21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

リビア後継者問題

2011年03月03日 22時04分48秒 | Weblog
リビアの後継者問題が大きな政治問題化し、軍事衝突につながっている。

現在のリビアでは、約40年前のクーデター後、カダフィ大佐が独裁している。
政権の中枢部はクーデター当時からカダフィ大佐の身近にいた「取り巻き」で占められている。


問題の始まりは、カダフィ大佐が、後継者として次男を考え始めたこと。
(長男は何をしているか知らない)

当然の話として、次男の回りには次男の「取り巻き」がいる。
つまり、次男が権力を握れば、現在カダフィ大佐の取り巻きとして権力の中枢にいる人達は追い出される可能性が高い。

リビアは産油国だが、石油の恩恵を受けるのは権力中枢者だけであり、追い出されてしまえばジリ貧になる可能性が高い。独裁国家の通例として、暗殺される心配もある。

追い出されると危機感を持った人々が中東の混乱に乗じて立ち上がったのが、リビアでの紛争の内面である。


そのため、チュニジア、エジプトのケースに比べての「反政府勢力」の行政体制が確立されるのが素早かった。
しかも新代表は、元・法相。


国が内乱に落ち込んだ時、その国の「国連大使」や「在外公館の大使」は国内の問題から取り残されることが多い。首都から離れているわけだから、それが当然。

それに比べて、リビアの国連大使や在外の大使の行動は早かった。カダフィ大佐の取り巻きとして「大使」の職を獲得していたわけだから、後継者問題で失業する危機感が大きかったのだろう、と思える。