奈良

不比等

古都奈良・修学旅行と世界遺産の街(その1842)

2021-09-08 08:15:00 | 奈良・不比等

北円堂を知らずして奈良の歴史は語れない

「茶の本(岡倉覚三1906著/村岡博訳・岩波文庫1929刊)」を読んだ。岡倉覚三(号は天心/おかくらかくぞう1863~1913)氏は、横浜居留地の宣教師から英語を学び、現/東大にて政治学/理財学を学んだ。日本の思想家/文人として著名である。-------

この本「茶の本」の目次は次の通り。“人情の碗(茶は日常生活の俗事の中に美を崇拝する一種の審美的宗教すなわち茶道の域に達す/茶道は社会の上下を通じて広まる/西洋における茶の崇拝/欧州の古い文献に現われた茶の記録/物と心の争いについての道教徒の話/現今における富貴権勢を得ようとする争い)”、“茶の諸流(唐宋明の時代を表わす煎茶抹茶淹茶/茶道の鼻祖陸羽/後世のシナ人には茶は美味な飲料ではあるが理想ではない/日本において茶は生の術に関する宗教である)”、“道教と禅道(道教とその後継者禅道は南方シナ精神の個人的傾向を表す/禅道は道教の教えを強調している/道教は審美的理想の基礎を与え禅道はこれを実際的なものとした)”、“茶室(茶室は茅屋に過ぎない)”、“芸術鑑賞(名人と我々の間の内密の黙契/暗示の価値/美術と考古学の混同)”、“花(花は我らの不断の友/西洋の社会における花の浪費/東洋の花卉栽培)”、“茶の宗匠(芸術を真に鑑賞することは唯芸術から生きた力を生み出す人にのみ可能である/茶の宗匠の芸術に対する貢献/利休の最後の茶の湯)”-------

岡倉天心は明治時代のグローバリストであり、西洋世界に東洋の美術/藝術の素晴らしさを知ってもらうべく、この本「The Book of Tea(茶の本)」を書いたそうである。日本が一番という奢りは感じられず、茶も中国渡来であることを隠していない。

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