマー病の進行

の全体像が浮かび上がりました。発症の25年前から蓄積していく

アミロイドβ。このころ自覚症状は全くありません。アミロイドβ

が溜まり始めて10年たった頃タウが増加しはじめ、神経細胞を

破壊します。ここでもまだ、自覚症状はありません。その後も海馬の

萎縮が進行し症状が現れてきます。最初は軽い物忘れなどの軽い自覚

症状、そして、発症、日常生活に支障ができて、記憶力の低下が始ま

ります。


ジョン・モリス教授

 ”脳の仕組み単純なものではありません。非常に複雑です。アルツ

  ハイマー病による脳の変化に、私たちは漸く気づくことが

  できたのです。

  見えてきた治療のターゲット、アルツハイマー病に対する長期的な

  戦略を私たちは、手に入れたのです。アルツハイマー病を治療する

  だけでなく、予防を可能にする新しい時代の幕開けになるはずです。”



(つづく)人気ブログランキングへ

最新の画像もっと見る

コメントを投稿