この銅像、木陰で思索するなんてジェイン・オースティンみたいね。
「ジェイン・オースティン 秘められた恋」を観ると、たしかに彼女は始終緑豊かな森の中を散歩している。
18世紀のイギリスのハンプシャーを舞台に、そこで出会った青年とジェイン・オースティンとの恋の顛末。
いまの感覚でとらえると、どうということもないラブ・ストーリーなんだけど、18世紀の昔から結局、世の中、金だったのかと思うとがっかりする部分もある。
彼女の生家が貧しくて、両親はなんとか金のある男に嫁がせようとするんだけど、恋をしたのはお金のないほうの青年。
貧しいって言ったって、立派な家に住んでいるんだから、我々日本人からみたら贅沢なもんだけどな。
今も昔もよくあるパターンで、お金がない男に惚れちゃったのが運のツキ、と言っちゃあ身もふたもないけど、ジュリアン・ジャロルド監督は奇をてらわず、端正に描いているから、観ていてロマンチックな気分に浸ることができるのは事実ね。
事実どうかはわからないけど、ジェイン・オースティン自身の恋の話だから、まるで彼女の書いた小説を映画化したような趣がある。
というか、小説のほうがジェイン・オースティン自身の体験をもとにしているってことなんじゃないの?
なぜ、彼女の小説がハッピー・エンドなのかも、この映画を観るとよくわかるしな。
平明にドラマ化しているから、あなたが毎回こだわる、映画的に突出した瞬間っていうのはないけど、観ていて悪い気はしない。
たしかに、この物語で監督が作家性を前面に押し出したら、無残な映画になっていたかもしれないな。冒険しないことが冒険っていう場合もある。
主演のジェイン・オースティン役に、イギリス人女優ではなく、アメリカ人のアン・ハサウェイを持ってきたところが冒険といえば、冒険かしら。
でも、彼女を持ってきて正解だったんじゃないか。元気で華のある映画になった。
そうね、周りをジェームズ・クロムウェルとかマギー・スミスといった渋い名優で固めているから、主演の男女はこれくらい華やかなほうがちょうど釣り合いがとれてよかったのかも。
男の役はジェームズ・マカヴォイ。金のある貴族より、女はやっぱりこっちに惚れちゃうよな、というだけのオーラはある。
金がなくて、容貌もイマイチの男とばっかり巡り合っている身からすれば、どっちでもいいけどね。
ん、その男って誰のことだ?
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