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コーヒー40年。

2016-06-08 21:12:32 | コーヒー
先日、人と話しをしていた時に名前が上がり、
気になっていたコーヒー店に今日の昼過ぎ、散歩がてら行ってみた。

私鉄沿線の小さな駅の前ではなく、わずかに外れた場所にあるその店は、
すでに40年以上の経営であるらしく、当然ながら自家焙煎のようだ。

知人の話しでは、
古い。昭和っぽい。コーヒーの種類が豊富。落ち着く。
といったイメージであったが、ドアを開けてみると、まったくその通りで、

店内は、間口からの予想よりもけっこう広く、家賃も4.50万はするのでは、
と予想でき、これはただの個人店ではないなというのが第一印象であった。

あとでウェブで調べてみたら、やはり元々は老舗のロースターで、
上島やキーコーヒーなどの規模ではないが、コーヒー業界では知られた存在のようだ。

カウンターに座る。

なかなか座り易い趣味のよい柄の布を張った低いスツールで、
店内もレトロをことさらに意識することなく、
長らく経営をしていたら、いつも間にかレトロになってしまった、という感じで、
入り口付近のマガジンラックに少年ジャンプやスポーツ新聞があり、
あくまで敷居は高くない。

たしかにコーヒーの種類は
カウンターに置かれたり店内に貼られた紹介ポップの多さからも
知人が言っていた通りであった。
いわゆるオークションロットばかりである。

でも初めての店ではブレンド。

最近はブレンドがない店もあるのだが、
ハウスブレンドがある店では、ほとんどの場合、私はブレンドを注文する。

車でいえばカローラみたいなものだろうか。

その店の基本姿勢や思想をはっきりと感じられるし、
一番、安定的に動く豆なので、当たり外れが少ない。

注文を終え、ふーっと一息つきながらカウンターや、その奥の棚、壁、
そんなところに残る長い時間の気配を遠慮がちに探った。

ありきたりに言えば、「時間が止まっている」のだった。

センスは明らかに70年代の後半から80年代のそれだ。

おそらくその当時から変わったことは、
コーヒーの種類がブレンド、モカ、ブラジル、マンデリン、といった紹介から、
スペシャリティの何々。○○農園。ナチュラル、ウォッシュト。
そんなふうになったことぐらいではないだろうか。

意識はあちこちに漂い始め、
それにしても滞った仕事はさすがにもう決着をつけないとなあ。
とはいってもデザインの終結に踏ん切りがつかない。
時間が解決をして、きっと閃きが降ってくると信じていたのだが、
そんなこんなで梅雨になってしまった。

見切り発車で作る方法もあるのだが、
今回はゴールを明確にしておきたいのだ。
自分にとっても今後の道標になるべく象、カタチを残したいのだ。

そんなことを考えながら、なんとなくカウンターの中を見ていたら、

「何、まさか。えっ。」

衝撃が声になって思わず口から飛び出しかねない「ある物」が
女性スタッフの白い手と一緒に私の目に飛び込んできた。

つづく。
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