【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

「三本木農業高校、馬術部」:船堀小学校前バス停付近の会話

2008-10-29 | ★錦25系統(葛西駅~錦糸町駅)

こういう都会の小学校の敷地って、どれくらいの広さがあるんだろうな。
そんなに広くなさそうだけど。
地方に行けば、東京ドーム12個分の敷地を持つ高校だってあるのにな。
青森にある三本木農業高校のことでしょ。
ああ、いくら農業高校だからって、東京ドーム12個分っていうのは凄いよなあ。
野球が12試合、一気にできるわね。
いや、そういうことじゃないと思うけど。
しかも、厩舎があって馬術部まであるんだから、驚きよね。
馬を飼える高校なんて都内にあるか?
でも、都会にいると想像できないけど、地方ではそんなに珍しいことじゃないのかもしれないわね。
その三本木農業高校馬術部の女子部員と目の悪い馬コスモとの交流を描いたのが、佐々部清監督の「三本木農業高校、馬術部」。
実話に基づいているらしいけど、身も蓋もない、そっけないタイトル。
元来、まじめな監督だから、奇をてらったタイトルはつけられなかったんだろう。直球ど真ん中って感じで、俺は嫌いじゃないぜ。
春から夏へ、秋から冬へと、高校生たちと馬たちの姿をじっくり追いかけて、佐々部監督らしい丁寧な映画に仕上げていた。
主演の長渕文音が長渕剛と志穂美悦子の長女だっていうからびっくりしたけどな。
どうりでがっちりした体つきしてると思った。
両親に日夜鍛えられているのかな。
そのうち、「女必殺拳」とか演じたりして。
アチャーー!とか言って。
そうそう。父親の長渕剛みたいにギンギンに脂ぎっていたらどうしようかと思ったけど、それはなかった。今回は、新人らしい初々しい演技でよかった、よかった。
佐々部監督だからな。そんなマッチョな映画をつくるとは思わなかったけど、「チルソクの夏」の系譜に連なるまじめな青春映画に仕上がっていた。
「チルソクの夏」は陸上部の話、その馬術部版がこの映画っていうことね。
馬の描写でいえば、根岸吉太郎監督の「雪に願うこと」にはちょっとかなわなかったけどな。
ああ、北海道のばんえい競馬を描いた映画ね。白い息を吐きながら懸命におもりを運ぶ馬たちの姿がりりしくて記憶に残ってる。
「三本木農業高校、馬術部」でも、オープニングの早朝のシーン、ああいうシーンをもっと観たかった気はするよな。
馬の出産シーンとか子別れのシーンとか、感動的ではあるけど、もっとなにげない日常の息遣いみたいなものも感じたかったかな。
でも、こういう大自然の中で馬とふれあえる高校生活なんて、都会人はうらやましく思っちゃうよな。
小学生たちにも体験させたくなっちゃう。
それには、東京ドーム12個分の敷地が必要ってことかな。
我が家には、東京バナナ12個くらいしかないけどね。



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ふたりが乗ったのは、都バス<錦25系統>
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