カトリック上野毛教会(教会堂名:カルメル山の聖母)
創立:1952年 ◇ 住所:東京都世田谷区上野毛2-14-25
創立:1952年 ◇ 住所:東京都世田谷区上野毛2-14-25
東急大井町線の上野毛駅で降りる。多摩川に臨む閑静な住宅地を進むと、上野毛教会の特徴ある鐘楼が見えてきた。この珍しい木造聖堂の設計は、カトリック信徒の今井兼次氏(1895-1987年)。 早稲田大学の演劇博物館や皇居内の桃華楽堂などを手がけた名建築家だ。今井氏は教会建築も少なからず残したが、世田谷区内では成城教会聖堂がある。全国的な作品を挙げると、ガウディ風の双塔が聳える日本二十六聖人記念聖堂(長崎県)だろうか。
上野毛教会に着いた。ここは男子跣足カルメル修道会の上野毛修道院などがあり、かなり広い敷地だ。多摩川を望む場所に、カルメル山の聖母子像が新しく設置され、両脇に天使像が跪いている。教会堂名のカルメル山の聖母の由来は、「(イスラエル北西の)カルメル山からはガリラヤの平原を見渡すことができ、マリアが生活したガリラヤの近くであることから、カルメル会は初めから観想者であるマリアの保護のもとに自分たちを置いた」(女子パウロ会サイト)。
聖堂に入ると、成城教会とは対照的な空間が広がっている。同じ建築家が手がけたものとは思えないほどだ。木の温もりと採光のバランスが素晴らしい。正面祭壇に掲げられた十字架の上からは、カルメル山の聖母子像が見守っている。ところで、カルメル会といえば「スカプラリオ」である。これは修道士の肩布を模して、二枚の布切れをリボンで結んだ聖具。 マリアの服と見なされるスカプラリオの着用によって、「聖母への奉献の目に見えるしるし」になるという。

現聖堂献堂:1959年

“ スカプラリオのカルメル山の聖母マリアよ、
スカプラリオの恵みを授けられ・・・ ”
◆主な参考文献など:
「カトリック祈祷書 祈りの友」 カルメロ神父編(カルメル会宇治修道院・2005年版)