【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

「ブロークン・イングリッシュ」:亀戸九丁目バス停付近の会話

2009-01-03 | ★錦25系統(葛西駅~錦糸町駅)

なんておしゃれなマンション壁面!
そうかあ?なんか、おしゃれの真似してみました、みたいな感じでいまいちのセンスだぜ。
そうかしら。
ああ、そうとも。映画でいえば「ブロークン・イングリッシュ」みたいなさ。
あら、それはないでしょう。「ブロークン・イングリッシュ」のおしゃれ感は本物だと思うわよ。
どうかなあ。ニューヨークに暮らす30過ぎの女が結婚したくてデートを繰り返すうちにいい男を見つけるなんて話じたい、オールド・ファッションだろう。
そういうありふれた話をいかにセンスよく仕立てるかが、監督の腕の見せ所よ。
でも、見るからにおしゃれって感じじゃなかったぜ。
そう、そう。そのさりげなさがいいのよ。デートで行く日本料理店とか古いシネマとか、新鮮ではないけど、観ていて疲れない程度のおしゃれ加減。
ま、ニューヨークの空気感は、何度映画で観ても気持ちいいけどな。
パリの光景だって、気持ちよかったわよ。
そう、そう。最後はパリに行っちゃうんだよな。ニューヨークではもう幸せは見つけられない、ってか?
ブロークン・イングリッシュだからね。
監督のゾエ・カサヴェテスは、「グロリア」のジョン・カサヴェテスの娘だっていうから、硬派な映画を期待しすぎちゃったかな。
あー、そういう見方したらダメかもね。むしろ、ソフィア・コッポラ系の映画だもんね。
でも、ジーラ・ローランズとか出てるんだぜ。
あのおばあちゃんは、存在感があって素敵だった。そういうところがさりげなくおしゃれなのよ。
それは別に監督のせいじゃないだろう。ジーラ・ローランズなんて何に出てたって素敵なんだから。
要するにあなたはこの映画、気に入らなかったわけ?
いやいや、そんなことはないさ。あの主演女優。ああいう、いわゆる美人ではなく、でも個性的な女優を配役する監督のセンスには感心したよ。
でしょう?傑作とはいえないかもしれないけど、憎めない恋愛コメディだと思うわよ。
ソフィア・コッポラ監督ほどあざとくないしな。
そう、あのマンション壁面みたいにさりげない。
さりげない?あの壁面は、どう見てもあざといんじゃないの?
うーん、今年も意見が合わないなあ。



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4 コメント

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始めまして (タニプロ)
2009-01-05 17:06:15
非常にユニークなブログで、以前より拝読させていただいております。いくつかトラックバックも送らせていただきました。

勝手ながらお気に入りサイトとしてリンクさせていただいております。

総集編ありがたいです。今後とも楽しみにしております。
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■タニプロさんへ (ジョー)
2009-01-07 19:52:51
どんどんリンクしてください。
今年もいい映画いっぱい観たいですね。
よろしくお願いします。
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本年もどうぞよろしくお願いします。 (rose_chocolat)
2009-01-10 21:33:09
ジョーさんがこれをご覧になっているとは意外でした。
自分はとても共感しちゃったんですけどね・・・ 大して期待しないで行ったのですが、思わぬ拾いものでしたね。

それにしても昨年の邦画の第1位は『あの空をおぼえてる』でしたか・・・。 なるほど。
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■rose_chocolatさんへ (ジョー)
2009-01-11 10:00:56
あれ、私たたちは何でも観ますよ。
「映画に貴賤はない」がモットーですから。
(面白い、つまらない、はありますが)

なるほど・・・の意味は何かな?

今年もよろしくお願いします。
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