奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1861)

2021-09-27 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「海外で研究者になる~就活と仕事事情(増田直紀著・中公新書2019刊)」を読んだ。増田直紀(ますだなおき1976生れ)氏は、東大(工学部/計数工学科)卒、2002同大学院(計数工学専攻)博士課程修了、理化学研究所研究員/東大(数理情報学)准教授を経て、2014英国ブリストル大学上級講師。専門は数理生物学、博士(工学)。-------

この本「海外で研究者になる」の目次は次の通り。“海外の大学で働く(何故か平穏な日本の大学)”、“海外PIになるには(研究説明書/教育説明書/推薦書/履歴書/マイノリティへの配慮の書類/面接はサイコロ/面接後/内定後/候補者の実力/二段階計画/数撃ちゃ当たる/私の事例)”、“17人に聞いた就活事情(就活一年目で内定/企業経験を経てPIに/同僚の助言/自分の価値を見定める/ドイツの中心的研究所に/物理学と生物学の接点を/隣の国のPI採用事情/香港の就活事情/専門的な技術が強み)”、“海外の大学での仕事(仕事内容は一見似ている/授業負担/授業評価/学期末試験/会議を欠席する理由/待遇/研究費を取ってきてください/テニュア/昇進/大学の財政)”、“大学教員生活のお国事情(武者修行のすすめ/日本人はマイノリティか/就職はゴールではない/理論と実験の交流/非英語圏の大学で現地語で授業も/強いメンタリティを/研究資金の豊富さ/多様性の高さ/中国というキャリアパス)”、“それぞれの道(PI試験の多様性と可能性・イギリスに来て分かったこと)”------

増田直紀氏は、研究者になるために自身が活動してきたことを、人生真っ只中にありながら、この本に書き出している。また自分と同様に研究者になるために格闘している日本人の知りあいの話を盛りだくさんに搭載している。日本が先進国として生き残っていくためには、イノベーションを起こす科学を築き支えていく研究者の一定数の養成は不可欠である。その最前線の苦闘を赤裸々に書き出してくれているのがこの本である。ピンキリの闘いではなくてピンとピンの闘いだから研究者のポストを得る活動は凄まじい競争となるのだろう。------

スポーツ/藝術の分野に優れた人間は、スポーツ観戦/藝術観賞を通してその他大勢の大衆の人生を彩り豊かにしてくれるが、イノベーション/科学的進歩は全く期待できない。

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