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貧しさを乗り越える勝海舟の生き方

2012-03-20 17:01:09 | 日記

以前に明治以降の勝海舟に注目しているとブログに書きましたが、もう一つ勝海舟の若い頃にも注目しています。ブログでも随分書きましたが勝海舟の和解頃はたいそうな貧しさで正月でも松飾りも出来ない食べることもままならない大変な貧乏生活でした。それは勝海舟が成人しても同じで、食事の準備をする炊き出しもふすまの商事を破いて火をおこすほどの貧乏さでした。無役の御家人ですから収入も少ないので当然でしょう。それでも勝海舟はめげないどころか、それをかてにして動きます。こんな境遇でも幼少の頃、登城して将軍の目にとまり将軍家の子のご学友としてとりたてられることもあるのですが、不運にも将軍家の子は幼くして亡くなり、お城から下がることになります。あげくのはてに犬に噛まれ命も危ない状態になります。登用されたりお下がりになったりすることは勝海舟はしょっちゅうあります。それは蘭学を苦学して修め幕府に登用されてからも、軍艦奉行になってからもそうです。地位にこだわらない勝海舟は自分の意見を上役に向かっても正直に言うので上役に癇に障って左遷されることもしょっちゅうでした。封建制が確立されている江戸時代にあって、これだけ身分が上がったり下がったりする人物はいないでしょう。徳川幕府の崩壊する最後の取り締まりを行ったのは勝海舟です。無役の御家人が徳川幕府を取り仕切ったのです。

さて、現代はどうでしょう。最初から失敗を目指す人は少ないでしょうが、世の中には成功体験ばかりを重視して失敗体験を隠す風潮があります。人は成功すると、そのことを守ろうと動かなくなります。また失敗する人を切り捨てていきます。きれいな花は簡単に枝から折れますが、雑草は踏んでも踏んでも生えてきます。この雑草のような生き方こそ勝海舟の生き方で現代のような混乱期に一番求められる生き方ではないでしょうか。

コメント
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