80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

戦争体験談【中川小学校】(7)

2013-12-14 07:40:51 | 戦争体験
ではでは戦争を回避するためにどうしたらいいでしょうか?

今はネットで世界の何処の国の人々ともお話できます。だから、

世界中の人々とネットで話し合ったり、仲良くすることも大事

だと思いますが、できれば、皆さん一人一人が小さな外交官に

なって欲しいのです。

たとえば、外人さんが

”こにちわ!“と言ったとします。

皆さん、ちゃんとした日本語だと思わなくてもにこっとして

其の外人さんを好きになるのではありませんか? 私は

こういう小さな積み重ねが何よりも大事だと思います。

今は学校の勉強で忙しいでしょうから、大学生になったら、

いろいろの言葉を勉強してください。

私はいろいろな外国語を勉強しています。でも、英語のほかは、

片言しか言えませんけれども、いろいろな外人さんと

いろいろな付き合い方をしています。 

イタリヤへ行った時には半年ぐらいイタリヤ語を勉強していき

ました。

行く前に夫が、朝日新聞のサッカーの世界ランキングというの

を見せてくれました。

イタリヤにいる間にサッカーのワールドカップでフランス・

イタリヤ戦があって、イタリヤが負けてしまったのです。

私が帰りのアリタリヤ航空機の中で見たのは、負けたことを

何日も引きずって、しょげ返っているイタリヤ人の乗務員たち

でした。明らかに、全員が元気がなかったので、私は

“イタリヤは世界でもっともサッカーで強い国ですよね”

と言ったのです。

そこにいた三人の乗務員ははっとした顔で私を見ました。

私は更に続けました。

“だって、サッカーで三回優勝して、三回準優勝しています”

と言ったのです。

たった半年のイタリヤ語勉強で、とてもちゃんとしたイタリヤ

語は言えませんでした。

でも確実に一人の日本人ばあさんの言葉を受け止めてくれたと

思います。

彼らの顔色がさっと変わり、三人とも、私のところへ飛んできて

握手、握手でした。そして、ワインを一本くれました。

なくなったら、もう一本あげるよって。

実は私のイタリヤ語は間違っていたのですが、彼らはそんなこと

には頓着せず、心から歓迎してくれました。

だから、間違ってもいいから、相手のことを考えて、ちゃんと

対応することだと思います。

ただ、特に中国語の時には、気をつける方がいいのです。

何故かといいますと私たちは漢字を知っているので、日本語の

漢字の意味と中国語の漢字の意味と同じだと考えてしまいがち

ですが、留守という感じがありますが、これは中国語では、必ず

家にいるということなのですが、日本では、不在という意味に

使います。又、中国人に手紙と書くとトイレットペーパーが出て

きます。手紙は中国語では“信”なのです。

ですから、自分は間違って漢字を使っているかもしれないという

いつも謙虚な気持ちを持って漢字を書く必要があります。

でも、言葉がすべてではないのです。

二、三年前に息子たちと北京へ行きました。其のとき、私の長男は

英語はぺらぺらですが、中国語は一言も知りませんでしたが、

運転席の隣に坐りこんで、ドライバーとずっと、日本語と英語と

中国語で何の滞りもなくしゃべって楽しんでいました。

と、言うことは、相手の気持ちを思いやって、優しい気持ちで、

対話すれば、きっといい交流ができるのです。そして、そういう

小さな私たちのお付き合いから世界中の平和がやってくるかもしれ

ないと私は思っています。



ありがとうございました。
                   (完)

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