しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <サウロ、視力を失う>

2023-11-11 | 使徒の働き
「サウロは地面から立ち上がった。しかし、目を開けていたものの、何も見えなかった。それで人々は彼の手を引いて、ダマスコに連れて行った。」(使徒9:8新改訳)

教会を撲滅(ぼくめつ)しようと活動していたパウロ(サウロ)は、ダマスコに向かう道でイエス・キリストに出会った。しかもそれは劇的(げきてき)な出会いであった。▼天におられる神ご自身が、その輝きをもってパウロに、「わたしはあなたが迫害(はくがい)しているナザレのイエスである」と語りかけた。その瞬間(しゅんかん)、パウロの心は「がれき」のようにくずれ落ち、同時に肉体の目も光に打たれて盲目になってしまった。▼ダマスコにあるユダという人の家で、彼は飲むことも食べること忘れ、三日間ぼう然と座(すわ)っていたが、知識的、経験的、その他ありとあらゆる面で全面的な崩壊(ほうかい)を味わったと思われる。おそらく、このような神ご自身との衝撃的(しょうげきてき)出会いを経験した人間は、世界広しといえど、パウロ以外存在しなかっただろう。▼ここにキリスト教は最大の使徒、宣教師、博学(はくがく)の徒(と)を得ることになった。神は、あっという間に世界の歴史をくつがえしてしまう全能者であられる。このお方が、今も世界歴史を支配、運行しておられるとは、この上ない喜びと平安である。