風竿の「人生の達人」烈伝

愛すべき友、仕事・趣味の磯釣り・ゴルフ・音楽、少しの読書などにまつわるあくまで「ヒト」に重点をおいたブログです

いぬのきもち

2013年05月30日 19時43分23秒 | 風竿日記

出張の度に、、いつも思い悩むのは犬のこと

わが忠犬レオンは広い豪邸にポツンとただ一人

ゲージの中でじっとご主人様の帰りを

ただひたすら待っているんである。

この十二年間というもの、いつもそうであった。

暗い夜、ちょっとした物音でもすれば

すぐに・・・

「ああ、やっと帰ってきた・・・・。」

と尻尾を振っているに違いないのだ。

長い出張になると、ちゃんと動物病院のペットホテルに預けるのだが、

一日の泊まりとなると、早々贅沢は許されないので、

食事を多めに準備して、ちょっと長いお留守番となる。

最近は佐世保勤務となり、宿泊の機会も増えていることから、

私は彼から精神的に追い詰められていくことになるのだ。

健常犬ならば良いのだが、

心臓のソボウ弁膜症を患っている上に、椎間板ヘルニアからきている左足のマヒを抱えているのだ。

そんな満身創痍の彼を、一昼夜もほったらかしにするのは、

さすがに良心が傷むのである。

そのくせに、呑み会で宿泊する時などは酔いにまかせて、

ほんのちょっとではあるが、彼のことを忘れてしまったりするのだ。

 

それでも、この飼い主の資格のない主を

愚痴一つこぼさず、ひたすら信じて疑わずに

黙って待ってくれている。

そんなことを考えていたら、つい、「じーん」とたまらなくなってしまう。

やっと我が家に帰りついた時に、いつものように尻尾を思い切り振って

愛情のすべてを私にぶつけてくれる愛犬の可愛さといえば、

もうこれは、動物とか人間などという厄介な垣根などなしに、

愛というものを感ぜずにはいられないんである。

愛犬とはよくぞ云ったものだと思う。

そして、グータラでただ忙しいだけの私を、心から信じてくれる。

この「信頼の付き合い」を大事にしなくてはならないのだと思わされる。

 

傷ついた時などは、彼の優しさが一入、身に沁みる。

 

もの云わぬ犬に教えられることばかりである。