元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

いずれにしても日産の元ゴーン会長の経営は長くは続かなかった!!

2019-04-23 11:20:57 | 社会保険労務士
 中長期的にはナンバー2の育成、自分の経営の間でも参謀的な存在を見つけるべき
 
 日産の元会長ゴーン氏は、金融商品取引法、特別背任の疑いなどで逮捕され、起訴されることになったが、逮捕されなくても彼の組織のトップとしての地位は長くは続かなかっただろう。

 ゴーン元会長は、確かに日産が経営的に危機的状況にあるときに、救世主的に現れ、リストラを含む経営的な改善を図り、V字回復を行った功績は大きい。しかし、そういった優れたカリスマ的経営者は、危機的状況にある間の一時的な期間のトップであるのはいいのだが、経営が安定的になると、次の世代にバトンタッチしないと、長期間の経営には継続して行けない。

 ここでいう議論とは、別の次元のことになるが、組織の経営において社会が一番いやがることは、あくまでも疑惑であるが、豪華ヨット等自己への私的流用である点である。これだけで、救世主的な経営者であろうと、地に落ちることになるのである。

 さて、安定的に長期的に組織が長続きするためには、ダイエーの中内功や西武鉄道グループの堤義明氏の例をあげれば、分かるのではないか。ダイエーは流通過程の費用を削減し価格破壊を起こした会社であるし、西武は鉄道とホテルの経営を合せることによりより多くの需要を掘り起こしたものであって、当時は非常に革新的な会社であった。しかし、2者にいえることは、トップである両氏がこの人がいないとやっていけないような会社に仕立ててしまったことであり、箸の上げ下げにも文句をいうような判断や方針をあおぐ体質になっていたのである。環境が変われば経営方針も変わりますので、時代にそぐわなかったときに、諫言できる経営陣はいませんでした。

 長期的には諫言できるようなナンバー2を育成していかなけれならないのである。また、日産の例でいうと、V字回復を図った後、この非常時を過ぎてより安定期に移行すれば、中期的にも、自分がやり残したものがあったとしても(ルノーや三菱との関係など)、そこには参謀的な存在を置かなければならなかったと思うのである。

 例を挙げれば、天才的なカリスマ経営者いえども、会社が存続するためには、ホンダの本田総一郎には藤沢武夫、ソニーの井深大には盛田昭夫さんというナンバー2の存在があって、現在まで来ている。

 ところで、経営者は、後継者に優秀な人材を選ばない傾向があるという。と言うのも、引退後も自分が強い影響力を持つことができるからだという。創業者のオーナーが息子に譲るのも会社の存続の存続のためにはどうするかという点から再考してみよう。後継者の選択を社長自身まかせず、独立した取締役会でもって、選ぶのが一番いいのですが・・・・

 参考 会社のことよくわからないままに社会人になった人へ(池上彰著)ー会社の経営
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