80ばあちゃんの戯言

聞いてほしくて

脳梗塞(1)

2013-05-30 14:45:56 | 健康
NHK テレビ”試して合点よりの抜粋

最近の開発された脳梗塞の特効薬があるとか。

お若い方も脳梗塞の危険があるそうで・・・。



東京都北部病院 長田恒明医師のところに救急で

運ばれてきたご婦人、両手を持ち上げても、片方

の腕が下がってきてしまう、グー チョキ パー

ができなかったのが、一時間後には、すっかり回復

彼女は脳の血管の一部が死に掛けていたという、脳

梗塞を起こしていたのですがこの医師により、薬を

投与されたところ、一時間後には、すっかり手の

症状が治り、一週間後には自分で歩けるまで回復

したそうです。

この劇的な回復にはt-PAという薬が使われていた

のですが、この薬は固まった血の塊を溶かして直す

という優れものですが、近畿大学医学部松尾理名誉

教授が実験された時には人工的に血の塊(つまり

血栓)を作って血液を模した液体の中に入れ、t-PA 

を入れたところ一時間半の間に、ほとんど溶けて塊は

なくなりました。

t-PAを使う前に血流が止まっていたところは

この薬の使用後、血流が復活しすっかり回復したのです。

この薬は2005年から使われ始めたそうですが、誰

にでも使えるものではないので年間約20万件発症

している方々の中で約5%しか使われていないそうです。

この病気になると、5年以内に亡くなる人が、約40%

更に約20%の人が寝たきりや、日常生活に介助が

必要になっていました。

最も大事なポイントはt-PAが使われた人は約一万人

20人に一人でした。

これは時間制限があるということで、今まで試して合点で

お伝えしてきたのですが、改めてお伝えしようということ

になったのは理由があります。

実は大変な落とし穴があったのです。

石田匠さんは74歳、昨年11月脳梗塞を発症していました。


”血圧が高いのは自分でもわかっていましたが、まさか自分

 がなるとは思ってもいませんでした。”

石田さんはタクシー運転手でしたが、車内で自分の右手に力

が入らないことに気がつきました。奥さんの妙子さんが

付き添って病院へ行きましたが、病院で書かされた用紙に丸

を入れるのに20秒もかかりました。

お医者さんは時間切れで、t-PAという血栓を溶かせる薬は

使えないといわれたのです。石田さんと奥さんの考えは、倒れた

わけでもなく、すぐ病院へ行ったのに、何故時間切れといわれる

のかということでしたが、実は石田さんが手の指に力が入らない

ことに気がついてから、病院へ行くまでに40時間もたっていた

のです。石田さんとお医者さんの時間の感覚の違いは何か、以前

は3時間以内に病院へ行けばいいといわれていたのですが、今は

4時間半以内となりましたが、実は、発症した方々が、病院

へ行くまでの平均時間は10時間だそうです。

人間には、この仕事を片付けてからとか、後でも大丈夫と思い込

みがちな特性があるというので、実験してみました。実験協力は

東京女子大学名誉教授広瀬弘忠さんです。

試して合点心理大実験! 参加したのは、20代から30代の

男性たちです。

この部屋に呼ぶまで一人づつ入っていてくださいと告げます。

実はこの部屋の鏡は外からは中が見えるマジックミラーです。

参加者には若者の意識について聞き取り調査と言ってあります。

若者の落ち着いた時点で調査開始。部屋の隅から煙が出ました。

害はありませんが、軽い刺激臭が。

若者はすぐに、気がつきましたが、部屋を出るかと思いきや

出ませんでした。外に出たのは34秒後。 


”本当にびっくりして、煙が出るようなところではなかったので、

 なんでだろうと考えてしまいました。”と若者。若者達が煙に

 気づいて外に出るまでは平均的には1分16秒でした。



 別の参加者にある条件だけを変えて同じ実験を行います。

 その若者は煙をあまり気にせず、鏡で髪形のチェックをしたり

 していました。 8分後、ドアが開いて出てくださいと言われ

 るまで中にいました。

 ”あまり有害な煙ではないと思ったので、気にしませんでした。”
 
  と・・・・。

 この実験では4人中3人までが8分たっても迎が来るまで部屋の

 外に出ませんでした。 一体どうして?


 この実験の違いは煙の出し方にありました。

 煙の量は同じでしたが、最初は強く短く、つぎの時は薄く長く


 でした。

 煙の薄い方が危険を感じる感じ方が弱くなっていたのです。

 このとき、何かおかしいなと思いながら、自分には大丈夫だ

 と思う ”正常性バイヤス”が働いてしまっていました。

 ”正常性バイヤス”とは、人間にはあまりにも危険なことが多い

 ので、すべてのことを気にしてはいられないので、感度を下げる

 仕組みがわたしたちには備わっています。”

 あの時と比べてたいした事ないとか、もうちょっと様子を見て

 みましょうかとか、とにかく安全な方向にいきたがるんです。

 だから石田さんの言葉で言うとちょっと様子をみましょうかと

 いっている間に40時間立っちゃっと言う事になったのですが、

 では、発症のシグナルにはどんなものがあるのかと言いますと

 半身マヒ、倒れる、ろれつが回らない、舌のしびれ、箸がつか

 めない、嚥下障害(飲み込めない)、温度を感じない、手先や

 首のしびれ、言葉が出にくい、片目が見えにくい、スリッパが

 はけない、吐き気がする、異常に眠くなる、肩が凝る、足が

 もつれる、いびき、言葉使いが荒くなった、口から飲み物が

 こぼれる、脱力感があるなどなど。



 イギリスでも病院へ行く時間が遅くて、なかなかtーPAの

 薬を使えなかったのですが、 政府の脳梗塞キャンペーンの

 CMが、多くの人を救う結果となりました。

  
 イギリスのオーウエン ジョーンズさんが4年前、脳梗塞を

 発症したのですが、すばやく病院に向かって、t-PA の

 治療を受けたお蔭で全く後遺症がありません。

 この政府のテレビのCMのお蔭で助かったと言うことです。

 オーウエンさんが発症したのは、ある朝起きて間もなくの事

 頭がボーっとして、口元に違和感がありました。 実は

 オーウエンさんは前の晩遅くまで友人とお酒を飲んでいまし

 た。そのため二日酔いだと思って暫く様子を見る事にしたの

 です。まさに正常バイヤスです。でもこの状態を見て、当事

 のガールフレンド、今の奥さんのロレインさんが、おかしい

 と気づいてすぐに救急車を呼んだのです。


 オーウエンさん


 ”彼女が気づいてくれなかったら、脳梗塞で死んでいたと

  思います。自分ひとりなら、間違いなく鎮痛剤を飲んで

  ベッドに戻っていたでしょう。”



 多くの方々を救うことになったのはイギリス政府の脳梗塞

 キャンペーンで、その脳梗塞キャンペーンを率いていた

 政府の脳梗塞国家戦略担当のアントニー ラッド医師は

 ”FASTのキャンペーンでは、脳梗塞を発症した時に

  傍にいる可能性が高い家族や友人をターゲットにしました。

  その狙いが当りました。 イギリスでもt-PAの治療を

  受けられる患者の数は年々増加しています。”

 

このキャンペーン(FAST)は脳梗塞は火事のように脳の中

で燃えひろがり、発見が遅れるほど、損害が甚大になります。
       
次の症状が見えたらすぐ行動を起こしてください。

 F FACE     顔の片側が下がっていませんか?

            笑うことができますか?
 

 A ARM      両腕を持ち上げて、そのまま保つ事ができ

            ますか?

 
 S SPEECH   言葉の発音が正しくできますか?

            不明瞭なことはありませんか?

 T TIME to 

   CALL 999 一つでもこのような徴候があったら、直ちに
    
            救急車を呼んでください。




 正常性バイヤスというものは、危険を外から見ている者には

  掛りにくいものなのです。2008年のキャンペーンの前には

  tーPAの使用患者数は約2000人程度でしたが、2012

  年には、約13,000人近くの凡そ6倍になっていました。

  
 日本ではどうなっているのでしょうか? この日のゲストの高橋

 英樹さんは、日本でもイギリスのマネをすればいいのにと

 おっしゃっていたのですが、この後出てこられたゲストの

 国立循環器センターの副院長、峰松一夫さんに司会者が、

 ”今、高橋英樹さんが非常に不満げに、日本でもやればいいん

 じゃないかとおっしゃっていたのを、壁の向こうで、聞いておら

 れましたでしょうか?”

 峰松さん

 ”はい、聞いておりました。 ”

高橋英樹さん

 ”いやいや、みんな思っていますよ。”

峰松さん

”日本では三年前から、小中学校の生徒たちにこれを

を教える試みがなされています。このビデオは

大分市内の岩田中学校の一年生に、我々のところの三人

の医師たちが出向いてやっているところなのです。”

 司会者

"この子どもたちに教えた事がどう伝わっていくのでしょうか?


峯松先生

 ”勿論子供さんたちの知識となっていくだけでなく、こども

  達のおじいちゃんおばあちゃんにもしもの時に役に立って

  行く”

高橋英樹さん

”今から中学生の子どもをつくらないと間にあわない。”


このとき授業を受けていた中学生を取材しました。

今は高校生なっていました。

伊勢戸日菜さん15歳

家族が大事なので、今もずっとこの時の資料を冷蔵庫に

はっています。”

これは 国立循環器研究センターのホームページ

www.nevc.go.jp/cvdinfo/disease/stroke.html

にも掲載されています。

脳卒中と有りますが、これは脳梗塞、脳出血、くも膜下出血

を合わせた時の呼び方です。

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(つづく)




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