しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <土地のきよめ>

2024-08-15 | 申命記
「その町の長老たちはその雌(めす)の子牛を、まだ耕(たがや)されたことも種を蒔(ま)かれたこともない、絶えず流れる谷川へ連れて下り、その谷で雌の子牛の首を折りなさい。」(申命記21:4新改訳)

イスラエルで誰かが殺され、犯人が不明のときは、現場からいちばん近い町の人々が血によって汚された土地をきよめなければならなかった。そのとき犠牲(ぎせい)にされたのは、きよい雌の子牛である。まだ使役(しえき)されたこともない、かわいらしい子牛が、むりやり母牛から離され、首の骨を折られて殺された。残酷(ざんこく)な光景だが、こうしなければ殺された人の血で呪われた土地はきよめられなかったのだ。▼いうまでもなく、この雌の子牛はイエス・キリストをあらわしている。何千年にもわたり、世界の大地は殺された無数の人々の血で汚され、のろわれて来た。それをきよめるのは罪なき人の血が注がれる以外にない。こうして主イエスの血潮が十字架から流れ、大地を染めたのであった。「ご自分の血によって、ただ一度だけ聖所に入り、永遠の贖いを成し遂げられました。」(ヘブル九12)