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夢の羅列<地下室にて> 20180103採取

2018-01-03 22:02:17 | Dreams
夢の羅列<地下室にて> 20180103採取


夢の中で私は、また地下のテナントを借りたらしく、
いやそうじやない。
以前から地下のテナントを借りていて、しばらくそこへ行かずに、
久しぶりに行ってみたら……、という話。もちろんすべて夢の中。

古い地下室というのは湿度が高く、
とくに夏の間はエアコンを24時間オンにしておかないと、すぐにカビが発生する。

そしてカビだけでなく、鉄類が錆びることも忘れてはいけない。

久しぶりの地下室に降りてみたら、エアコンは動いておらず、
ドアを開けると淀んだ空気が粘性すら感じさせるほどであった。

換気扇とエアコンのスイッチを入れたが、すぐに効果があるわけでもなく、
部屋に入った私は皮膚に異常に高い湿度を感じていて、
それは南国のジャングルのような陽気で開放的な湿気ではなく、
破滅的な、陰湿な、悪い事ばかりを考えてしまいそうな環境設定であった。

高い湿度というのはカビや錆だけでなく、紙や木にもダメージが少なくないので、
見回すと、壁紙は無様に剥がれ、机の上のデザイン画もふやけてしまっていて、
もうそれらには価値がなくなってしまったように思えた。

ああそうか。水か。

私は思い出して蛇口をひねった。

まずはコーヒーを飲んで、これからこの部屋をどうするか考えたいのだが、
長らく使用していない水道の水はとてもじゃないがコーヒーには使えない。

それで10分くらいは流しっぱなしにしておこうと思ったわけだが、
しかし流れてきた水はかなりの錆色で、いやこれは無理かな。

しかもただ流れるだけでなく、ゴボッ、ゴボッ、と
明らかに配管に欠陥があるような水の出方なのだ。

まあとにかく当分このまま流しておこう、と私は思った。

その時、
視界を何かが走り抜けた。

ネズミか。いやもっとデカい。

その何かが走り込んだのはなぜか押し入れで、
フスマが少し開いていて、中から光が漏れていた。

地下室に押し入れというのも普通はあまりないわけだが、
深く考えずにフスマを開けてみるとなんと、猫がいた。それも5匹くらい。

しかも見たことがある猫ばかりだった。

おいおい。オマエたち何してんだよ。

猫は好きだが、野良猫が出入りする部屋で仕事は出来ないよ。

押し入れの中はなぜか明るく、首を入れて点検すると、
天井に直径15センチほどの不自然な穴が空いていた。

ああ、あれか。オマエたちの仕業だな。

きっと寒いから上から穴を掘って入ってきたのだろう。

まあ猫は自分のやるべき事をやっただけのことだから、怒る道理もない。

そして猫たちをよく見ると、驚くことに5匹の猫だと思っていた内に
なんと人の赤ん坊が混ざっていた。

とはいっても私は夢の中だからか、ほとんど驚かず抱き上げて、
ウィーウィーとあやしてみた。

赤ん坊もそれが楽しいのか、浮かれてウィーウィーと笑った。

背後で蛇口から水がゴボゴホと流れている。

狭く荒れた地下室。

手には赤ん坊。

押し入れには猫。

いや、猫がいない。もう一匹もいない。

と思ったら、手の赤ん坊もいない。

どこだここは。

ああ、朝か……。目覚めの時間か。

おわり。
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