夫婦は二人で一人=妻の名言
NHK朝ドラ「あんぱん」は、漫画家のあの「アンパンマン」の作者 やなせたかしさんとその妻暢さんの夫婦をモデルにしているようだ。暢さんは活発な女性で、やなせさんの漫画の才能を信じて、その暢さんがいたからこそ、夫婦二人三脚でアンパンマンを世に生み出したといっても過言ではないと言われている。やなせさんの器用貧乏なところで作詞やイラストを書いたりでどうにか暮らしていたが、アンパンマンが世に出たのは、実にやなせさんが60歳を超えてのことだった。
やなせさんは、漫画本位の生活で、他の事は妻に任せ、それで暢さんは、そのやなせさんを引っ張っていったようなのである。漫画家やなせさんだけでなく、太平洋戦争を挟んで、やなせさんと暢さんの夫婦で乗り切り、夢を忘れずに、老後にやっと好きなところ「アンパンマン」にたどり着くという人生を描いている。
わたしごとで恐縮だが、わたしは昭和の人間で、仕事一途で家庭のことは妻にまかせっぱなしで、退職まできたが、なぜかそう昇進は出来なかった人間である。退職がある程度見えてきた頃に、妻が「私の退職を機に離婚する」とポツリといったことがあるが、それでも仕方がないと思っていた。
実際に退職してみると妻は何事もないようだった。ただ、そのころは、新しく家を新築するという大事業を控えており、夫婦で設計段階から、妻のいろんな意見を取り入れてという意味においても、新築の住宅造りにお互いがんばった。そして、ひっこしについても、今度は私の力仕事(新旧の家が近くにあったので小物の移動)も必要だったのである。ここでは、夫婦の共同作業が本当に必要だったのである。
また、退職後、私は社労士の仕事に従事。企業回りが多かったので、妻が運転手を行って、また様々な点で手伝ってもらった。ここでも夫婦の共同作業だった。
退職前の会社勤めの頃は、「昭和の時代」の夫婦関係であったが、退職後は実に夫婦の共同作業だったのである。
そして、現在。妻が言うには、夫婦は二人で一人とのことである。例えば、大事な会話をしていても、二人で聞いていないと、片方が覚えていることに、もう一方は知らないということがある。年を取れば特にそうなるのかもしれないが、少なくとも、「夫婦は二人で一人」というフレーズに、私は大変気にいっている。とにもかくにも、退職前を含めても、長年の夫婦生活で培ったものが、現在の私たちを作っているのだろう。 ( いまだに、私の場合には、昭和の夫婦で家庭全般のことは妻にやってもらっているのだが・・・)
朝ドラ「あんぱん」の夫婦の出会いから人生老いての時代まで、どういうふうに描かれるのか、今から楽しみである。
また、やなせたかし氏は、いろんな名言を残しているようなので、それがドラマの中でどう扱われるかも興味深いところである。
*主人公を演じる今田美桜さんは、一押しの女優さんなので二重の意味で楽しみ。
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