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無駄に長文 20170103

2017-01-03 19:02:17 | Diary


正月中に日本酒を飲んでいるのかというと、まったく飲んではいないどころか、アルコールをまったく口にしていない。人が飲んでいるのを眺めているだけ。

昨年、酒をほんの少し飲んだ時に眼底の毛細血管を破裂させてしまい、まあ文字のイメージよりはたいしたこともなく、ただしばらく片目が真っ赤っかという状態が続いたのだが、これはドラッグストアで販売されている目薬ではまったく治らず、眼科で処方される副腎皮質ホルモン、つまりステロイド入りの目薬でないとまず治らない。

ステロイドなどは出来れば避けて通りたいものの一つなのだが、この際仕方がないということで目に差したわけだが、効果は絶大で、すぐに白くなった。逆に不安になるほどの効き目で、一週間ほど使用したがまったく効かなかった市販薬との差に驚いた。そういえばイラン人の友人がだいぶ以前、これは日本では売っていない目薬で、これを目に差せばたちどころに目が真っ白になる。モテるぜ。必要なら用意してやる。と自慢そうにポケットから出した目薬を私に見せてそう言っていたのを思い出した。

確かに彼は常に眼圧が高そうな大きな目でいつも充血気味であったが、それを差すとやはりたちどころに真っ白でクリーンそうな目に変わるのだった。そのキラキラの目で夜の六本木へと繰り出したものだった。私は賑やかなところはキライなのでほとんど行かなかった。

しかししばらくすると彼は、目薬がないと目がひどく充血するので困る。と真っ赤な目で言うようになり、私はたかが目薬においてさえ薬と依存ということの怖さを思い知ったものだったが、彼には、まあそのうち治るだろうと、テキトーなことを答えておいた。今思えばおそらくあれにもステロイドが入っていたに違いなく、私も目を酷使する仕事柄、普段わりと充血気味の目なのだが、あの時に私はもらわなくて正解だったと今頃になって安堵している。

それでまた調子に乗ってアルコールなどを口にしたりすると眼底出血をしかねないので、当分は酒を飲まない方が良いとの判断で、ずっと飲まなかったが、昨年末に法事の席で40年来の友人に囲まれて、さすがに飲まずにもいられないから、目を心配しながら飲んだのだが、途中、トイレに立った時に鏡を見たら目が真っ赤になっていて、これはやってしまったな、と思いもしたが、まあそれならそれで仕方がないとそのまま飲んだわけで、しかし朝になったらまあなんともなかったから、とりあえずはよかった。おそらくその日の体調にもよるのだと思う。

それにしても同級生たち。15人ほどいたか、驚くべきことに私を除いて全員が喫煙者であった。最近の成人男性の喫煙率は私のテキトウな推定ではだいたい30%くらいで、正確な統計を今調べてみても29.7%であるのに、なんだこの喫煙率の高さは。約93%ではないか。ため息が出るほどに昭和な光景であった。

しかし右目が不安定なのはもう確かで、眼科のカルテによれば、私は同じことをもう3回、6年ごと定期的にやっていて、要するにクセになっているのであった。治るのだからまあいいだろう、とも思うが、しかし目のことはシャレにならないので、最大限気をつけるに越したことはない。ということで正月に日本酒を飲んではいないのでした。

だいたい最近は酒をほとんど飲まなくなったので、飲めなくてもまったく困ることはないし、いやちょっと眼底の調子が悪くて、と言うと齢も齢だし、けっこう真実味のある言い訳になって、相手も、いや一杯だけでも、などとしつこく言ってこず、これはこれで便利に使っている。

それに酒を飲むのにも才能が必要で、私にはその才能がない。飲んで飲めないこともないが、酒との距離がけっこう遠いというか、酒を友人だと思ったりは出来ない。酔うという状態になる前に心の準備が必要で、ほとんどいつも、やっぱりやめておこう、という気になり、飲まないことが多い。酔うのが面倒くさいというのも大きな理由だ。

だいたい酒を飲まずして飲んでいるような頭の中なので、これで酒を飲んだりしたらもう社会的に通用しないなと自分でもよくわかっていて、潜在意識のサーキットブレーカーが作動し、酒を遮断しているのではないだろうか。よく出来ている。エラい。自画自賛。

それで以前にも書いたが、私はこれ以上に酔いたいのではなく、出来れば覚めたいので、覚醒したいので、何かの得体の知れないこの酔いから覚めたいので、よく考えずともダウナーの酒なんか必要ではなく、合法かつ無害であればそれ相当のアッパー系の何かを摂取することもやぶさかではないのだが、そういうわけにもいかず、せめてものコーヒーのカフェインに希望を託していたわけだが、去年からここを読んでくださっている方ならわかってもらえるが、私はもうほとんどコーヒーを飲まなくなってしまった。

私自身がこのことを信じられないわけだが、あれだけコーヒーコーヒーとここに書いていたのに、もうまったく全然興味がなくなってしまった。ある種のサドンデスという感じで、突然にほとんど何を飲んでも美味いと感じられなくなった。ここ数年は毎月2kgをコンスタントに飲んでいたにもかかわらず、もう飲む気がしない。たまにインスタントを薄くしてちょっと飲むくらいです。

もう2ヶ月以上コーヒー豆を買っていないし、冷凍庫にもまだ豆が残っているのだが、飲む気がしない。あれだけ美味いと思っていた豆がまったくそうでなくなった。なんか鈍重でへんに甘くて後味もしつこくて。その原因はただひとつ、ティピカ。パプアニューギニアのウリアでありました。

あの豆のそれもほんのたった一週間ほどの期間の味の鮮烈さを味わってしまったら、他がまるで本当に重くて苦しくて、その後、コーヒーを飲む気がしなくなってしまったことがそのことをある程度証明しているといってもいいのではないだろうか。つけ加えておくと、そのティピカも黄金の期間を過ぎてしまったら、もうまったくダメで、どう淹れても不味くなってしまい、私はあの豆を5袋、計1kg買ったが、美味かったのは一週間だったか10日だったか、その程度で、後はもう悪くいえば酸味がサワーに変わってしまって、あれはいったい何だったのだろうと今でも私は幻を飲んだのかと不思議な気持ちばかりが残っている。またコーヒーを以前のように飲むようになるのかはわからないが、本日のところはあまり飲む気がしないし、飲むようにもならなそうな感じ。

で酒もなし。コーヒーもなし。それでは何を飲むのかというと、ほうじ茶。今のところこれが一番、私の気持ちに寄り添ってくれる優しいテイストだなと思っている。

ほうじ茶といっても自家焙煎をしてる専門店で焙煎時にどうしても残る茶の粉だけを集めたものをわざわざ買ってくる。これが普通のお茶ほど薄くなくて、なんとなくコーヒーに近い感じで、しかしあのへんな甘さがなくて、もっとすっきりとして重さがなくて、酸味は感じられないが、後味は大変よろしく、とにかく不味いという要因が一切ない。それでいてどんな雑に淹れても味は一定だし、とくに2杯目がまた角のとれた柔らかさがあり、これがまた美味しい。もうホントにオレもジジィだな。

ジジィといえばTHEピーズのハル。と馴れ馴れしく呼べるほど私はファンではなかったが、このハルさん。動画で最近の様子を見ると、もうお爺ちゃんのような様相を呈してきたのが面白い。ほんとにお爺ちゃんみたいなんだが、言っていることは若い時分と何も変わってなくて、そのフニャフニャ具合に「おいおい大丈夫なのか」と心配になるほどだ。まあ彼は凡人ではないので、好きなように生きてゆくだけでしょう。

記憶を辿るとこのTHEピーズというバンドを初めて耳にしたのはたしか彼らの全盛期なのか、おそらく1990年ぐらいではなかったか。生ではなくて、テープで。知り合いの家で。リコメンドということで。しかし当時の私にはまったくピンともこず、「なんだこりゃ」というくらいにしか感じられなかった。歌は音程がフニャフニャだし、演奏も単純だし、歌詞もバカだし、とにかく何ひとつ良いとは思わなかった。まあ仕方がないと言えば仕方がない。当時私が一番よく聴いていたのがピンクフロイドだったわけで、まさに対極にあり、同じロックと一括りにしても、片や頭にプログレッシブ、片や頭にバカとつくわけで、とにかく一生のうちでこのバンドを聴くのは今日で最後だろう、そう思った。

ところがあれから幾星霜、2,3年前からどうもこのTHEピーズがよくなりだして、あの時にわからなかった何かがわかるようになりだして、最近一番聴くのはラテンジャズなのだが、そんな洋モノに耳が疲れた時にこのシンプルなバカ気味のロックが妙に心地よく、とくにこのギターがね、概ね単純なんだけど、随所にカッコいいコードを入れてくるとこが好きで、それに全体のリズムがしっかりしていて、歌の音程も外れているというか、これはつまりハル節という解釈で当たっているだろう。簡単に真似が出来そうで絶対に出来ないという全てを含めたノリ。それにしてもハルさん。ハル爺さん。自身の低迷期に居酒屋でバイトを始めたというその潔さが好きだね。やっぱり何もかも天性そのままなんだろうね。世の中こんな人ばかりでは成り立たないが、やはりこんな人のいる余裕も必要だろう。いや違うな。この人は案外その時になればしっかりした人なのだが、その思想がこの世に存在してもいいという余地があってもいいのだな。なににしてもピーズとほうじ茶。どちらもほっとする味わい。「オレのロックな年末年始」は本日まで。本年もよろしく。
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